{引用=詩集『カエルトコ』より; 5}
●可愛いチンポコ
※
可愛いチンポコ 誰のもの
可愛いチンポコ 誰のもの
可愛いチンポコ 誰のもの
いえ チンポコ独り者
うつむくチンポ ....
ほら、
いともかんたんに
あなたは
左手のくすり指を
さしだして
わたしは
それを
いのち のように
噛んでいる
あなたは
まるで
あいしてる の延長
みたい
....
丸まったマフラーがぼくらの頭に見えます
黒かったので
そういえば ぼくの20万円はたいた
この出入口も黒いのですが
むかし 色はつくれません
ぼくらは 植物と一緒にくらしてきたので
R ....
とうさん
せんせいのおはなしには
ぼくらでてこなかったね
ぼくやまねこさんのように
どんぐりのさいばんしたかったな
くらむぼんみたいな友達ほし ....
老いたるロメオ
命の根源を
回復するためにロメオ
二十四時間を
眠りつづけて浮かぬ顔
麟太郎の幸
『あかるい黄粉餅』
満喫してのち
帰って来た町
秋の日は落ち
....
耳鳴りが
止んで
はじめて耳鳴りに
気がつく
たった今も
消えなければ解らない
何かに包まれているのかもしれない
デートですか
どこに行きますか
映画の後にお茶でしょうか
順当ですね
ところで春ですから
サルスベリの下でりんごでも齧りましょうか
芯はくださいね
紅茶に ....
熱いものを触ったときに耳を触るってのはよくやることだけど、実はあまりやらないことだ。まあ、こんなことはどうだっていいんだ。おれが言いたいのは、一つしかない。餃子を食いたい。ラー油 ....
海の波の音を聴きながら
他愛のない会話をたのしむ
三年目の二人なのだから
空も海も馴染んだアルバム
月光に濡れる椰子の葉叢
思い出すら風景に沈む
寄せて来る海の波さながら
日 ....
ふるさとに帰ろうと
僕が心に思うとき
こぐまとカシオペアを結んだら
ふるさとはいつも北にある
ジェットコースターの地下鉄から
いきなり地上に放り出されても
....
ひとの気持ちは
わからないし
そんなわたしも
ひとにはひと
ひどくちいさなくつでした
今朝
うちの庭に落ちていたのは。
我が家には
ぼくと
妻と
ロビンソンしかいませんから
あんなちいさなくつが落ちているなんて
そんな
おかしなこと
あるは ....
肉まんをコンビニで買ってきて、そうだな、2個ほど、部屋に戻って、肉まんの中心にカラシをほんの少し塗って2個とも胸に当て、白のTシャツを着ると、ほら、カラシが乳首みたいに透けてる、という遊びが全国で広 ....
正直に言います
今 あなたを見つめてました
ふいに目があって
慌てました
アッカンベェをしました
正直に言います
アッカンベェは 嘘です
心でそう言っ ....
ぐーをにぎってみる
ぐーでおしてみる
ぐーでどついてみる
ぐーでばいばい
ぐーでなでてみる
ぐーでないてみる
ぐーでぱーにかってみる
ぐーであいしてみる
ぐーでなみだふいてみる
....
バカみたいに 同じ言葉繰り返して
ひとつひとつ 意味のブロック重ね
誰かの言葉をちょっと拝借
わかり易く捻じ曲げて横着
マザーファッカーごはん頂戴
あなたの言葉じゃ勃起不可能
わかりたいの ....
プラスティック容器工場の駐車場
緑のフェンス
黄色のポール
58番の車止め
膝から上がない直立した右足には
左足がない
....
・おはなしは枕のそばでひそひそとくすくす笑いそれからそれから?
・浴衣着て金魚を下げて夜店来て気合いを入れて「ティガ!」と叫ぶ
・ひだまりときんもくせいに頬よせてイヌもボクも咲くむせかえる ....
かちっ
気持ちを伝えられる
スイッチがあればいいのに
ふと気がつくと
そう思っている自分がいて
いたたまれなくなる
やっと7000グラムの大台にのった
ミルクを200ml飲め ....
色は午後から塗りましょうと告げられ
私は途方に暮れてしまった
先生、
この鉛筆でなぞるべきものなど何処にも見あたりません
という小声の訴えは
38分の1の軽さでもって
上着のポケットに ....
口を大きく開けて
「春よ 来い」
と
叫ぶ姿に圧倒されて
春は
もうすぐそこ
僕の獏
{引用=よく覚えちゃいないんだけどさ
ちっちゃい頃に獏を飼ってたんだよ
お姉ちゃんがアスピリンに過剰反応しちゃって
県立病院に入院してから
お姉ちゃんの見舞いに行 ....
夕焼け の 細い指 輪
つなぎとめて
白く めくれた
枯れ木 の 小屋
ころり
まぶた
なくし
星 の 皮
扉 に
歩いて 帰ろう
とおい きてき
....
俺は先走るからいけない
いつも
遠くばかりを見て
足元の段差に気付かずに
こける
躓き通しだ
季節も
俺の中で空回りする
親しいヤツから見れば
危なっかしくて
ぶき ....
1番線のホームで各駅を待った。
2番線のホームに各駅が来た。
赤いコートの女が柱にもたれていた。
おれは各駅に乗った。
眠くなってきて、眠った。
四つ先の駅で下 ....
・華の笑み太陽のごと、こんこんと、僕を生かすチカラ僕を壊すチカラ
・深夜には心臓ありき僕の背に薔薇はモノクロ君とシンクロ
・ぬくもりは太陽のごと、フレア、イタイ。赤い赤い赤い君イタイイタイ ....
たとえばぼくは月をうらんでいない星をうらん
でいない空をうらんでいない夜をうらんでいな
い昼をうらんでいない時をうらんでいない夢を
うらんでいない土をうらんでいない国をうらん
でいない ....
「捧げる詩集」(1995年・緑鯨社)には、1988年から1990年にわたって個人誌「風羅坊」に発表した作品を収めた。個人誌といっても、B4用紙に短い詩を毎号6〜8篇コピーして読んでほしい人に見境もな ....
はじめに
詩人であり『中庭』の熱心な読者でもあるS氏から寄せられた文章を読みました。日本語による押韻定型詩の可能性にたいする根本的な疑問が述べられており、まことに古くて新しいこの命題は常に論じ ....
青い空に満開の桜はらはら散りそめる春
友らがみんなえらくみえおいらはネクラ
それでも今はあかるんでくる季節である
喧騒のオッフィスでひとりしずかに仏頂面
『ローマ帝国衰亡史』と{ルビ睨み競=に ....
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