最初の舞台は私の家の玄関先
(もう三十年も前に植えたという)
ダイダイの木の濃緑の葉に
まんまるな卵が産み付けられたのは
風薫る五月の午後

 うるる。るる。うるる。
 あったかい。
 ....
みんな かみさまほとけさま、って
一気にどうしてふたりもすごい人をよぶの
困ったら頼っているけど
あたしは何をしてあげれるんだろ
そう思うとお願いができなくなった
日本人のばか、あたしのばか ....
夢を食べて生きてはいけない?

この季節、月はとても高いところを通る。
「監督ぅ、ここの寸法はどのくらいにしたらいいんですかー」
越後工務店の若い職人が急ぎ言う
「そこは、rがこれくらいだから・・・」
サンダルを脱いで上に上がると
こっちをちょっと振り向いて監督が ....
まだ若かった三十年前、薄っぺらいクラシックラルースをテクストに辞書と首っぴきで
ランボーを読み、痴がましくもその全訳を夢見たものだったが、十歳の少年が「金利生活
者になりたい」などと書いているの ....
またいつか
ありがとう
わすれない
さようなら


ありがとう
わすれない
さようなら
またいつか


わすれない
さようなら
またいつか
ありがとう


さような ....
ある晴れた日をくびかざりにする
そしてきみを置き去りにして
スキップする
ホップステップ じゃーんぷ!
してみる
しみる
かわいたからしみただけ
だれにも同情されないなみだは
ひとみを ....
湯船にゆっくり脚をのばす
私は顔をお湯から半分だけ出して
鼻息で作る波紋を楽しむ
沈黙
あなたが入ってくるとき
私は寝たふりをしている
湯かさが増して
鼻で息ができなくなったとき
はじ ....
[目ざめている]

朝からずっと
手のひらを見つめる
遠くのほうで
蛙が鳴いている







[祖父]

耳が遠くなった祖父は
海に似てきた
くりか ....
だからクーピー
暗室に三日月を浮かべる夢なんだそうです

地の色は黒です 真ん中に黄色と白
アルバムをひっくり返して
深呼吸

サル顔の赤ん坊の名前を呼んでください
逃げません
塗り ....
ましかく な


つち の
少し 上
ころっと

笑ったの

沈む
柔らかい

折り畳まれた


流れる 
朝 
ひ 
こころがあったかくなるように
がっこうから帰ってもまだあったかいカイロを飲んで
くちびるを ぶるぶぶぶぶ ってして
粉をたくさん吐きだしながら
かみさま、ってよんだ

今日も一日中
足の ....
一回でいいから
ビー玉をとかしてみたい
るりいろの
そらいろの
あのビー玉
やら
このビー玉
なんかを
そしたらきっと
きれいなかたまりができるよ
あのひとの
涙のレプリカにでも ....
あれっ
お客さんも うそ をお探しですか
うちはもともと まごころ屋 なんだけどねえ

ええ いいですよ
お代の方は 必要な時間だけ
お客さんの寿命で払っていただきます


軽い ....
流れる空が歌う
消えて行くのは雲のほうだと
波打つ海が歌う
消えて行くのは魚のほうだと

見えないものすべて
人の思いで出来ている

形成された形に名など付けないでくれ
形の無いモノ ....
ふたりしてはだかになってだきあい
てをからめあしをからめ
さけびながらのなみだあめ
ひごとよごとのむさぼりあい

おとことおんなのむみょうのせかい
えにかいたようながんじがらめ
あれはじ ....
自由になりたい
自由になりたい

っていうのが
口癖だったわけ

そしたら朝起きたら
翼がついてたわけ

そりゃもう嬉しくてね
飛びましたよ

ぐるぐる
ぐーるぐる

で ....
プラズマ放電のなか生まれ落ちた

ハイパーコダマこんじきの馬体



かの女の競馬熱は
とどまるところを
知らない こんやも
カクテルライトに浮き沈み
ターフのへりにぶ ....
それは
ニッケルとコバルトの間に僕達がいる 
ということ 
右手に 
五つ 
つながったティッシュの箱が
ゆらゆらと揺れていて 
差し伸べられた踏切に
笑 ....
きょうは朝から春の雨

森の仕事もできないし
畑の仕事もできないし
海草拾いもできないから
カイとふたりで赤いカサさして
てくてく出かける
ききみみ図書館

司書のおじいさんは
て ....
海はすっかり赤ワインで
空はすっかり酔っているのに
うみろばはまだやってこない

ところで
したり顔でカイが言うには
うみろばの役目は
海馬のはんたいなんだって
海馬ってなんだか知らな ....
こんな夢を見た。

月が嘘であることがばれる。
NASAあたりが作ったもので、実在しないのだ。月は。
投影装置か何かが故障して、全世界にばれてしまう。
月のあたりにいろんな機械が ....
秋霖 というのでしょうか 長い雨でした
三年 という歳月は 忍耐の最小単位
きみが家を出て一年ほどは手紙のやりとりが盛んでした
やっと抜けるような青空がひろがり快い
晴天がつづいているのだけれ ....
髪を結い

自分ではなく
     君を
縛っていたのだと
     気づく
思いきって体を展開
次のうち正しく人体となる展開図はどれか選べ




の中に答えはあるのか
さらに思いきって
らせんを分解
写真1のヒトを示す遺伝子の正確な塩基配列はどれか ....
肌を刺す自転車の風アマルコルドままよ抜け切る踏切の溝

満月と見紛うばかりに丸時計ゆくりゆくりと短針の夜

クラクションパパラパパラに道路際過ぎ去る豚の色彩の妙

暗闇に減速する性からから ....
笑っている彼女がいればそれだけでいいと感じたあの寒空に 夏の空には白い雲がながれ
暗い緑色の湖にうつる木々
幼い想いを秘めた草いきれ
揺れて動く昆虫の青い狂気

母と若い二人の姉とぼくを
残して夏の日父親は死んだ
集まった縁者は皆知らん顔
 ....
 この頃 冬といっても
 僕の国や
 何も知らない人達の国では
 ギリシャ世界のアネクメーネのように
 どんなに寒くても
 明日への蓄えがなくても
 火の点し方さえ知らなくても
 飢 ....
ひとりひとりの背に棲むものが
夜更けに互いを呼びあっている
見えないものの通り道に立ち
腕をひろげ 聴いている
夜の光の下 揺るぎないもの
幾つもの影のなか 
ひとりきりのもの

 ....
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