ちいきをまもる
ぐりりとぐらら
りんせんたいせい
すいかのもよう

ちゅうかんかんりの
ぐりりとぐらら
りそうのゆめは
すぐそこなのに

ゆめのような
うつつのような
 ....
君が「孤独」と名づけた場所
そのさらに奥に
小さな部屋がある

くすんだ象牙色の壁紙
いくつかの黒ずんだ木の棚
そこには本 小函 硝子壜
円い置時計 何処かの土産といった風情の
人形や ....
 ホントに海なんだって
 あるつってんだよね車座のばあちゃん連が
 あの丘をこえたらザザザ

 と、むかし たぶん一度きり
 お波とお供からあっとさらわれると云い
 舟のり達なら躊躇うわず ....
野球の音が聴こえる
野球をする音が聴こえてくる
誰もがみんな
胸の中に野球を飼っている
整備の行き届いた市営グラウンドから
夏草の生い茂る河川敷まで
球足の早いゴロが一 二塁間を
抜け ....
おさなごも仔犬も猫もみな眠る
夜明けまえのしずけさのなか
辞書にのっていないことばで
この世界に祝福をあたえる

冷蔵庫の扉をひらくと
星のない夜の焚火みたいに
ささやかな光がキッチンに ....
草を刈る
草を刈る
草を憎しと
草を刈る

草を刈る
草を刈る
作物を愛しと
草を刈る

どちらでも力はでるし
同じ作業だ
でも
全然ちがう

身体に蓄積する
疲れが違 ....
後悔しても
後悔を味わう

未来の今に
今を生きるために


その人のその時を
私が生きることは出来ないので
私は私の今を生きる
誰のものでもない
私の人生を生きる


 ....
人魚の名前が アリエルだとしたら
膿ばかり見てきた こんなアリエルも 有り得る
膿には 国境はない 
膿には清濁も いっしょくたん
わけることのない暗い世界で
大波小波 ちぢにみだれ ....
 お湯を沸かしながら
 まだ眠い気だるさには
 モカブレンドのドリップコーヒー

 昨夕スーパーの陳列棚に一袋だけ
 お買い得商品のプライスで残っていた
 この一杯の 目覚めが心地良い
 ....
未だ血圧の上がりきらない朝
乳白色の靄がかかった意識の西側から
コーヒーの香りが流れ込んでくる

オールを失くしたボートさながら
廊下をゆうらりと彷徨いながら
食卓のほとりに流れ着く
 ....
  


下りに乗ってしまえば
あの日の二人が見える
ような気がする




    君が
    嘘はつかない
    という嘘をつくように

    僕は
    ....
失楽園後

 

マザーグースを
読み終えたばかりの女は
膨れたお腹を撫ぜながら
私ももうすぐお母さんになると
今までのことも忘れて
失楽園後の日々のなか
大変だったことも忘れ ....
 ある女が 酒房に惹かれ
 やかましいその片隅に
 毎夜坐っていた

 沈んだ目が時折光る時
 女はカリカリと氷をかみ砕き
 強い酒に挑んでいる様に見えた

 何日かすぎた頃
  ....
日曜日の夕方
猛暑です
私がどこで何をしていても
ここは猛暑です

この世に参加して随分経ちました
参加賞を貰いましたか
まだですか
もうぼろぼろですがいつもポケットに入れています
 ....
「氷つけ麺始めました」


愛を込めて紡いだ麺を氷水で整え
夏の日差しを冷やしてくれる
そんな一杯が私を包む

甘い冷たい麺が心にそっと触れる

氷つけ麺、その名に込められた愛
 ....
「70歳のきみが読んでおくべき本のリスト」を
いま、作っている
レポート用紙にたて線引いて
万年筆で 
大きな文字で
書き損じたら二重線で訂正しながら
「70歳のきみが読んでおくべき本のリ ....
 真夜中に点灯した冷蔵庫の奥であらゆる向きに齧られたチー
 ズケーキが発見された\反射的にわたしもかじりつき\素早
 く体温を加え咀嚼を開始\ねっとりうっとり\うまれるチー
 ズケーキのかがやき ....
灰青色のかなしみが
時計の針にまつわるので
空気が気怠さを増してゆく部屋で

六月の似合うそのひとを
あなた という二人称に委ねないために
窓外に滲むあじさいを
しずかにただ眺めていた
 ....
君達はすべてのものに、ほんとの社会の窓を
開け放つために生きている。それを抑えつけ
る、真実のない化け物たちに立ち向かい。




ふたつの気持ちが重なって消えてしまうこと
はよくある ....
青ぞらの日の、
雑用のつみかさね、
フォークリフトに雑巾をかけ、
ゴミを拾ったり、あるいはホウキで掃いたり、
している、
どこか緩慢な、土ようびのしごと、
けれども思いのほかいそがしい、
 ....
縁者の少い
私の身内
いとこ半の
恭ちゃん

母方は
敬ちゃんだけよと
恭ちゃんは
いつも言う

去年の春に
恭ちゃんの夫は
長い患いで死んだ

二人が家に来たのは
遠い ....
 暗闇の中には沢山の物語がある


  パリの老いた靴作りが
  ハンチングを傾けてかぶっているのは
  むかし街の女に
  とても粋だわ と口笛を吹かれたからという話

  それでそ ....
一人でふたり分の荷物を整理する

なんて過酷で残酷な(笑)

やり始めるとやっぱり記憶に飲み込まれそうで

それでも時々、楽しくて


壁のシールを剥がせば そこだけ白くて

こ ....
 雨
 {引用=水}
  に
 針{引用=が} 蟻

 革

  の本


 インク

{引用=は}
 柔らか

{引用= 𝘪𝘵}{引用=+}
 刻印


 香料 ....
我が家では

いただきますの後
ニャー と号く

あの日から
そうしてる



魚屋さんには夕陽がさす。それは、雨が降っ
ていても、モールの中でもかまわずに。その
匂いの中に ....
きらきらひかる
わたしの遊園地は
暗闇のなか
世界を彩っていた

頭のなかの
わたしの遊園地で
ぬくもりのなか
空を飛んでいた

貴方に出会った
あの日

翼が堕ちたわたしの ....
 変な 顔の子だった 
 くしゃみをした犬の子の様だと人が笑った

 その子が 二十歳をすぎて
 段々と美しくなって来た

 笑う時、口許に愛嬌がある
 と人が言った
 いや 目もとが ....
若い日は
友とゐること
愉しくて

言葉を選ぶ
こともなく

心をつなぐ
日々でした

ひねた大人は
難しい

かしましいひと
耳障り

マイナス思考も
お断り

 ....
とある真夏日、とても楽しくじゃれ合いながら、ともに駐車場まで歩いているみたいだ。アスファルトのうえで羽を休めている早生まれの赤とんぼがその過程でおとこの手に選ばれる。それはまるで透明なうすい玻璃で拵え ....  その視線はどこを見るでもなく
 誰を みるでもなく
 そして何に
 留まるでもない

 体になじむポロシャツと
 洗いざらしな作業ズボン姿のおじさん

 きっとシルバー人材センターか ....
たもつさんのおすすめリスト(3890)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
虫送り(チグリス_チグリス_ユーフラテス)- AB(な ...自由詩1023-7-29
小さな部屋にて- 塔野夏子自由詩11*23-7-29
ザザザ- soft_machine自由詩9*23-7-28
野球- ちぇりこ ...自由詩15*23-7-27
羊飼いの夜- 大覚アキ ...自由詩423-7-25
草を刈る- 日朗歩野自由詩11*23-7-24
※五行歌_四首「後悔しても_後悔を味わう」- こしごえ自由詩8+*23-7-22
こんなアリエルも有り得る- るるりら自由詩9*23-7-21
一片の空- リリー自由詩8*23-7-20
食卓に朝を置く人- 夏井椋也自由詩14+*23-7-15
待ち癖- AB(な ...自由詩623-7-14
失楽園後- 足立らど ...自由詩6*23-7-13
酒房の話- リリー自由詩9*23-7-12
日曜日の夕方- 空丸自由詩1523-7-9
「氷つけ麺始めました」- 足立らど ...自由詩223-7-9
70歳のきみが読んでおくべき本- 松岡宮自由詩4*23-7-8
チーズケーキとリルケ- soft_machine自由詩11*23-7-8
あじさい- 塔野夏子自由詩12*23-7-5
社会の窓を- AB(な ...自由詩523-7-4
土ようび- 本田憲嵩自由詩923-7-2
恭子ちゃん- けいこ自由詩9*23-7-2
ヨル- リリー自由詩10*23-6-29
引っ越し- 短角牛自由詩17*23-6-29
午後。- ryinx自由詩8*23-6-29
お魚くわえない猫- AB(な ...自由詩13*23-6-28
初恋- utsuwa自由詩423-6-27
ボディーメイクランジェリー- リリー自由詩5+*23-6-26
若い日は- けいこ自由詩8*23-6-25
サザンオールスターズ- 本田憲嵩自由詩423-6-24
朝のシャンソン[まち角9]- リリー自由詩9*23-6-24

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