夜が ひろがり
のばしきった 手のさきに
星をつける
道から はずれたひとが
砂に ぬかずいている
初夏坂を上りきると
左利きになっている
左利きになれば
スローカーブは美しい

スローカーブは街に流れてゆく
絵のような人々の側で
スローカーブは速度を止める
初夏坂を見上げる

 ....
よっぱらって は
みがき しないで
ねてしまった し
かくの わすれた
こんやも やばい
5月の天空の傘は雨漏りばかり

途中下車してコインロッカーで

制服を脱ぐのも板についた頃

初夏の爽やかさを置き去りにして

入梅前の隙間を夏空が我が物顔で占拠中

教室の片 ....
もっと言葉に まみれよう
ぼくらは いのちが
水から うまれた道を
混沌と清純をつらぬいて
原初の呼吸まで さかのぼる魚です
奥さん 塩ふいてますよ
台所に立つ妻の あらわな肩を
愛情表現のつもりで ぺろり
なめたら いやというほど 
ぶん なぐられた
すべてのたましいが
リンになって
夜を燃える

海は
黒く世界を閉じて
ちゃぽん
何処かで魚が跳ねる


泳げないから
たぶん沈んじゃいます
ずぶずぶ、って

そういって ....
天分のまずしさを
逆さに かかえて
ぼくは たまゆらの
ゆめの 背理から
つばさもなく飛ぶ
手作業が大事です
自分との戦いです
バーストしたあとの
むなしさのたびに
大人になります
となりに座っても よろしいですか
わたしの喪失は たぶん
あなたほどではないのに
あつかましいお願いですが いっしょに
すこし泣いてくださいませんか
同じ病室のイノウエさん80歳は
背筋がピンと伸びていた

検査入院で退屈だからと
廊下で体操していた
ら、
やっぱり、看護婦さんに怒られていた

イノウエさん80歳は
80年生きてき ....
みてよ みてよ
わたしのこと
って ものほしげな
おはなにも ちゃんと
みずを やってますか
あたし せかいの
ひとかけらで
あるはずなのに
どこにも はまらないの
なんにも はらまないの
えーとね 虹の厨房の
パンの耳 それから
金色のソネット酒 そして
メインディッシュは 
恋人たちの包み焼き
ぼくは詩を書きたい

たとえ自分を見失ったとしても
進むべき道は必ず存在する

今日もまた

朝の散歩をしていると
静寂に出会いました
 
林の中
光をも遮り
薄暗いその空間は ....
まよってたの かな
きめたの かな
生きてゆく ってそれはまだ
さなか ゆうぐれ の
えだわかれ
落花生の缶詰、
手長海老の缶詰、
シラタキの缶詰、
押し合いへし合い
大勢が
狭いところに住んでいる
缶詰長屋に着いた。
長屋とはお屋敷内にあるのだと
思いながら
思いきり
 ....
みんなはやく おとなに
なろうね なぜって 
こどものころは だれでも
ひとことで せかいをほろぼす
ことばを しっているから
もみしだきたい こねくり
まわしたい かおを
うずめてみたい
おなかいっぱい すいあげたら
おとなになるまで ねむりたい     
戦争反対!
戦争反対!
そうやって
叫びながら
やりたい
そう
やっぱ
酒呑みながら
やりたい
何もかも脱ぎ捨てて
ヤバイかも揺れてて
行進する

更新する

戦争に ....
   
{引用=  あのひとの記憶がしずむ海は、いつしか防砂林で見えなくなった
  越えられない高さに、すこし安心した}   





砂が、降って
深く深く沈んで 底まで
皮膚 ....
おとこの乳首はさみしい ふたつの
わすれられた 夢のあわいに
ひらかれる とおい戦線
それを おんなの指が
不思議そうに つまむ
しあわせを きみとかわした
約束の 小指ほどの 
大きさの こびとが
うじゃうじゃ わいて
ぼくを 責めるのだった 
目から鱗が落ちた
魚類ヒト科僕
だったのかなんて
泳げもしないくせに
死んだ魚の目は透明に濁って
魚屋には同類の眼差しが並んでいる
なぜ猫は魚を好むのか
の謎を解き明かそうと
繰り返し ....
遠くばかり みていると
いまを みうしなってしまうけど
遠くをみてないと じぶんを
うしなってしまうから
いつでも星を さがしているんだ
ただよって ふかく 
抱かれて ひろがり
水となって しかし
すべてを忘れ 風の   
かなたで あふれる
月のない夜に
おっぱいは光る
月のない
そして男のいない夜にだけ
おっぱいは光る

女たちは皆それを知っているが
男たちは知らない
男たちだけが知らない秘密は
おっぱいの
奥にある ....
つきぬけるような青空だ
天国の存在も許さぬほどに

旧年度の引き継ぎが終わり
神様は後任のために天を掃除した
きっぱりと片付いた空に満足し
目を細めれば

見よ 地上には桜の煙り
赤 ....
なにも言わずに
雲をしぼっては
しずくを たらしてくれた
みずいろの影が
塔のように たっている
こわれるまで かかねば
ならぬ いいわけもなく
ひたすら くちびるかんで
わたしの わたしが
ほんとうに なくなるまで  
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