帰ろう
と何時でも君は言うので
何処へ、とは聞かない
ヘッドライトが線になるまで
ただ通り過ぎるように

覗くことをしない
触れるなら静かに
斜めになった窓から
射し込んでくる光が
 ....
干からび抜いた{ルビ駱駝=らくだ}の骸骨
桃源郷から狙い澄まし
放った矢の数十と二本
駆ける羽音は雹の落雷
蝶食う鳥を焼き残し
劈く轟音無色透明
阿吽の痺れは醒めて婚せず
一毫{ルビ櫓= ....
がらがらと開ける
明け方の雨戸に
ひょいと跳んできたら
ちょっとだけにらめっこ

あしどりかるく
自分のおまんまを
きちんと自分で稼ぎ出す
この勤勉な同居人は

何を食べたかもぐも ....
急な坂を登ると博物館があった。
湿っぽい薄暗い埃っぽい、
いかにも淋しいガラスケースの中、
脱脂綿の上にひっそりとその虫はいた。

大きな虫眼鏡で拡大して、
ようやく何やらイキモノに見える ....
あの日のことを言い出すと
きっと君は泣いてしまうのだろう
と思っていたのに
パーティーで久しぶりに見た君の顔はもう
もう
とっくにお母さんの顔で
ふと見えたその横顔の一点
の中に
初め ....
甘栗むいちゃいました
三点倒立で甘栗むいちゃいました
航空ショーで甘栗むいちゃいました
筋肉ミュージカルで甘栗むいちゃいました
死海で浮かびながら甘栗むいちゃいました
女性専用車両で甘栗むい ....
すき
きらい
すき
きらい
うみ
からい
こーひー
にがい
すみ
ひらい
まち
くろい
ぱすた
からめて
きみ
うまい
にこり
おはぐろ
きみ
こわい
ぼく
 ....
うでをくるくるさせるのも、
あしをくるくるさせるのも、
くびをくるくるさせるのも、
こしをくるくるさせるのも、

ぼくはとくいです。

だからぼくはくるくるぱーぁです。

 ....
朝は静かに浮上してゆくのでした
三葉虫の化石に太陽が反射したとき
そっと手を触れるときは胸が痛くなるのです
痛いところにわたしがいっぱい死んでいる

朝を埋葬していく
繰り返しわたしの中に ....
溶けるまで
眠れそうな遠くの日々が
溶けていくまで
深々と、動かない部屋で
指を折る
指を折る


ありきたりな言葉では
追いつけなくなりそうで
街灯がつくまでの時間を
静かに歩 ....
空の割れた日は
なんでもない午後の水面が
微風にそっとゆらいだくらいの
静かな頃で
お気に入りの帽子を
どこかに置き忘れてしまった
隙間から、パリンと
音を聞いたのは私だけかもしれない
 ....
太鼓橋が渡れない

友達が言うので
回り道を教えてあげたら
来なかった
「だって、WAXをかけた車の雨粒をはじく姿が好きなんだ。」

 ふってくる五月雨は その他 いくつかの言語を残した。
けれど歌いはしなかった。
 夜の映画館、「一つの思い 一つの歴史」と宣伝さ ....
静かでした
そうして音がきこえてくるのでした

夕暮れ 春がやってきて
わたしはひっそりとしていて
透きとおったところに
過ぎたものたちが入ってくるのでした

分かっているというのでし ....
地をふりかえる
もはや人でないものとして
山に分け入るべき時だ
鼻を濡らして
舌を濡らして
人としての重荷を下ろす
頬を赤らめ
森を通って山の頂上にたどりつく
おしり むずむずする
 ....
遠き日の記憶に濡れし花鳥画に
火の粉降り染む花明かり
{ルビ花花=かか}千片の闇の間に
{ルビ花柄=かへい}震わす蝶模様
{ルビ花筵=はなむしろ}挿す{ルビ簪=かんざし}は
唯皓皓と花崗岩
 ....
郵便局へ行く方角から
とても苦しい声がして
(と言ってもそれは自分の感情で)
ハンドル ブレーキ みんな操作効かなくなったりして
と言ってもルールはもうすでに
あそこの雲だって知っているはず ....

夜を強引に押し倒してやった

わっさと積み上げられた宿題を死刑にして
乳を喰う

かゆくなってきた 大人の皮を剥こう
またひとつおれは子供に成長してゆく

おれのぬけがらに月の涎 ....
そこの住人!三人の男達
長いトンネルの横にある窓は
巣箱に似ている すみっこで
愉快に話すクリーム色の猿達!
天井知らずの笑い声(床のような壁へ)
火星人の髪が抜け落ちたらだの
話をしてい ....
おいしい罪を食べなさい

黒い神さまが言ったので
その通りにしたの
おいしくなかったら
食べません
責任なんか
取りません
アイツは昔
とにかく馬鹿だったんだ
バナナが大好きで
いつでもどこでも
バナナを齧ってた
食べた後のバナナの皮は
大事に持って帰るんだ

そうやって集めたバナナの皮を
クロゼットに ....
グリコのおまけのグリセリン
咲いたばかりの美しい
グラジオラスに擦り付け
花咲爺に殴られた
そんな台詞は納屋にしまって
早起き鳥がコケコッコーと
軍人精神が染み込んだ生卵を
青大 ....
 
 
 
 
 
 
高く高く突き抜ける比翼に 
いくつもいくつもの夢を見た 
閉じる前に輻射する粒子の 
ドミノに分離する輪郭の呼応の
劣勢の瞼に諭す残像に相応の祈りを 
そ ....
久々に会って酒飲んで
たくさん笑顔を見たと思ったら
やっぱりあなたは悲しい人でした

悲しい人は
お前にはこれがお似合いだと仕向けられたように
悲しい日々を送っています

なりふり構わ ....
終わりの時には
しっかりと眼を開けていたい
そこに見えるすべてを
記憶に焼き付けて行きたいから

おとといの午後
娘と二人で近所のスーパーに行って
お菓子売り場でかれこれ30分近く
ハ ....
戸外の夜
の射し染む方角
の窓
の四角
の、薄く
薄く
映写された壁



爪が
物欲しげに引っ掻けば
聞こえるのは
爪が引っ掻いたその通りの
かり、 ....
 
 
 

 
チアの髪だった  
耳の 
曲線は 
何百年の病だった 
貝殻をあわせてみると 
二輪車の棲んだ 
浜辺に 
いる
現れては、消える
どこか遠い宇宙で
星がはじけるように、生まれるように
現れては、消える
深い
深いとだけ言える心の水面の縁に腰掛けて
切るようにしてつま先を遠くへと投げ込めば
それは確 ....
アンパンが転がっている
アスファルトに一つ
生きる術が転がっている
下り坂を
そいつは逃げるように加速して
俺も全速力で追っかけて
行く先から車が向かってきて
アンパンはくぐり抜けたが
 ....
きーたんが笑う

きーたんが笑うと
みんなも笑う

笑わないと
だれかに撲たれる

強いきーたんが
楽しそうに笑うから
安心して笑える

きーたんは怒らない
いつも愉快そ ....
たもつさんのおすすめリスト(3908)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
帰宅- 霜天自由詩705-5-21
疾雷- ヤギ自由詩1*05-5-19
ハエトリグモ(百蟲譜48)- 佐々宝砂自由詩7*05-5-19
アキヨシメクラチビゴミムシ(百蟲譜47)- 佐々宝砂自由詩605-5-19
Simi- AB(な ...自由詩205-5-18
甘栗むいちゃいました- マスイジ ...自由詩58*05-5-18
はなうらない- ヤギ自由詩3*05-5-18
「_くるくる。_」- PULL.自由詩3*05-5-18
14行の朝- tonpekep自由詩4*05-5-17
モノクロームの窓辺から- 霜天自由詩805-5-17
空の割れた日- 霜天自由詩1405-5-17
太鼓橋- チアーヌ自由詩805-5-17
W- プテラノ ...自由詩5*05-5-17
早春- tonpekep自由詩5*05-5-16
尾のあるもの- 岡部淳太 ...自由詩11*05-5-15
花告げ人- ヤギ自由詩3*05-5-13
ハッピーバースデイ- tonpekep自由詩6*05-5-13
ガキデカ- tonpekep自由詩2*05-5-13
アパート- プテラノ ...自由詩2*05-5-13
おいしい罪- チアーヌ自由詩405-5-12
キノコ農園物語- 大覚アキ ...自由詩405-5-12
グリコのおまけ- あおば未詩・独白1*05-5-12
ランウェイ04-05- ふう未詩・独白4*05-5-11
お似合いの日々- 守山ダダ ...自由詩405-5-11
ジェイコブス・ラダー- 大覚アキ ...自由詩13*05-5-11
シネマ- A道化自由詩205-5-11
さざ波- ふう未詩・独白2*05-5-10
日々のゆらぎ- 霜天自由詩1105-5-10
アンパンと俺と- 守山ダダ ...自由詩605-5-10
きーたん- あおば未詩・独白3*05-5-9

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