イーサーになりたいと君が言った
そんなものはないと俺が言った
星、星、と君が言うから空を見れば海だった
水と煙に呼吸があるなら
与えられて/合わさって
灰水の洩れる絶望が
生まれる時の絶望 ....
へがふ

書いて、
灰が降る
と読む

でも、



でも
おなら
でも
あるわけだから、
どうか、使い分けできるよう、

西郷さん、
何とかしてください。
 ....
   1


 ・
   ・
  羽虫の亡骸が
 そらに・うかんでる


     ・
   ・

     親指と
    人差・指でつまむ・
   ....
祖父が昨年末に亡くなった。
それから、祖母はひとり暮らし。
正確には、ひとりと犬一匹と暮らし。

僕の身内で詩なんて書く人はいないと思ってたのですが、
祖母が昔から短歌を書いていたことを最近 ....
  


正距カトラリー。ダイニングまでがあまりに遠い。  
右目を庇いながら脚を交える。椅子の位置は知っていた。 
跫音と確かな意識で歩測している、という感覚に慣れたころ 
今度 ....
 夕方、雨が降っていた。遠くの空は
燃えるように赤かった。その時、僕は
失われつつある詩の中で、電話ボックスに
駆け込み雨宿りをしているか、永遠に続く
右折渋滞の車内にいると思った。
しかし ....
丘の上にかつては 養蜂場があったけれど 長い時間に淘汰されて 一対の傾斜だけが残った 永久機関を試したくて 時おり勾配を上っていく かわいた木馬の姿はいつも 同じところで見えなくなるので そこから先が .... ひかりの 牽引が
ここちよい 日だった
つむじ風が 花びらを
まとって 帰ってゆくのを
ひねもす ながめていた
ふーる、fool、ふーる、who
可哀想に、ひとりぼっちの嘘つきが
櫻吹雪を降らすApril foolな日曜日に
ふっと、footがふと思い付いた足のあした

(そう、あなたはきっと無様 ....
ほら
ここにも小さな春が来たよ

半額セールの盆栽だけど
私よりずっと
長生きするかもしれないね
真夜中だというのにその旧工場には
明かりがついている。次々にプレスされていく文字。
ここからじゃよく見ない。僕は玄関をでて
実際に見に行かなくちゃならない。
            2007/04/05


金属の
吸湿性について
クグってみたが
よく分からない
脱石油の旗の元
水素貯蔵合金は
開発競争も忙しく
かのフリー百科事典
 ....
いま
{ルビ仄=ほの}明かりの部屋がとても寒くて
ぼくは
コカ・コーラの気が抜けてゆく潮騒の中で
花が開いていくのをじっと見ている
足が冷たく
息の僅かな白さの中に
ちいさな子供だった頃 ....
その1
爪のにおいを嗅ぐのがすき



その2
口げんかで負けることをよしとしない



その3
すぐ怒るなんでも人にせいにする



その4
甘えるのが苦手


 ....
うさぎの
みみが
ぐんぐんのびて
ふしぎになるのを
だまってみてた


ぼくは、
そんなに
できたオトコ
じゃない


しっと

むねやけして
かおの ....
飛ぶ鳥から抜け落ちた羽根が
地面に墜落する運命に気付かず
いつまでも空を飛び続けていることがある
これを残鳥という

猟銃で撃たれた鳥の
飛び散った大量の羽根が
そのまま鳥の形をして飛び ....
姉とハンバーグを作る
この広い大草原の中で
寂しさを潰そうと捏ねて変形させようと
焼いて楽しくしてやろうと

玉葱を切って遥か経つが
姉の涙は止まらない
それはこの世で唯一の水

私 ....
                     2007/04/03

同人に
駄作と言われ
項垂れて
今晩寝ないで書き直そうと
とぼとぼと帰宅する
明日の朝
早く起きて書き直しても良いのだ ....
灰いろの街の つましい
空をめくり やせた銀の鳥を
調達する 雨の歌の
粉をまぶし 油であげて
こりこり 食べる
6時15分
目覚まし時計が鳴る
たぶんあの世とこの世の間にいるみたいな顔をして煙草を吸う
それから秒針がちかちか聞こえだす
引力に引かれるように瞬速で作業着に着替える
タオルと靴下を2セッ ....
なげつけて
ながして
つぶやいて
つたえて
ささやいて
はきすてて
ないて
どなって
たたきつけて
ないて
つたわらない


こみあげて
かざして
みせて
どれだけを
 ....
ある
ありふれた
想い
という
呼び名の比喩が
争え
という
プログラムの元
生まれて初めての出航をし、
次の刹那
辿り着いた先が
温かい
実は
腹の上
だったと
結局
 ....
春が来たねって
タンポポを眺めてるのかな

そう思ったとたん

君はタンポポを
踏んづけていった
ひとりの頃は辛かった。
仕事を終えた夜は、
いつも罪の意識にさいなまれ、
眠れず、
飲めぬ大酒を喰らい、
やっと落ちた夢の中でも、
責められた。

ある ....
気づいたら一日が終わっている人のために
安心して眠れるやきそば
栄養補給をおこたっているならこれを食べよう
栄養がとれるやきそば
床屋に行くのもめんどくさいと言うけれど
髪を伸ばさなければい ....
干乾びた小動物の
骨を拾って土に埋めた
湿った赤土の上を
ゴム製の靴底で踏みしめたから
今度生まれてくる時は
強い動物になるのだと思い込んで
きつく きつく 手を合わす
仕来たりなど ....
{引用=*
風の匂いや若柳や小鳥に
こころがひとりでにほころび
つぼみがゆっくり花ひらくように
はるにかぜをひいてしまうこと
くしゅん




*
きらきらした風のなかで
うつ ....
あなたの
書いたもの

読みたい

なんでもいいから

淋しくならないように
たくさん たくさん
書いて書いて
そしたら

わたし
白ヤギさんのように
おいしく
食べる ....
鏡は自分にだけは
正直でありたいと思った
常に見るものに
反対のことを教える自分に
罪の意識を感じていた
だからせめて自分だけは
正しいものを正しく見たかった
だがそれは
自分が逆さま ....
喉が渇いたので 
駅のホームのキオスクで買った 
「苺ミルク」の蓋にストローを差し 
口に{ルビ銜=くわ}えて吸っていると 

隣に座る 
野球帽にジャージ姿のおじさんが 
じぃ〜っとこ ....
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