薄く棚引く天蓋を
轟音が
かっぴらいていく
お婆さんは耳をふさぐ
鼓膜は
ふさがれていく美空へ
明け渡す


呻りが一律になる
町並みがミュートに進む
となりの君が 君でなく
 ....
ぼんぼりに灯がつくと
仕事を終えた人たちが
夜ご飯を食べに来る

みんな仲良く
おしゃべりしながら
好きなものを食べて
お酒を飲んで
よいきげんで歌うたう

眠くなる頃合いにな ....
  悲しき熱帯  



  エフリマコ
  電線がうつくしいゆうぐれ
  バス停には女子大生の列が
  ミシンとコウモリ傘のようにできている
  みんなちがってみんないい*顔をして
 ....
窓辺にいる子は
みんなふるえて
綺麗という字を
こわがっていた



だって
かまきりみたいだから
だらりと舌を垂らした犬が
くわえていった

無限に広がる雨音の中で
たった一音が残った

炎を見つめて乾いた暁の頬を
夜が照らした

葉脈を流れる冷たい水が
樹 まるごとであると知 ....
 


 やみが白んだ
 きょうも夜明けの3時過ぎから起きている
 もう2時間がたったのだ
 トイレで小鳥のさえずりを耳にした
 やがてはかれも空から堕ちるときがくるのだ
 それまでの ....
灰汁を取りきったフリーダムに住む人達は
寝癖を空気で梳かす らしいです

カスを取り繕った奴が歩道に居て
夢の濃度のさじ加減は如何と聴きたがる らしいです

「都合が悪くなったって理由でス ....
朝という朝をあつめて

緑という緑をあつめて

明日の君にプレゼントしたい
黄色い坂道
黒いランドセルの頭に
おばあちゃんの
左手が降りた
フォトグラフ
右手の杖を描けない
ようにして
腓の裏へまわす
そのひとみ
山並みのように
たくましく やさしい
な ....
くちの中がしょっぱくなるまで息つめてやっと吐けたあなたの悪口

週に七度来る夜を自慰で過ごしてもどうせ来るのは次の七夜

CDの傷に自分を重ねたら立ち止まりすぎの理由がわかった

二年前三 ....
 
 あかい傘さして
 お風呂にはいる
 もみじのようにみどりのお湯が
 まっかにそまる
 ゆうやけでもないのに
 
    雨漏りがしているわけではない
    酔狂でしているわけで ....
いつまでもそうやってそこにいなさいかみさまとみんなはあなたを呼んでいるけど


まだ誰も知らない土地でひっそりと虹の種など埋める秋の夜


悪だくみしてもいいけどもう二度と砂のお城は作れな ....
ほんとわ ね
いつでも踏まれてしまいそうな あの 花のように

ほんとわ ね
夏に やけた白い石の陰で咲いている あの 花のように

気持ち

風と共に 癒されて

葉に 紅く
 ....
 


 夜明けはちかい
 けさは3時から起きて
 調べものをしている
 ほんとうはきょう
 水曜日はぼくの公休日なのだが
 うちあわせがあって午前中だけでも
 でてくれといわれたの ....
たとえば 
わたしが沈むとき
くるくるとつむじをなでる
てのひら
がほしいのです

たとえば
わたしがつまづくとき
ついとおでこを押える
てのひら
がほしいのです

たとえば
 ....
                  「メリーゴーラウンド」 10


  メリーゴーラウンド


ようくんが死んでしまう夢を
わたし なんど見ただろう
そうやって
ようくんの命を ....
夢の中で道に迷うと目覚めなくなるって本当?
って彼女が訊くので
ルルルと笑ってごまかした

蓋し彼女の顔に見覚えがあるのは確かだ
しかし果たしてそれが
そうです

シスチンとシスチ ....
  

  河馬が大口あけて
  地球をまるごと
  呑みこもうとしている


  ジャングルでは
  森が伐採され

  酸素はたしかに減少している

  ぼくが気管支炎なの ....
市電のレールは暁に根負けし
夏のそれとは違って
鰈のように臥している
遠くまで伸びる 秋色
同じ窓から、庭先の蘭も
肩を落としているのが見えた。
あぁ、
そんなこと忘れるくらい
片 ....
{ルビ医師=いし}らバス{ルビ停=てい}にいてすばらしい
{ルビ酸欠=さんけつ}さん{ルビ診察検査=しんさつけんさ}
{ルビ残念捻挫=ざんねんねんざ}
インテリ{ルビ庵癌=あんがん}あり{ルビ転 ....
泣いているこどもは
湯気が立っていて
かわいい匂いがする

抱き締めて
頭に鼻をくっつけて
くんくん嗅ぐよ

産まれたてのときは
わたしの内臓の匂いがした

今も少し
する
 ....
おとうさんが
とてもおおきなつぼをもらってきた
かぞくぜんいんで
おおさわぎしながらいえにはこびこんで
りびんぐのすみっこをかたづけて
なんとかおくことにせいこうした
きれいなもようが ....
雨が垂直に
突きささったまま
凍りついた
野の どこかに

愛のひとは
ふしあわせだ
与えるばかりで
奪われない

そんな物語の
かいてある石版が
埋まっている
らしい
きみどり色したおじいさん
果物片手に宙を舞う
いっつも横切るあの場所も
今日は不思議となつかしい
あんまりさみしくなっちゃって
でんぐりがえしで言葉も逆さ
みんなみんなでお家にかえるよ
 ....
*
目覚めると音のない世界
カーテンの隙間から灰色の光が射している
明けていくカーテン越しの光のなかで
青磁の肌が鈍く輝く

この部屋はこんなふうに朝を迎えるんだね。
僕は君を置き去りに ....
    

   十月はたそがれの国
   と呼んだのはレイ・ブラッドベリだ
   木の葉が散っている街路樹
   シャベルでかき集めては掬うのだ
   そうよんだのはジャック・プレベール ....
ほら、小型偵察隊が来た

黒い6本足と大きなアゴ 列をなしてやってくるよ

大変、飛行部隊もやって来た

すごいうなり声上げて私達の上を飛び回ってる

紫外線のせいか、冷たい風のせいか ....
おふとんにくるまって
ただもふもふと
独りのよるもすてたもんじゃない

好きな曲好きな歌手など
特にないです
今はあいつに夢中なだけで
手のひらの中に 石がある
握りこぶしに 隠れちゃったよ

指の隙間から飛び出しそう
なので
ぎゅっ て
したら

胸の中 なんだか 苦しいよって


これも 愛かな?
駅前にすべり込む黒塗りのクラウンに太陽光。降りてくる半起ちの牛若丸に「クソ暑い」と吐き捨てて夜を待てば、彼女は得意げにチャイナドレスを着て「誕生日のプレゼントだ」と言い張る。ああやりきれない。「バロッ ....
たもつさんのおすすめリスト(3890)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
世界を、マッハでみつめて- バンブー ...自由詩404-10-8
ぼんぼり- あおば自由詩3*04-10-7
悲しき熱帯- 天野茂典自由詩304-10-7
ノート(綺麗)- 木立 悟未詩・独白604-10-7
レッスン11- ふるる自由詩6*04-10-7
隕石- 天野茂典自由詩304-10-7
鑑識- 祐伸自由詩2*04-10-7
朝という朝をあつめて- 吉原 麻携帯写真+ ...4*04-10-7
伝承- バンブー ...自由詩604-10-6
失恋さんか- 吉原 麻短歌1*04-10-6
35億年前の記憶- 天野茂典自由詩304-10-6
PASTICHIO_MEDLEY- 本木はじ ...短歌16*04-10-6
レッスン9- ひより自由詩2*04-10-6
淺野悦子さん- 天野茂典自由詩704-10-6
てのひら、そのとなり- 望月 ゆ ...自由詩1104-10-6
メリーゴーラウンド- アンテ自由詩804-10-6
エスエス橋の上で- たかぼ自由詩1004-10-5
アース・ワーク- 天野茂典自由詩204-10-5
処分- 湾鶴自由詩604-10-5
加減見ん外科- エズミ未詩・独白19*04-10-4
かわいい匂い- チアーヌ自由詩7304-10-4
つぼ- アンテ自由詩9*04-10-3
愛のひとは- みつべえ自由詩704-10-2
こうろぎ- もるびん自由詩304-10-2
ANOTHER_GREEN_WORLD- カワグチ ...自由詩51*04-10-1
卒業写真- 天野茂典自由詩7*04-10-1
インベーダー- びわ自由詩304-10-1
あいとこい- 吉原 麻短歌3*04-10-1
レッスン5- ひより自由詩6*04-10-1
病にロック(remix)- nm6自由詩12*04-10-1

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