どの鏡見くらべっこしたって
ふたり、どれにもあてはまらずに、
これは?これは?と いっぱいの次、持ち出した
あたしの持ってきたの、ハートの鏡
違和感のこと
さいしょに言いだしたの
あた ....
わたしが 水から上がるとき、いつも
聞き忘れていることがありまして それは喋りません が
ふ と流れていくものを 仕草、捕まえるときの
肉体の動き、地脈らしく 地層の重なり 浚渫は終わり
わた ....
たんぼを適当に切り抜いて、開いた空間に建てたような小学校だった。敷地とたんぼは舗装道路でくぎられていたが、ブロック塀や植え込みで囲われてはいなかった。校舎はカステラのひと切れみたいに呆然とつったって ....
あなたが悲しい
という
想像をする
するとわたしは
無関心で
いられなくなる
壁のスイッチを
押すようにはいかないけれど
心の闇に
明かりを灯すことは
....
「メリーゴーラウンド」 8
一生
ぐるぐる回るものが
昔から好きだった
図書館で本を読んでいて
ふと見あげた壁かけ時計から
目が ....
僕が僕になるずっと前から
変わらずそこにいた遊園地が僕に「明日死ぬ」と呟いた
それは近所にあるにもかかわらず一度も行ったことのない
僕に対する最後の手段だったのかもしれないけど
それでも迷って ....
最近
この間近に、海は無く
無く
シャワーを止めた後の排水溝
髪 からまり つらくもつれる
僕の渦
鳴門の渦潮を
鳴門の渦潮を
見たの ....
噛み付かれながらもまっすぐに
吸わいとられる
ごむ。
メるヴぇいゆ。
夜のくうきに両手を挙げては火のような けつえきに、覆われていく あばらのやまの 影から見つめる わたしは
あなたに
....
きのう
ゾウガメに乗って
都庁へ行ったら
穴がいっぱいあいててさ
モグラはみんな1メートル
ふさふさした毛で
ごあいさつ
鉄筋も
コンクリも
大好物なんだってさ
かわいいね
わた ....
よしんば私の思想がデタラメであるにせよ、私が語ることによってのみ、私は私のようになる。私の語りがどんなに奇妙でも、語りつづけることだけが、いっけん成長しているかのように見える時間的経過となってあらわ ....
世界で2番目に人波が速い街で
レースゲームみたく追い抜かれ 追い抜かれ 追い越して
シューティングゲームみたく避けて かわして ぶつかって
世界で2番目に難しい日々の第1ステージを何年も挑戦し続 ....
イヤホンひとつで
あっちに飛びこっちに飛び
背骨をすっ飛ばされて
さすがに爽快感はおこらなくて
のどの奥でカカカと笑う
否、空気を取り入れる
エコーのせいで
空間は広く思われ
さみしい ....
夜、駐車場で、コアントロー、コアントロー、と男が呟いていた。絞めつくような夜気に当てられたのだろうか、もしくは酒気か、三方を囲むビルディングは夜の店であったから酒に呑まれた人間であっても珍しくはなか ....
連れてこられました
真っ青な部屋です
まるで深い青空のなかを
迷う小鳥のような気分にもなれ
濃ゆ過ぎる空を切り取ったような
真っ青な部屋です
君は今ごろどうしているだろう
連れてこられま ....
暗い道に
落ちているもの
気になるけど
拾わない
これまで何度も
何度も
拾った
それらは拾って持ち帰ると
どれも
黒くなった
わたしは悲しかった
暗い道に
落 ....
三半規管が弱いのか
体質なのか
タバコばかりを吸い
弱くて呑めないのに
僕は知らない
熱上昇気流による
電気の蓄積に起因する
ホールとキャリアが
印加電圧と電界の関係で起きる
....
せっかくの ためいき
せっかくの ふじょうり
せっかくの りふじん
せっかくの ふこう
せっかくの たぼう
せっかくの すきなひとのよわね
せっかくの すきなひとが ....
絹の目に風が通るような
さらさら と暖かい日差しが
空から降って来る度に
少しずつ体が 溶けていくようです
束ねた髪を解いて 窓辺で
流れる光と花の香り
白い手をかざして 空
高く高 ....
君にあてて手紙を書こう
便箋
ティファニーの
スカイブルーな
世界は
そうだね
まだもう少し続くみたいだ
ボクは
ボクの周りの
ごく限られた人たちが
平和でいてくれたらいいと
....
青空に戦闘機が飛び交うようになってしばらく
故郷をなくした
自分ん家はもちろん
ピンポンダッシュしてまわった近所の家も
鬼ごっこをした公園も
灰の舞う黒い大地に変わってた
国民の激励と ....
あきらかな
あたたかな
あなたとわたしの
いっときの
うんどう
えんどれす
おともたてずに
かなしいよる
かたつむりがはう
き
きりのなか
ください
く ....
けふ ひとひを
やすらかに
すごすことが
しあわせです
けれども
野望をすてたあなたと
死ぬまで
暮らすことはできません
赤ん坊の頬をなぜるように
水蜜桃の皮をむいていく
あなたの指が
汁にまみれて
窓から差し込む光に包まれている
甘い水が
赤ん坊の膚のような
産毛の柔らかい皮をはぐたび
したたる
した ....
「ベティ どこへ?」
「仕事よ 父さん」
「気をつけてお行きよ」
「わかったわ 父さん」
「嬢や どちらへ?」
「散歩よ お爺さん」
「気をつけてお行きよ」
「わかったわ お爺さん」 ....
目、ぬれてる
ポケットにひばな、突っ込んで
夜が死ぬのを待ちました
ワルツされる 砂の中で
心底待っていました
(水溜りで溺れます)
(水溜りで喜びます)
林立した子供の列はファ ....
混ざり合った夏と秋
蝉の声は草の裏
公園に砂場
さらさらに乾いて
吹き飛ぶ
子供の目線
詰まっている
遊
風化もしない
流れもしない
とどまった
ままで
混ざり合っている今 ....
なんだろう、風がすずしいのは
どこまでも突き抜けていくんだ
水色のベールに覆われているということを
空は気づかせない
視界良好
闇はまとわりつくが
空は遠くにあるだけだ
どんな風にあるの ....
夏の終わりを待つ
私の耳には
波の音も
大きな地面を渡る水の音とはついに聞こえない
砂浜を歩きながら
光がどこから来るのかもわからなくなっていた
手を伸ばすと空間がななめになって
空がぐ ....
遊園地から帰るときは
必要以上に淋しいものだ
また
いつでも
来られるから
さ
「メリーゴーラウンド」 7
距離
星には決して手がとどかないって
知ったのはいつだっただろう
夜空のした
はじめて自分で立って見あげたあの ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131