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迷子になったらしい女の子が
泣きながら走り去っていった
のを何もせず見送っただけの僕だ
何もしないなら
心を痛めても意味がない
つくづく僕みたいな
不審者だと思われたくない教の信者や
関 ....
わたしうさぎの耳だから
見えていなくても存在を感じる
観察するように
わたしを見ているのでしょう
振り返るといなかった
気のせいだった
わたしの耳は異常な発達をしていて
いない人の存在を ....
ショッピングモールにある
スターバックスは行列だった
店員さんは慌ただしく
注文をとる係と
ドリンクを作る係と
仕上げて渡す係とに別れて
効率よく動いていた
照明はあえて明るすぎず
影 ....
夏グループの仲間は
もうみんな帰ってしまったのに
僕だけ取り残されて冬が到来した
使わないなら仕舞うように
約束を守れない大人のせいで
僕は異物みたいに抗うこともなく
ただ惨めな思いをして ....
薄暗い町になり
日も落ちないうちに
車はライトをつける
年季の入ったシャツは
悲しみを吸い込む
雨はスカイダイビング
それも一斉に
真っ直ぐに
特攻隊のように
果たしたかった ....
