おおきくいきをすいこんで
少しずつ、大きくなっていく
何かをひとつ手にするたびに
少しずつ削られていくとして
今ポケットの中で
残されているもの


ひかりが、まぶしい
冬の午後
 ....
街の箱

そこで遮断機は間延びした挨拶をする
走り出した少年は億劫な表情で振り返る
無益な背中へ 罵声を上げるかも知れない
少年の背後でにじむ夕暮れは
街を陥没させ、
「磔にされた。」
 ....
すべての歯の間という間にクッキーを詰めてにやりと笑ってみせるとあんたはにかっと笑って各々の歯の間に胡麻を挟んで見せて、全部食べろと言うので舐め取ってみるとさながら胡麻クッキーが如しだ
 ....
アリプールで
ミクロの透明感

重力感ふり落ちるプチ人マンダラフィギア
壁掛けのネジを無限に配列し
がががとすり切れる子供の肩口
刻印は自由 肉片は関節

それでいく
それでいく ....
一番好きだったのは

二人のくちびるが
触れるか触れないかの瞬間

三回目に逢った時
予期せぬ打ち上げ花火に照らされて
アスファルトに映った影くっきりと

四月が来て
もう逢えない ....
転ぶ
そして
また転ぶだろう
僕は
望みどおりに
爆発的転倒哲学を打つ
言葉は生き埋めた
いちいち
いちたすいちの答えを反芻して
ぎゅっと
唾を飲みこむ
どうしても生きる意味が
 ....
■宮澤賢治

 さて、先日図書館で宮沢賢治を借りてきたのです。ネットで詩をはじめた自分にとってあんまし本てのは食指が動かんかったわけです!!!!(ダメすぎ)面白いくらい詩を読んでないわけなのですが ....
                    163時 @ハト通信

なにかがおちてきて
ふかいそこまで
おちてきて
ぱちんとはじけました
きらきらひかりました
ほしだったのか
きのみだ ....
おいしい
おいしいと
たべつづけ
たべすぎて
すこしだけ
もどしてしまいました
くちから
はきだしたものが
あまりにも
きたなくて
きみわるくて
こんなにも
きもちのわるい
 ....
雲のよく見えるところまで

歩いて

写真を撮ります

残された言葉を

写真に撮ります

笑顔や うつむいた顔も

まぎれこみます


今 撮らないと

もう 2度 ....
帰る家がない ほんとうに帰る家がない
廊下しかない 部屋がない 電気が点かない
真っ暗な廊下しかない 歩いていても帰れない
帰る家ではない
動物が居る 百万匹居る
五月蝿くて仕方ない
 ....
電信柱のカラスを
仰向けにしてしまってよと
君がそんなことばかり
言ってたから
のど飴を舐める旅に出て
もう
帰って来れなくなった
冬の太陽が投下する限界を浴びて
蜜柑を剥くのが憎らし ....
絶望を語る人は
絶望を語る上において
楽しそうだ

恋の苦しみを語る人は
恋の苦しみを語る上において
楽しそうだ

国を憂うことを語る人は
国を憂うことを語る上において
楽しそうだ ....
                    161時 @ハト通信

はーとのかたちの
くっきーを
かりこり かじって
まるいかたちにしました
なんだか
ぞうりみたいです
しかたないので ....
豆腐の角に頭ぶつけて死ね
角の豆腐屋に頭ぶつけて死ね
豆腐屋の角に頭ぶつけて死ね
燃え盛る炎で焼け焦げた僕
ひと思いにかじって丸呑みにしてしまいたい
左足の指先をとりあえず摘んでみる
ぼろぼろと宙に舞う
鉄くずなのか
黒焦げの炭かわからないけど
ちょっと前まで僕は四角い ....
黒 トンネルを抜け螺旋階段を下る
透明 ジェリー状の海は僕の周りを囲う
もうみつからない 髪の先まで塗り潰す 黒
小さな風呂場 一粒のジェリー
握り締める 溢れ出すメープルシロップ
白  ....
                    158時 @ハト通信

なつかしいひとに
あいました
さいごのはこの
ふたをあけると
かのじょはまんなかにすわって
わらっていました
いぜん ....
「奥さん」
と呼ばれて振り向いた
そこにはオウムがいた
オウムはオウムスタンドに
鎖で繋がれて
にこにこ笑っている
「なあに」
とわたしは答える
オウムは首をかしげ
「こんにちは」
 ....
おッ母さん
久しぶりに夜更けに実家に帰って
ダイニングテーブルでうたた寝してる
アンタの背中を見ていたら
おッ母さん
なんだかもうアンタは
死んじまってるんじゃないかって
そんな気がして ....
プリンが食べたいの
入院している妻がそう言うので
会社の帰りにコンビニに寄って
プッチンプリンを買って面会に行った

病室の硬いベッドに二人並んで腰掛けて
プッチンプリンを食べながら
や ....
                    156時 @ハト通信

とてもちいさないれものがありました
あめがふると
てんこん かん
おとをたてて
みずがそこにたまりました
すいめんで
 ....
向かい風の吹いている
地図の上です
収縮と膨張を繰り返す波打ち際の
緩やかなカーブをなぞること
波音は届かずに
待ち焦がれるばかりの



海岸線が近い
そうで
少しずつ僕らに迫 ....
チョコチップクッキー
ひたすら食べ続けて
気分悪くなって
悲しくなってテレビつける

そしたら
チョコチップクッキーのコマーシャル
チャンネル変えても
チョコチップクッキーのコマーシャ ....
グルグル回って
いつの間にやら元通り
ピンクと緑のストライプ
グルグル回って
薄気味悪い茶色になって
食べてみたら
結構イケるぞオイ
と思ったら腹がグルグル
地獄の一週間が始まるのであ ....
冬の窓辺に羽が生えてました。氷の。
寒い地域に生息する鳥は、夜に飛びます。
誰も姿を見たことはなく、窓に羽を置いていきます。
窓ガラスが羽の形に凍っている ....
 コンビニで買ってきたポテトチップスをテーブルに撒き散らして
 両足で踏み散らすのが僕の恋人。
 それを食べるのが彼女の恋人の僕。
 僕は犬だから、彼女はショーペンハウエル。
 ....
冷静と冷たさは
別勘定だと思うけど


マヨネーズ舐める

から揚げ食って
マヨネーズ舐める


感情移入も優しさではない
一獲千金を狙う鉱山労働者と
サイコキネシスを操る占い師

密談は16日の夜
下関のカーテン屋の二階で
二言三言

それだけを手がかりに
持っているカードを切る

三本並んだ煙突が
 ....
空き缶を蹴飛ばしたら、僕だった
残っていた中身が飛び散った、僕だった
野良犬が怒り狂って追ってきた、僕だった


慌てて電柱によじのぼって見回した


空き缶は車に潰されてぺちゃんこで ....
たもつさんのおすすめリスト(3890)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
信じられる、大きさに- 霜天自由詩705-1-24
街の箱- プテラノ ...自由詩5*05-1-23
おやすみ前の偉大なるディスカッション- ________自由詩3*05-1-23
壁抜けレーシング- 瓜田タカ ...自由詩305-1-23
九まで数える- 大覚アキ ...自由詩705-1-22
転ぶ- 第2の地 ...自由詩205-1-21
宮澤賢治に寄せて- 嘉村奈緒散文(批評 ...53*05-1-21
かけら- アンテ未詩・独白205-1-21
おいしいね- 大覚アキ ...自由詩205-1-21
撮影- こむ自由詩3*05-1-20
帰る家がない- 第2の地 ...自由詩605-1-20
カラスは仰向けに- 第2の地 ...自由詩305-1-19
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角について- ミサイル ...自由詩505-1-18
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ブラックキャメル- 未詩・独白2*05-1-17
ここまで- アンテ未詩・独白4*05-1-15
オウム- チアーヌ自由詩805-1-15
母に- 大覚アキ ...自由詩605-1-14
プッチンプリン- 大覚アキ ...自由詩1105-1-14
ちいさな- アンテ未詩・独白505-1-14
白い音の手紙- 霜天自由詩2605-1-13
チョコチップクッキー- 大覚アキ ...自由詩605-1-13
グルグル- 大覚アキ ...自由詩605-1-13
冬鳥- ふく自由詩4*05-1-12
僕らの『凹凸』。- カンチェ ...自由詩805-1-12
マヨネーズ舐める- RT未詩・独白5*05-1-12
九条松本- 不老産兄 ...自由詩105-1-12
僕だった- ベンジャ ...自由詩13*05-1-11

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