銀河の天秤がゆっくりと傾いて
月がかろやかに昇ってゆきます
夏の星座の中心へです

澄んだ湖面は夜空をうつし
魚が背びれに月明かりをうけて
チカリ、チカリと輝きながら泳ぎ
まるで流星のよ ....
火炎
   のどから
      くラいひぇン
          太陽の
             のどの奥から
               ィ矢が出る
                ....
まつげ の隙間
に からから 

閉じた 指
そっと 痛いくらい ひろげて

輝く どんな 言葉 よりも
たゆとう どんな 海よりも

この 指 の谷間 に吹く 風よ
 ....
ぼくの中の沸騰石はころころ
指のさきまで転がるんです
背骨を真っ直ぐにしている力よ
どうか今すぐに椅子ごとざわめきを引きちぎって
このぶつかりを
愛だと言わせて下さい
きみに言わせてくださ ....
匂やかな雨は上がった
あと少しもう少しだけそばにいよう

この恋は長雨だった
そしてまた、乾ききらないこの道を行く

またふたり同じ{ルビ所=とこ}へともどる雨 
同じ海から
同じ空か ....
チンピラだ
わたし
声がもう
濡れてる

夏の
アスファルト
熱い
マンホール
開けて
野良猫を
放り込んで

自分も飛び込みたい

人が恋しくて
誰かにしがみつきたい ....
はるはだと {ルビ赤色=せきしょく}は
愛したような西風を
ほむらのようにはんでいた 
 遠くには玄関が

歩きだされた叫びのように
かたむき倒れた墓石のように
日は駆け落ちて 落ちた慕 ....
駅前に君を呼び出して
全速力で駆けつけた時には
もう好きなんて言葉は出なかった

僕らが 宇宙の話をしよう! と言い出す時は
きまって
全ての宇宙が出尽くしてしまった時だ

それなのに ....
荒れ地に生まれたひとつの風と
荒れ野に生まれた多くの風とが
ひとつの海を奪い合っていた



金の光が
銀に変わるまでの永い間に
水は風に混じり
小さなものたちは生まれた
 ....
少年
いつかなくした自転車の
へこんだ場所を忘れてた
あの子を見ててブロック塀に
ぶつけたときにできたやつ
そうだったね
そこに貼り付けたシールは
昔からの空色で
覗くと雲が浮かんでた ....
私は今風船をふくらましています

止まらないため息のように
少しずつ少しずつ

全てをはきだしてしまうと
手にしている風船を
捨てたい衝動にかられます

私はおととい風船を手放しまし ....
駅前の商店街
スーパーマエダの軒先に

涼、いりませんか。


手書きの夏が、添えられていた
耳たぶが
熱い


空調装置にたしなめられた
浅いシーツのような室内の夜には
昼間に溜め入れた太陽の
滴りそうに赤い耳たぶ一滴で
ベッドが太陽の海になってしまうのを
防ぐ ....
ひじクッションの当たり所が悪く、曽祖父が死んだ。
だから僕の名前は今日からニックネームだ
曽祖父の遺体を三週間ぐらい置きっ放しにしたので追加料金が発生した。
だから曾祖母は諸事情により、とだけ書 ....
 名前も教えてくれない
 ただ暑い日曜日で
 すれちがうTシャツを数えていると
 色の隙間に入り込んでしまいそう

 アスファルトの照り返しに乗じて
 居なくなってもわかりゃしねいって ....
深緑の
深くなる光を
鉄筋コンクリートの箱の中から
眺めています

時計の針は
ここを刻むと
それ以上は動かなくなるのです
取り残されるように
私と空間は


どこか
こころ ....
おおきな
あかいかたまりが
ばばばばっ ば
いきおいにまかせて
ひかりをはなちながら
おちていったとしても
まだ すてない
せんたんにのこった
かすかな

しんぼうづよく
まっ ....
苫小牧の少女が一篇の詩を書き上げる頃
渋谷の未成年たちは今日の居場所を探す
小さなハコで鮨詰めになって揺れながら
沖縄の夜の珊瑚礁を思う
糸井川の漁村の少年は
明日の朝の漁を邪魔 ....
パイの実がすぐ空になる すぐ空になるものがあと一つだけある


一人では食べきれなくて汚された皿の匂いは部屋の匂いで


単純な作業に終われああ今日も八年前と同じ青空


「何」と打 ....
何故この歌を今、口ずさむのか
ひたすらに月光
わたしの影を薄く掬う今宵
開襟シャツの綻ぶあたり
さすものはある、何故
を問いただすも
虫 ....
ここには、ひとりしかいられない

だから、ここには、ひとりしかいない

ここには、いちどしか、こられない

ここでは、ここ以外見えない

あそこも、そこも、ない

ここしかない
 ....
     
天野茂典+古川由美


風の通り道には
いい匂いのレストランがある
新鮮な野菜と
おいしい魚の塊が
ゴッホのひまわりのように
置かれている
これからどんな料理ができるの ....
雲のなかで
ねむるように
ちいさな海が死んだ朝
なきがらを
おおきな海に返しに行った。

あなたは
雲の棺をかすみ草でかざり
たいせつに両手にくるんで。

ぼくは
すこしばかり慎 ....
 詩をやっていこうと思う方は、本来「本を読むこと」が好きな人が多いです。それなりの向上心と努力があれば、関わってゆけるでしょう。
 ところが私は、本を読むのが大変苦手で、特に詩や小説、文学を読むこと ....
なつがくる なつがはじまる

あどけなくあおいそらに くっきりとくもがうかんで

あおいそら ほんとうにあおいあおいそら

なにもかもが いちばんちからいっぱいになって

ひかりが な ....
歩き出す 30分で寝るために回り続けた扇風機まで

売春で出会った君が好きだったロイズのチョコを噛んだりしてる

今一度死んでもいいというような気分で英語の授業を受ける

明日の朝、起きら ....
  
   古ぼけたジャムのように
   君の記憶が
   水になる

   そちらは
   どうですか

   晴れていますか
   
   
マモルの呼吸は光る
 
 
学校のうさぎが死んだ日
マモルは自分の呼吸が時々
光の礫(つぶて)になるのを知った
 
 
マモルは決して泣かない子だった
 
 
おかあ ....
    

     




           


     立葵が咲き出すと
     もう夏休みがみえてくる
     風が透明になって
     夏の陽射しがぼ ....
宵解けて飴の様に
色濃くして
濡れるよう
深く沈みて
包まれて
匂いが立ち込み
咽返る

雨上がりの木材が
その内包する
水分を
細胞から排出し
それによる
収縮作用と
材 ....
たもつさんのおすすめリスト(3890)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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から_海- 砂木自由詩11*04-7-7
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少年と自転車と雨の中- 霜天自由詩604-7-6
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すいか- 携帯写真+ ...304-7-5
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どこかの折り目を- 霜天自由詩1404-7-5
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夏めくから- バンブー ...自由詩204-7-4
ここ- こむ自由詩1*04-7-4
風の道- 天野茂典自由詩8*04-7-4
さよなら、海- 草野大悟自由詩1*04-7-4
読書が下手でも詩が好きさ!- 木葉 揺散文(批評 ...15*04-7-4
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星降る夜- セキラボ ...自由詩5*04-7-3
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