リストカット
リストカッター
リストカッティング{ルビ症候群=シンドローム}
どれも、今、よく耳にする言葉だと思う。
リストカッターとは、リストカットをしている人のことで、自分も、その一人。
....
ええ詩をかくこと?
決まっとるやないか
不幸か幸福か極めてる時なんじゃあほんだら
って おじちゃんは昔思てたんよ
でもあれやな
ほんとは ぼんやりしてる時やな
お湯が沸くんを待ってる時 ....
幸せな奴は他行ってくれや
高温油で処理
あんた西瓜喰いたいんか
それはデザートや待っとき
何もおもろいことなんかせえへん
生もんをおいしく揚げるだけや
ちょっとアロエの花とってくれ ....
どーん
どーん
私の犬は
どーん
足も太いが
胴も太
それってあたい
どーん
どーん
もうやめます
松井のバットが鋭い弧を描き完璧にとらえた真ん中高めストレート
力強くどこまでも飛んでいく青い青い雲ひとつない空
見上げる僕等は有象無象の歓声の渦僕はその点景
ボールの赤い縫い目は僕等の夢白地につ ....
俺たちは隣人の名前を知らない
だとすると現代詩や現代アートや現代絵画やつまり週刊現代の現代とは一体どんな現代なのか?
21世紀の現実とは?
大の大人にビジョンは?
生活が大事だというのなら鳥も ....
いま、右手首がひじょーに痛い。うちの飼い猫の血膿をふきとろうとしたら、ズタズタに深くひっかかれた。場所が場所だし、猫の爪は鋭くてカミソリみたいなものだから、自分で見てもリスカの傷に見える。おもしろがっ ....
静かな夜にいざなわれた
私はそのまま往ってもよいと思った
いざないは何度か尋ねてきたが
気付かぬ間に帰っていった
私は空ろな骨だった
呼び合うものたちの声に気付かなんだ
今夜月明か ....
ママが呪文を
唱えると
家庭は崩壊
する
ピヨピヨと冷蔵庫から泣き声がする
そっと見てみると卵からヒナが孵っていたので
ここぞとばかりに鶏が先か卵が先かを考えてみる
その問いに答えが出ることはなく
いつの日か大人になったヒヨコが
....
なでなでしてよ
そんなところじゃなくて
ちゃんと頭を
なでなでしてよ
優しくなでなでしてよ
大丈夫だよって
なでなでしてよ
もう誰も
わたしを
なでなでしてくれるひとは
いない ....
あさがこわい
よるがこわい
ははがないた
ちちがないた
ねこはいなかった
いぬはかってみたかった
しあわせ
とても
これからも
うまれるまえ ....
氷点下十五度の空気を吸いながら
せかせかと歩き
空を見上げると雪がはらはらと
はらりはらりと
降るのは粉雪でもなく
結晶のままの形で成長し
黒い手袋のひらで
そっと受け止めると
そこに ....
牧場の柵に座った熊の親子
夜空を見上げて何思う
あの星座はなあにお母さん
あれはね小熊座 あなたの星座よ
と言う声が聞こえてきそうな
絵
が描かれたタオル
が浴室のハンガーに掛か ....
お誕生日、おめでとう、
お誕生日、おめでとう、
蝋燭の灯を、吹き消した、
笑顔いっぱいに、吹き消した、
いざ、食べようとしても、
蝋燭を抜いたなら、残さず引き抜いたなら、
とっても無惨 ....
人のなかに 波のなかに
言葉を放ち
よろこびもしあわせも捨てようとしている
見知らぬ雨 見知らぬ路
見知らぬ緑
石にはね返る言葉を見つめていた
誰もが居るのに 誰も見えない
....
まろんまろんな、かなしみだ。貧血でクラリとするときのあたまのイメージは、からっぽでしょう。カウンターパンチで、どう?投げて様子見、投げて様子見で、過ぎていくは時計の針、折り折りだよ。四角いだけのビート ....
1
保冷車の黒猫に手を触れて願うと
叶うというジンクス
内側が冷たければ冷たいほど良い恋愛のジンクス
少女は黒猫が横切ってもいいことがあると信じている
滑稽で悲しいジンクス
2
....
タイトスカートの中には一体何が入っているのか?
オレは現地に赴いた
つまりアフリカ
オレは真夜中にホテルから抜け出して日本の古いジープを盗みジャングルの奥地を目指した
車で出かけられる ....
そろそろ外に出ようかな
引きこもりではないけれど
柔らかな日差しに触れたいのだけれどね
ちょっと怖いのよ
ビルの上のあの秘密基地から飛びたくなってしまいそうで
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押入れに顔をつっこんで
ぐるりと見回したら
天井の端っこに
小さな穴ぼこがあいていました
穴ぼこの向こうは
下から見る限りでは
ただ ただ 暗闇でしたので
なんだか怖くなったぼくは
....
ひとりの子が
ひとつの楽器の生まれる様を見ている
作るものも
奏でるものも去ったあとで
子は楽器に愛しげに触れる
おずおずと うずくように
楽器は
花になる
新しい言 ....
今日も裏のアパートで
クイーンを大音量で鳴らす女が
ベランダに出て 男とキスをしている
僕が見たのはこれで五度目
弟は三度見ている
文部科学省にクレームをつけてやるのだ、と母親は言う
....
ここはどうも、とても乾いた場所のようだ、
湿度計は40%、まぁ普通みたいだけど、
でも喉が乾く、乾いてしかたない。
明日のことは明日になってから考えよう、
今日はゆるりと流れていく、
サ ....
休日の遊園地に人はいなかった。
楽しかった。
子供達が血を流して喜んでいる。
頭が取れたい
落ちた頭を蹴飛ばして
底のない湖に落ちる音を聞いた。
拡声器の ....
開いた空に手をかざす
高い太陽からの光線が
透き通る
通過
在り来りなものに
ときに目をとめてしまうから
歩みは加速しない いつまでも
初夏の影がちらつき始めた
散らばった ....
桜散るのは夕日の丘か
日暮れ近づく夕日の丘か
散りゆく桜は薄紅色
薄紅色の十二単
十二もまとった春の衣
一枚脱げば夏の予感
呼んでいるのは母の声か
遠い故郷の母 ....
1
縁側につるされた風鈴を
さやかに押すその御手
彼らは海峡をこえてゆく海鳥の
滑空する翼の先端に生まれ
たたみで昼寝をする私の
ほほをなでて死ぬ
2
二人 ....
曼陀羅寺へは湖沼の脇のあぜ道を
通って行かねばならない 丈の低
い湿原植物の群生が道を覆い隠す
ように拡がっている 湖沼にはぼ
んやりと霧が立ちこめ向こう岸は
見えない 風はなく水面はほとん ....
しゃぼん玉が生まれた時
たくさんの仲間がまわりにあふれていた
陽の光はまぶしく
見るものすべてが新鮮だった
子供たちの手が伸びてきて
仲間のいくつかがぱちんと弾けた
悲しかったけれど
....
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