ミミズには裏表があって、裏側は表に比べてちょっと色白で、ミミズは裏を下にしてないと這うことができない。こういうのこそ無駄な知識というべきで、ミミズを実際に手にとってみたひとは知ってるだろうし、ミミズな ....
うらやましいお方
金曜の夜は
「あと2日も一緒だ」と
「幸せだなあ」と
そのお方と一緒に眠られます
土曜日は
しじゅうお布団でごろごろ
あなたは昔わたくしに「ころころしたい」
とお ....
ひしめきあう一日のあとに
コップを倒した夜は零れる
子猫の駆けた路地裏に
白い平らな月は滑る
風は
影の上に重なる雪をおくり
この街の色やかたちをおくり
世界はひ ....
お元気そうでなによりでございます
半年ぶりのごあいさつにまいりました ....
今日ハナミズキの花が見えたよ
もはやぼくの内側に ....
ユニットバスに潜ろうとして
潜ったとしても
この深さじゃ潜れたことになんのか
わかんなくなって
水中で
ぼやけた風呂の栓を眺めてたら
天井から冷たい水滴 ....
{引用=詩集『カエルトコ』より; 1}
●アフリカ
いつかアフリカに
行くのではないかと思う
いつかいつか年老いて
総入れ歯になったその月に
アフリカに着の身着のまま
行 ....
「みんな珍しく年をとった」 ※
月夜だから ....
声高に何かを叫ぶ人
迫る車の音に気づかず死んだ。
今日も家でピコピコしているヒッキーの彼
疲れたお母さんに刺されて逝った。
いつもせっせとカンパしている中学生
キレて殺して塀の中へと ....
きいろあかちゃいろみどりいろどりあざやかなあき
にこやかなほほえみのかげのにがいおもいに
なぜかめをつぶりいねむりしているような
るいべのとろけるあじにからみつきまじわる
あこがれのように ....
「私は挽歌はうたわない」
あした逝く人よ
きみの魂とやらが平安でありますように ....
あたりには
草木いっぽん見あたらないのに
空から突然 ....
1.
かめはめ波のポーズで
洗濯物に影をつくるその細かなしわから
隙間に入るハイパワーの酵素になって
ぼくは自分の皮膚の細胞のそのわずかな隙間から
入り込んでしまったくだらない時間を ....
† オーロックス
1627年 絶滅
現在の牛の直接の祖先。特にホルスタイン種は直系の子孫にあたる。
先史時代の洞窟壁画に描かれている牛らしき動物は、ほぼこの動物、
オーロックスだと ....
やさしい 風 に
月 が ついてくる
まわり道
草原 の じゃり
心 やすらぐ場所 は どこかな
踏み潰した草 の
やわらかい感触に
ひとりで 歩く事さえ
....
薔薇色の雲なる東の竜たちは入日めがけて風に真向かう
アルカリでとかした葉脈標本の栞のごとき一樹夕焼け
暮れ残る空は僅かに緑色月よりも低くフォーマルハウト
木の芽 くすくす
爆発寸前!
春のくす玉
一番最初に
ひもをひいたの
だあれ?
水仙のラッパ
ファンファーレが聞こえるよ
寒い季節だから聞こえるよ
「出ておいでよ!!」
「一緒に遊ぼうよ!!」
聞こえるよ
北風のピッコロ
水仙のラッパ
コタツのもぐり姫の私に
....
青い
空
届かない
朝
ショルダーバック
一冊の詩集
金閣寺へ
参道
しゃがりしゃがりと 修学旅行
右に左に 掻き分ける
楓や ....
遠い日の雪ふる夜あなたの瞳の中にみた海辺の足跡
理知のかがやきをひめて波間にただようほのあかり
やるせない吐息にうっすらとくもったガラスの部屋
窓に貼りついた蛾の群れが突如としてまっさかさま ....
みたされない思いや
過剰な言葉に
ひき寄せられるので ....
また春がきたね
「のどかに愛し
愛して死のう」
と囁くたびに
あなたも歳をとり
ぼくも
樹木の内側に広がる空洞のように惚けて
なみだいっぱい流したことも
愛されたことも
みんな忘れ ....
俺の手は
とっても冷たい
血が通っていないみたいだぜ
お前に
握っていてもらえば
ちょっとは暖かくなるかもな
そういう時に限って
お前はいないんだな
届いたのは
明日の朝刊だった
あわてて死亡欄をチェックし
自分の名がないことに安堵する
そのあとゆっくり
予定を手帳に埋めてゆく
背広の背中よりシワシワで
ボロボロの笑顔でもう一軒営業
俺の夏休みはいつになったら来るのだろう
何年もそれを考えている、何年も
不快指数が愉快指数だったこどものための
振り返れば一瞬だっ ....
亀吉スワディ・イワノヴィッチが世界を救ったことは
渋谷センター街でさえ知らない者はないほどだった
ある物質の組み合わせと形態と北枕システム
これを独自に創造したのが亀吉だった
その名も「メ ....
ラブレターが届いた
「好きです」とただ一行
紙切れに書いてあるだけだった
でもどこかほんのりと甘い匂いがした
僕はメモ帳から一枚紙を引き千切って
ペンを走らせる
「僕も好きだよ」
僕 ....
お姫様は考えていました。
「やっぱり武器は必要かしら」
もう、大好きなオレンジジュースを飲むの、我慢するから、
と泣いていましたとさ。
最大のヒントです。
自分を愛してくれない人たちのせ ....
雪が降る朝
こたつにもぐりこんで
みかんなど食べていると
外で誰かが
“あ”と
こんな寒い朝に
誰だろうと
障子を開けば
雪ともつかぬ
白い梅のつぼみ一つ
“あ”と
ほころび ....
連続する夜に
コンビニの光も消え
ダイヤ表剥がれたバス停
バスが こない音
聞こえる
体の内側に入って
外に 逃げない
のに 音源を ....
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