朝、目をさましたら地球儀の上でした
当然ですが、びっくりしました
あんまりびっくりしたので
枕元のメガネをさがしあてるのに
2分40秒もかかってしまいました
頭の上のあたりを
何度も何度も ....
つづら坂のてっぺんが赤く燃えて
曲がり角のそれぞれに暗がりが生まれる
それがくねくねと蛇のように眼下の町へ
影法師が一組
手前の角の煙草屋の暗がりからあらわれて
穏やかな夕日にそっと目を伏せ ....
8つのおとうとは
私が夕飯時になっても
食卓に来ないので怒っている

8つのおとうとは
私を呼んでも返事もしないと
私の部屋のドアを蹴り
「何か悲しい物でも、隠しているのか」
と問 ....
みじんと鳴って落ちる月
高い梢にキタキツネ
朝露の
濡れる重さに耐えていた

非体験の罪状は
朝日の中でも暴かれて
憎々しげに現れる
認否を迫る百済の観音
内蔵する
輪廻 ....
あいもかわらず
あたりはブルーベリーガムのにおいばかりしていて
もちろんそれもあなたのせいだった



ねえ
、と珍しく呼びかけてみると
暗闇の方にブーメランを飛ばしたみたいに
見え ....
たとえば、庭に米粒を撒くこと
集まる鳥たちの名前をよく知らない
色、とりどりに、鳥
天空から降ってくる音
羽ばたく、空
それさえ分かれば、自分のどこかで
満足している誰かが在る

遠い ....
ストローの紙袋を
できるだけ遠く
白く、吹いて
氷の空へ飛ばす

コツンとあたった
かすかな点から
ぱきぱき、と
空はひび割れて
肝油ドロップがふりそそぐ
雪乞いの
甘い甘い、 ....
  冬の木漏れ日の中で懐かしい歌を聴きました
  懐かしくてももう泣けない自分がいました
  それが寂しくてそっと瞳を閉じました
  太陽が淡く輝いた冬の日のことです


  太陽 ....
                    152時 @ハト通信

あけてもあけても
はこのなかには
また
ひとまわりちいさな
はこが
はいっている
ちいさくなっていく
どんどんちい ....
どうしても子供に本物の象を見せたかった。
それで仙台の動物園まで家族4人車で向かった。

午前9時に起き、チェックアウトの準備をした。
車を取りに外に出、空を仰ぎ見るとそれはどう見ても
クラ ....
現象でくらいそうになる
にじけた光線をぬるりとした衣服にねじ込み
固まっていく木ねじを肉ビデオに録画した

いつでも愛玩ベクトルで
小鳥の影腹切り込んで
圧迫感あるくらいで
天使 ....
                    133時 @ハト通信

はれて
ふうせんやさんになった
これで
すきなときに
すきなだけふくらませられる
ふうせんをひとつ
てにとると
ず ....
やわなきの、皮膚に張りついて。
あざやくを、知らないように。

ぼくらいは、見ない。感じる。
ことを、知らない、視線。

ぬまくるを、知らない。
(他は流れる)
ように流れるよ ....
裸足で踏む、土は冷たく
北を見て、
南を見て、
東を見て、
西を見て、
それから俯き、土を掘る。
今年もやってきた厳冬と
軍人が抱える白菜にひそむ現実。

キムチ月間が
ここの子ど ....
朝、目覚めたが
からだがかたい
かたまった
うごけなくなる
心臓まで止まるので
ふだん着のままで
こそこそと道路を渡ったら
車に轢かれた

よそ行きに着替えて
タクシーを止 ....
自分が
突然きれいに感じるときは
かかとを持ち上げ
太ももを感じながら
クシャクシャと
髪などほぐすと
女の
酔った
匂いがします
たまらず
白い肩に
くちびる這わせば
愛 ....
雨、降ってきたかと
てるてるぼうず

雨、降ってきたよと
へのへのもへじ

雨、降ったやろと
黄色い傘

雨、降ったんかと
お地蔵さん

雨宿りの軒先を探しながら
帰り道 ....
憂鬱な鳥が若さに飢えて転がる三階
防風林が倒れて久しい今夜の過去に
裁かれることは嫌
雪まみれのやわらかいを脱いでぬいでぬいで
今 分かち合う幻想の氷
冷たくて縫う/つめたくて縫う
濾過さ ....
私は大腿骨である
私は頸骨である
私は肩胛骨であり鎖骨であり肋骨であり
胸骨であり恥骨である

私は横紋筋と平滑筋である
私は繊維質の束である

私は気嚢であり胃腸であり  ....
                    153時 @ハト通信

べるがおちていたので
ならしました
からころん
どあがおちていたので
のぶをあけました
がちゃがちゃ
ことばがおちて ....
指のあいだからこぼれてゆく、
アルファベット、
ひらがな、
漢字、
カタカナ、
見覚えはあるけれど読めない象形文字、
もしかしたらヒエログリフ、
言葉になる以前のかけらたち、
さりりと ....
時計のゆるり止まるところ
消え行くことが決まりのように
今、ひとつの言葉が終わる
さよならから
さよならで
始まることがあるとして


遠くなっていくことに
手を振ります
僕らの
 ....
県庁跡の建物の中で期待もなく調べ物にとり
かかり、時間を待って香林坊に出る。そこは
ほんのひとにぎりの銀座で、渋谷で、新宿で
もあり池袋の匂いを探して片町に流れる。ス
クランブル交差点では ....
                    121時 @ハト通信

いきをふきこんで
ふくらませたふうせんは
ぜったいに
そらにとびたたない
どれだけがんばって
たくさんふくらませても
 ....
その暗がりの
垣根の曲がり角
街灯の忘れた、深いところで
新しい
を待ち焦がれ
いつだって、夢に泳ぐ

暮れては明けて
それが僕らに与えられた規則で
夕焼けには耳の奥で
明日が開く ....
あけましておめでとう
そして僕たちはそのように死んでいく
あけましておめでとう
死んでいくのではなく殺されていくのだおそらくは
お互いに
殺されあいながら
あけましておめでとう
生き ....
君の興味を乱暴に触る
君を敏感に関知する
乗れない雲が冷たく広がる

恐怖は熱い人肌空気のにおいがする
遠い日付 新しい言葉
固まったガムシロップを君が包む
微弱な 微弱な振動

 ....
きみ
図鑑にのってるよ
知ってるかい

きみだけじゃない
ぼくも
きみの、
ぼくの、
おとうさんも
おかあさんも
きみの赤ちゃんも

さっき
赤ちゃんの手の甲をペロリとなめた ....
螺旋の風
吹きつける明かり
扉が開いて、あなたが降りていく
螺旋階段の先に繋がる平静を
高い音を響かせて




どん
ノックするドア
いつまでも起き上がらないのは
まだ眠って ....
自由を磨く
きらきらと輝く

誰にも手が届かない
プリズムのスペクトル

粒子が密室で猫を殺す
確立で消失する一つの扉

倉庫に保管したナイフは
既に蜘蛛が丁重に包装した

使 ....
たもつさんのおすすめリスト(3890)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
地球儀- 望月 ゆ ...自由詩5*05-1-10
つづら坂- ワタナベ自由詩18*05-1-9
おとうと、怒る- 月山一天自由詩1505-1-9
A_River_Runs_Through_It- あおば自由詩4*05-1-9
いいわけ- からふ自由詩705-1-8
鳥の音、遠い声- 霜天自由詩605-1-8
肝油ドロップ- 望月 ゆ ...自由詩16*05-1-8
十三月記- 嘉野千尋自由詩45*05-1-7
なかみ- アンテ未詩・独白3*05-1-7
フラミンゴ平線- 瓜田タカ ...散文(批評 ...10*05-1-6
ペル名- 瓜田タカ ...自由詩6*05-1-5
すきなだけ- アンテ未詩・独白6*05-1-5
おうあいの、やはぐときに。- いとう未詩・独白11*05-1-5
キムチ月間- かのこ自由詩405-1-4
- あおば自由詩5*05-1-4
わたし、女だったのです- 月山一天自由詩5*05-1-4
あまがえる- AB(な ...自由詩605-1-4
未遂- 本木はじ ...自由詩405-1-4
言うまでもないこと- 佐々宝砂自由詩1005-1-4
じがぞう- アンテ未詩・独白7*05-1-3
涸れ井戸スコープ- 佐々宝砂自由詩705-1-3
- 霜天自由詩305-1-3
街の潮目- AB(な ...自由詩805-1-1
いき- アンテ未詩・独白305-1-1
- 霜天自由詩605-1-1
2005.1.1- いとう未詩・独白3505-1-1
ずっといたい- 瓜田タカ ...自由詩104-12-30
こんにちは図鑑Ⅱ- 望月 ゆ ...自由詩9*04-12-29
螺旋のゆらぎ- 霜天自由詩204-12-29
自由を砕く- 煙と工場自由詩204-12-28

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