さり気なく母であれば
さり気なくあなたも娘であるから
家の重さが気楽だね
愛しさは葉裏に隠した卵のように
日にも晒さずに
風を気取って通りすぎる
着慣れた服の私を
あなたは横目で追い ....
私には顔がない
のぶちゃんはグルグル包帯の
ミイラ男みたいな顔持ってた たしか
と、思っている
水鏡にもお尻を向けられた
私 やっぱり顔がない
手鏡捨てた
三面鏡割った
別にいいや ....
朝の花瓶から落ちたばかりの
新しい百合の花の傍らに
朝の床にて閉じたばかりの
新しい蝶々を添えたらば
一滴も流れず
ふたつ
満ちた


何も願わない夏の朝
百合の花と蝶 ....
子供の頃
山手線よりも
中央線の方が
好きだった
どこまでも
走っていくと
思っていたから

ずっと
真直ぐで
余計なものなど
何も無い

直線に
憧れていた
ずっと時間 ....
白いシーツにくるまって
裸の足を少しのぞかせながら
「帰るところがないのぉ」って
まるでローティーンの家出少女みたいな
口調でさ
そう言ってみな

きみの横に滑りこんだぼくは
不器用に ....
傲慢な蒼さに
突き刺されて肌が痛い
高揚とするのが
負けたようで憎い


潮が照り返す午後
子供は競う
空の青さは海を
上手に飼いならしている


渚は囁きを止めない
無意識 ....
それは
失ったっていうことにはならないよ
って
あなたは言うけれど

じゃあ聞くけど
本人に聞いたんだけど
もう覚えていないんだってさ
何も
覚えていないんだって

秘め事とか
 ....
        僕
 には携帯を充電す
 るより少しだけ大切なことがある たま
                  に
                  は逆らってみたいと思う
    ....
水道の蛇口を捻ると
羽根飾りを着けた男の子達が飛び出してくる
あわてて掬って口に含むと
格子窓から漏れてくる明かりのような
ぼんやりとまたうっとりとした
現実に変わって
あたしの渇きを癒す ....
いつだって繋ぎ目は曖昧だから
継ぎ接ぎは空にだってある
雲の
折り重なった影を
届かないその曲線をなぞったりする


ほんの些細なことが
いつまでも尖って痛いので
繰り返す垣根の下り ....
ばらばらに散らばっていた いろんな言葉が
ひょんな瞬間体に まとわりついてくるんだけど
でも
知らない女の舌が
僕の肌をすっと すべっただけで
またそれはすぐに ばらばらになって消えてしまう ....
何処の馬の骨かわからない者 と 言われ
慌てて手のひらを見た
それから 大鏡の前に立って全身を見た
私はまだ馬の骨を見たことがなかったから
これは凄い発見だと思った
「何処」も付いている ....
雨降りの校庭には
死んだ生徒の霊が出るから
連れて行かれないように
傘は深く差して
声を出してはいけない


理科室の前の廊下は
いつにも増して薄暗く
硝子棚の奥で
骨になった ....
今思えば
すべてのことは
半径二キロの輪の中で
起こっていた
その中は
やさしい
繭のなかのように
柔らかくて

はじめて刺繍糸を買いに行った日のこと
鮮やかに覚えてる
刺繍で風 ....
あまい

あまい

せっかくあまいのに このメロン

汗だくだから

塩くさい

いまどき

塩くさい

今時

今時計

何時?

12時

何分 ....
「水、持ってこいよ。」

シンちゃんが言ったから
公園の入り口にある水飲み場まで
バケツを片手にダッシュ
焼けた砂まみれの腕に
午後の陽射しは痛い

水飲み場につくと
犬を連れたおじ ....
蝉がワンワン言っている
普通蝉はミンミンだろうと怒鳴り散らす

そうすると一瞬水を打ったように静まるが
また誰からとも無く鳴きはじめる
そうして蝉は反撃を始める

ワンワンわんわんワンワ ....
父さん以外の男の人の声が
この夜の主電源を切る場合だってあるというはなし
そっちとこっちの境界線で途切れたのは
ただの嘘っぱちだ
タイム・ラグが絶対的な温度差をうんだりしても
変わらず貯金箱 ....
あの人の ま白な指が
麦茶 冷やす 流水の川を
チロチロ と 泳ぐ朝

日傘の 影から
「日に焼けたくないのよ」 と
うなじに一つも 汗をかかずに
水辺色に 魚跳ねる
絽の着物 着て
 ....
ひからびた夢が
ひんやりと
かもいのあたりで
くびを
つっている


  これは、これで
  けっこういいあじ
  するんだよね


魚たちが
にぎやかに
しゃべりながら
 ....
おじいちゃんの葬式の日は
雨の降らないカミナリの日でした

おじいちゃんは畑仕事の帰りに
自転車と一緒に倒れていました

おじいちゃんの畑には
夏は西瓜がなりました
おじいちゃんの西瓜 ....
個人が流出したチャンネルからは コンプレとインプラがソープレイションファイルに ベントされ、ヒキダシダリティのダローホールから資料がゼンテされた。タアーピューの漏れはプロプロにもかからず、ウンネル関連 .... 絶対に望まないのが絶望なら
絶対に望むのも絶望だってば


     ループしたスカイウォーカー
     ループしたスカイウォーカー


端からいらない順番に並べてったらいつの間 ....
ひび割れた
石の階段で話そう

どうせなら
星も呼ぼう


僕らも宙に浮いてる


お昼ごはんを
考えるより
大事なことがあるんなら

きっともう
眠ったりしない
 ....
暑いので
昼食のあと横になったら
二時間も寝てしまった

どこにいるかわからなかった
イモリの夢を見ていた

二匹のイモリの夢
あさのかいぎに
まにあわなくなりそうなほど
ねばりついてくる
ちいさなて

あさめしもくってない

それでしあわせだ。


あんなにあんなに
ぱらそるをふったあなたが
むこうど ....
7月第3月曜日の海の日の海
砂浜から続いていく波打ち際の
海底はどこも見えない


なんだかんだともう夏なので
麦藁帽子が飛ばされたりします
何か動力でも付いていそうな勢いで
途中駅に ....
退屈をにぎりしめて
おもてへ出た

そぞろ歩きのアーケード
レモンの駅のホーム
まわるバスターミナル
あと3日で実が落ちるびわの木

ドアの前についた時
にぎりしめていた退屈は
ど ....
とりあえずここで、書かれた詩作品は、それを書いた作者とは一旦切り離されたものであると考えよう。もちろん、現実にその詩を書いたのはまぎれもなく作者であるし、作者は思いつけばいつでも書いた詩を書き換える・ .... 牛が毎日どんなことを思って暮らしているのか
ぼくは知らない
きっとインターネットで調べれば
牛の分布や主観的に判断した種類ごとの性格などが得られるだろう
図書館に行けば
牛の歴史や人によって ....
たもつさんのおすすめリスト(3890)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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詩を読むこと=読まれること−幸福と殴り合いの- ななひと散文(批評 ...504-7-21
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