すべてのおすすめ
ちいちゃな芽をぶつぶつと
たくさん出してた 春
嫁いだのに
お前の担当だなどと
親に 言われ
私に 実を選られた 桃
収穫の時を迎え
みためにも 柔らかく 香ばしい
台 ....
さけた ひびき
さらす ふたば
つち の はじらい
かぜ の ふくいき
まかれた からだ
ゆらしてる
まつげ の隙間
に からから
閉じた 指
そっと 痛いくらい ひろげて
輝く どんな 言葉 よりも
たゆとう どんな 海よりも
この 指 の谷間 に吹く 風よ
....
木々から 溶けていく
生命線 の から傘
涼しげ な 場所で
やけている 氷は
春 のすべてを 呪い
遙 だけに 往きたくて
のばされた風に 溶けて
みつめる ....
夜 が 鳴る
切れた 窓辺
背いた 天井
見知らぬ 幸
消えた 願い
夜 が 立つ
誰 を 救う
誰 が 救う
誰 に 救う
外 に 写る
夜 の 髑髏 ....
雲 のチビ は
ちらり すまして
ふんわり おなか
に まるまって
かくれんぼ なの
だれにも 言わないで
抱きしめたら
ここ へ そら
ふせじ の なかの
ながい ゆめ
とんとん どうにか
すすけてく
ならくのそら は
しらせぬ いろで
ここやら どこやら
さき ゆれる
わたらせ まい よ
と ....
からびた つる
ならく の よ
とけられた え
さき にご す
ふれこう まい
なぜとう ゆび
ほほ それ て
の にちる し
けだもの
かぜ
に
そよいで
いる
毛
だもの
結婚式で 打ち上げた祝砲
幸せを祈り
永遠を誓い
襲撃と 思った米の飛行機
爆撃そして
みなごろし
ニュース番組の中
子供も女の人も男の人も
棺に しがみ ....
とじかけた そら
あなた は いく
どこか へ ながれ て
だれ も いなく なり
どこ も
いつ も
さかせ て いつか
あなた は
ゆく
桜前線 が来て
花見客
そして
砂漠
ぎっしり 携帯した
迷彩服
の 中に 人
ほおばる 春
つづく 虐殺
信じてなんか いられない
みじめな 幸福 ....
畳 の 上
裸足
ふち に 添って
一匹 の 蛇
明るい ささやき の内で
頭 を もたげる 闇
草薮 から 訪れた
赤い 口
切り そろえた ばかりの 爪に
....
夕焼け の 細い指 輪
つなぎとめて
白く めくれた
枯れ木 の 小屋
ころり
まぶた
なくし
星 の 皮
扉 に
歩いて 帰ろう
とおい きてき
....
やさしい 風 に
月 が ついてくる
まわり道
草原 の じゃり
心 やすらぐ場所 は どこかな
踏み潰した草 の
やわらかい感触に
ひとりで 歩く事さえ
....
赤い 忌憚 の
ただ 中 を
棘 成る 不知火
喰 すすり
龍 の 大王
なま山 覚まし
海里 マグマ
の血に消える
裂ける 白花
破る 異質夜
ほ ....
ななつ のゆび
ことり なでて
みっつめに
つき つっついて
ちょっと なかせたら
ちょっぴり わらって
ここのつ めになきまね
根っこ の傘
に ツカマリ
しゃぼん
いえロー
ちゅ
トレイン
はかねずみ とり
かかってる 奴に
驚くもんか
とどめ のさし方
にやり ちゅ
に
....
ましかく な
雨
つち の
少し 上
ころっと
笑ったの
沈む
柔らかい
折り畳まれた
船
流れる
朝
ひ
ぴあの の上
木
根が 張って
指に さわる
薄暗い へや
夜 の 木
眠る
なぜ