わたしのせなかというものを
つくっていただけるのであれば

どうか車輪の跡を忘れずに

しあがりのまえに
たっぷりと日干ししたものに
あなたというものを
ペダルにのせて
し ....
きれいなものにあこがれて。
でも、てにとどかずに。
みにくいものがあふれています。


じぶんをせいとうかしようとして。
みにくくなっていく。
いきていくっていじがわるい。でも、しにたく ....
烏瓜が真っ赤に色づき
葛の葉っぱがみんな枯れ
桑の木がセミヌードになるころ
カマキリは生きながらに枯れる

雄を食ったのは晩夏で
そんなものとっくに消化して
それでもまだ冬がこないので
 ....
いまはもうない家の
いまはもうない裏の畑で
空いっぱいに舞っていた
アキアカネ。

物干し竿に 洗濯物に
それをとりこもうとしてる母の髪に
それを見ている私の肩に
アキアカネ。

 ....
1.夢前編:クレバス

  ワンルーム まっ白で
  床に 暗い
  クレバス
  あって

  確かに そばに 
  何か 
  あって 



  落ちた。



 ....
原口氏の詩集を拝受。さっそくというにはかなり遅ればせに手に取った。タイトルは『声と残像』。一読して戻ってきてみると益々その感を強くするが、このタイトルは暗示的だ。暗示、というより過剰でさえある複数の意 .... 凸凹配位座はいつでも漂っていて
なにかの拍子に
繋ぎ合っている手のひらの合間にもある
ついさっきまで当たり前のことが
風ひとつ吹いただけで
何ひとつ理解できなかったり
その道理に畏れたり
 ....
『長いキス』

君がコーヒーを運んでくる
その姿が近づいてくる時から
すでにキスが始まっている


『キス』

キスするのには理由がある
簡単な理由だ

ふたりがキスしよう ....
「ばかね」
彼女が笑った。
俺は初めて、ばかでよかったと思った。
ひっこしました
 
と言うのがすきだ

ひっこし

ひっこした あと

ひっこすよてい 

も捨てがたい

だからさいきんは

ほとんどの時間を箱とすごしている

早く ....
お池のコイ
腹を浮かせて
ぱくぱく
お母さん私は今日も
息を吸っています
音がないコーラス
コーラス隊は女ばかりじゃないのですね
コイなんですって
コイですってば
コイです夕方の ....
口笛が遠くまで聞こえるのは
まわりに誰もいなかったからだ
分かっていたんだろう


少女よ
どこにも行かなくていい
君が知ってる誰もかもは
どうせ君の知らない場所で笑っている


 ....
何度ささやいたかわからない
あいしている
のうち
一度だけは
「哀している」
と言ったのだ
きみは気づかないが

かなしもまた愛し
あいしもまた哀し

きみが肩に頭をのせているあ ....
よくあるタイプの夜だった
目は!ラン!として
窓の外がテレビの中にあった海を
ぐっと伸ばし
カジるとカルシウムの味が漂って
観測衛星になった

鏡へ吸い付いたりもしたけど
(朝日や夕日 ....
前の日の晩から決まっていたので
目が覚めてすぐ
はなうたを歌った

朝ごはんを食べるときも
はなうたで
納豆ごはんと大根のお味噌汁だ
やってみようとも思わなかったので
今まで知らなかっ ....
桟橋を子供が
ぞろぞろ歩き

海にどんどん
落ちて行く

それは困るので
番をする事にした

子供の向きを次々と
くるくる変えて戻す

飯も食わずに番をしたので
僕は死んだ
 ....
ある日

ヒゲが全然剃れないので
やけに切れないカミソリだなと思ったら

カミリソだった

そりゃそうだ


*


ある日

ヒゲを剃っている途中
カミソリにカミリソ ....
ひそかな微笑という呪い‐
に、そう、
この繋げられた血管に
網の目の、繊維‐
質の。
封じられ、封じ‐
込められた、思い、意識、
純粋なかたち。

かすかに起伏した‐
皮膚の、白色 ....
あくまで単調なリズムだ。
              バニー、バニー、バニー、
黒いタイツのバニー。
酔っ払いを左右に{ルビ侍=はべ}らせて、
見るは{ルビ開聞岳=さつまふじ}のてっぺんのくす ....
輝くツリーがキラキラと街を行く人がさわさわと
なんだか悲しく見えるのです
何故でしょう?何故でしょう?何故なのでしょう?
音が無い奇跡をいたただいたというのに・・・・。

ここから見える景色 ....
未だかつて
私は新鮮な驚きを知らない
昔 {注大きな船=黒船}を見た人のような
新鮮な驚きを私は知らない

私達はどうでもいいことを
知りすぎた
高度な文明の中で
そうして忘れたもの  ....
君が投げた
寂しさに透き通ったボールが
あちこち跳ね返って
やっと
僕に届いた

受け取った僕の
縮こまる胸の奥が
痛い痛いと
一人泣く

あの日
遠くを見て笑う僕を見ていた
 ....
あなたからの連絡が着たことを告げる機械音だけで
あなたの声を思い浮べただけで
あなたの言った言葉を反復するだけで
あなたの顔を思い浮かべただけで
こんなにもあふれ出る涙の味は
悲しさではなく ....
ページ1)
  両腕 輪をつくり
  幹を抱き

  右手と左手 届かないけれど
  つながった 気がしたり

  うん 抱かれるよりも 抱きたいみたいな

  この太さ 男の子
 ....
1人で歩く冬の小道で
手を真っ赤にしながら 慣れない手つきで吸う煙草
白い視線をあたしに送る 知り合いのおばさん
目が合ったとき おばさんはよそを向いた
おばさんは白い視線を送るのに
あたし ....
座卓にころがる
おちょうしが三本
テレビは巨人-阪神戦
おつまみは枝豆と鮭とば
外では蛙が鳴いている

夏の 夜

       
(ストラーイック!バッターアウト!
 ....
照り返しの眩しい白い階段をのぼる
六六段を数える
栗の木の緑がむせる
コンクリートの階段だ。

後ろを振り向くとまだのぼってくる人がいる。

毎朝沢山の伝票を抱え
昔のぼった経理部への ....
灰が積もってゆく
鬼百合の傘をさしていると
晴れた日のようだ
 初雪ですね
 はい、きれいですね
火山灰は肩に降り積もる

  *

葉がチル
玄米茶のスカートをはいていると
町 ....
三丁目の角を曲がったところでふと
君の匂いを感じたとき
なんてことないと思っていたのに

電子レンジに卵を入れて
しばらく眺めてから取り出し
破裂するかどうかを少しだけ考える
あれと似て ....
たとえば
男の手を盗み見て
どの指を入れているんだろうかと
思案するとき
大抵中指なのだろうが
どうでもいいが本当は薬指を入れるべきだ
と思う
覗き込むように真剣に
見つめて
「 ....
たもつさんのおすすめリスト(3890)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
おもいあと- Monk自由詩803-11-13
きれいな- 千翔自由詩403-11-13
カマキリ(百蟲譜2)- 佐々宝砂自由詩203-11-13
アキアカネ(百蟲譜1)- 佐々宝砂自由詩603-11-13
小詩集「十一月十三日の朝の夢」- バンブー ...自由詩203-11-13
原口昇平『声と残像』を読む(1)- ななひと散文(批評 ...303-11-13
月の村- AB(な ...自由詩1003-11-13
小詩集「君の指に触れずに君と指きりをした日」- ミサイル ...自由詩403-11-12
生きていてよかったと。- 千翔自由詩603-11-12
LEE_MORGANのペットボトル- サダアイ ...未詩・独白503-11-12
カープ- サダアイ ...自由詩603-11-12
いつか大人になる少女達へ(おもいで)- からふ自由詩2603-11-12
しぼむ- 岡村明子自由詩1003-11-12
ヨクアルタイプ- dendrocacali ...自由詩503-11-12
おとといはずっと歌っていた- サダアイ ...未詩・独白603-11-12
よくある風景- ミサイル ...自由詩603-11-12
かみりそ- ミサイル ...自由詩1803-11-12
屈折率、藍- 大山猫自由詩203-11-11
バニー- ひろっち自由詩9*03-11-11
刹那- 櫻田 紫自由詩103-11-11
心の記憶- 春日野佐 ...自由詩403-11-11
loneliness- primrose自由詩603-11-11
taste_of_the_tears- KEIK ...自由詩203-11-11
小詩集「農林実習ノート」- バンブー ...自由詩403-11-11
冬の小道- 海美自由詩303-11-11
ある一夜- こん自由詩403-11-11
階段- 狸亭自由詩503-11-11
フタリノセイカツ- 湾鶴自由詩303-11-11
飼い主のない猫- AB(な ...自由詩903-11-11
ゆび- サダアイ ...自由詩1203-11-11

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130