京都は乾いて六月に河原町を叩いて走る
高橋正英

火炎
   のどから
      くラいひぇン
          太陽の
             のどの奥から
               ィ矢が出る
                出町柳の
                 芍薬よ
それは
   そう
    降りそそぐのだ火山のように
       地異のしたたる大地のように

          一本の

       枯れた思弁に蒸発する
           その

             ザン
             ザン
             ザン
              されど
             ザン
              また
                ザン
               ザン
               ザン
               ザン
    サン

    光は
              (さながら
             カカあのように
              河原の町を
            たたりで燃やす

             乳となる
              ひと
               つの花弁

    (嫉妬が空へと舞い上がる)
              
 火炎
  のどから
     くラいひぇン
          太陽の
             のどの奥から
               ィ矢が出る
                出町柳の
                 芍薬よ


自由詩 京都は乾いて六月に河原町を叩いて走る Copyright 高橋正英 2004-07-07 23:57:21
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