すべては往き交う
静かに往き交うひとときにも
ぼくらは美しさを
聴きとることだろう

黒い制服をつけた少女の
青色に平らな瞳の上に
たとえば小さな弓をみつけた
下弦の音色

頬にか ....
地響きひとつ。またひとつ。灰色の仮囲いの隙間から、黄色のユンボー。
引き裂かれたアパート。ざくざく歯先を確かめるように、太陽を何度も掠めて振り下ろされる。
断面図は美しいと思った。断面図の発見と人 ....
って言ったのは
    懐かしかったからだよ


おっぱい大好き
って人を前にして言うのは
確かに恥ずかしいこともあろうが
それは別に恥ずべきことでもなく
男も女も関係なく
哺乳類全 ....
贅肉でわらってやる
黄金色 帝王切開 まだら継ぎのパパイヤ
僕という僕の欠片
サンダルの裏で黙れずに
悲鳴はいつも、はやくころして
墓標には水飴たらして
蹴り倒して欲しい
カボチャのお面 ....
 パラダイスが弱っているよ
 ああ、早くしないと
 早くキスしないとみんなダメになってしまう

 夕焼け雲の形をした船は沈み
 トカゲたちの種の命脈は絶えちゃうんだ
 僕はぐったりと射精し ....
                       きゃらめる 4

  うみ

  1

ふるどうぐやで
ぐうぜんみかけた
すなはま
ちょうどもてあましていた
とっておきのゆうぐれ ....
くつひもほどけた

かれはかたむすびしかできなくて

ここのつのかたむすびがつながっていた

あたしのは

よわいよわい

ちょうちょむすびで

ふんわりさしてたので

く ....
裏口で
手の小さな娘たちが漬かっている
娘たちは時々小便を漏らす
娘たちは小便に浸り萎びてゆき
それは、娘たちの味を濃くする
髪と爪を切り
毛の手入れをする
安価な食材と ....
地球にやさしくと言うのなら

  食うな

お前が食うということは
即ち地球を貪るということだ
気付や
どあほう


安全な食生活がお望みならば

  食うな

この世の中 ....
ふと手に触れた夜が
地平線を見せてくれた
幻と幻の間をふちどる
ほんとうのかたちを見せてくれた


水たまりの上に跳ねる言葉を
橋の向こうから見つめるもの
影と影の間のまなざし ....
阿呆は夢見る
阿呆は
阿呆たる故を忘れて
飽きることなく
後悔の下ごしらえを整える

阿呆
見るべき夢を
忘れる
阿呆
己を
飽きることなく
忘れ
相応しくない場の中に
そ ....
ぎゅっと握りしめた
こぶしの隙間から零れ
夜の奥底に染みてゆくもの

去り行く後姿に
聴こえぬ声で
いつまでも叫び続けるもの

(時間の純粋結晶が
 悲しみなのだということ)

 ....
洋なし色に 辺りが包まれ
萩焼のカップには
チャイの印香が漂う中
窓辺からは
いつもと同じ風景

いや 今日は
こんもりと茂る葉の代わりに
樹木には 綿雲の実がなり
成熟したそれは
 ....
   せんえんさつ
                ちょきん
   ちょきん

   はさみのおと   



   ためても

         ちょきん

   ....
なわとびなんて 久々だ ふふ
どうやら下手になったようだ はは
目の前の子どもも下手糞だな いひひ
私も練習したものだ へへ
ずいぶん鈍ったものだがな はは

子どもと練習してみるがな あ ....
ふとい尻尾さかだてて猫の目ギラリ
白兎の胎内に酒はたっぷり
うすよごれた虎はねくたれてくたくた
つくりつけの本棚はがらあきだった。

未明。ゆたかな黒髪に顔うずめて
あふれてくるくやし ....
  窓の隙間を
  風が通って
  カーテンがふくらんだ
  手のひらのくじらは
  ホッチキスとして
  毎日暮らす
  風の折り目が変わって
  混じる
  かすか ....
でぃーぶぃでぃー


記憶の音は楽しいですか
いつまで鳴っていますか、あなたの頭
きのう
割れたがらすで指をきりました
自己ですってば 姉さん(って誰よ
雲のあいまに
チがながれてい ....
ここは何処でもないところ
かつて私が暮らし
いまも 少年の私が
棲んでいる町


 ※



 森の向こう側へ大きく曲がっている道なりにトモコが姿を現した。固い雪の面をキュッキュ ....
匂い立つ深緑と
立ちのぼる雲の下で
十日間だけの地上を生き急いだ
蝉が逝く


追いかけっこに夢中になって
境内に滑りこんだ少年達も
盆を過ぎたころ無口になって
夏が逝く


 ....
ここで
てをふることにする
かぜふくにせよ
ゆきつもるにせよ
きみはもう
とまってはいけない
いちにちやふつかは かまわない 
けれど
ここで
てをふることにする
蔦は一列二列と  ....
                      communication breakdown (1〜3)

  キュウリ

ある日目が覚めると
きみと知らない女の子が
向かい合って朝ごはんを ....
もう六〇年、過ぎて行ったのですね、早くも、
理想を追った仕事師の日々。酒に、そして女にものめり
モリちゃん、ハリー、長い長いつきあいだったな、僕とも。
とうとう還暦祝の日がやって来て、今宵は一杯 ....
縁側
手相を診てあげる
と広げさせた手のひらの大きな皺は
私とそっくりで
  ああ、こんなところにも
  血が隠れとった
と同じ眉をして笑った

  今年も本家から柿が届いたから
  ....
青信号の色は淡い水色にちょっと緑色がかっていて
クシャミとも咳ともつかぬ勢いですり抜ける
ぼくらは
マンホールの下に流される水の色を確かめる術がないので
黒い地面の バリエーションにとんだ想像 ....
散る花と天馬のかたわら舞い踊る
         あなたの名前わたしの名前



一日に何度もひとりで水族館
         イルカ生きとるクリオネ死んどる



 ....
ちゃぶ台にて
祖母が
むく

ひび割れた
湯飲みの
影が
長く伸びる

練炭の
匂い

かつて,
妹が
一酸化中毒になりかけた

ちゃぶ台の
祖母は
萎びていた
 ....
水槽の中ですっぽんが首を伸ばして
息継ぎをしている
明日のことを考えているのか
昨日のことを考えているのか
何を考えているのか分からないが
じい っと
月を見ている
もうすぐ月がしずむ
 ....
受精した瞬間選別される
年老いて死ぬ時にも選別される
優秀な種だけコピーしてふやす

人が生まれ人が生き人が死にます
男の数女の数もおもうまま
ついこの間カミサマが死んだ雲間

ニ ....
「小さくなったら、白雪姫になりたい」んです。
あのかわいいドレスを着て、王子様とそれはそれは幸せに暮らしたいのです。

ネジを緩めたりね、
土に触れたりして、
得たものをどう致しましょうか。 ....
たもつさんのおすすめリスト(3908)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
仰げば- バンブー ...自由詩404-2-17
鉄筋コンクリートの解体風景の前に- バンブー ...散文(批評 ...304-2-17
おっぱい大好き- AB(な ...自由詩704-2-17
【_fancy_】- 吹雪自由詩204-2-17
急いでキスして- 右肩良久自由詩804-2-17
きゃらめる_4- アンテ自由詩5*04-2-17
くつひもほどけた- かなりや自由詩4*04-2-16
デリカテッセン- いとう未詩・独白9*04-2-16
主張する肥満爺- 北村 守 ...自由詩304-2-16
降り来る言葉_XII- 木立 悟自由詩204-2-16
今そこにある喜劇- 北村 守 ...自由詩3*04-2-15
悲しみ- 青色銀河 ...自由詩504-2-15
雲の卒業式- 湾鶴自由詩1104-2-15
ちょきん- 自由詩2*04-2-15
風の子は育つと何になる- 長谷伸太自由詩3*04-2-14
パンドラの箱- 狸亭自由詩504-2-14
手のひらのくじら- カンチェ ...自由詩304-2-14
でぃーぶぃでぃー- 青色銀河 ...未詩・独白204-2-14
地蔵前- みつべえ散文(批評 ...3*04-2-14
沈める寺- 石畑由紀 ...自由詩504-2-13
送る- バンブー ...自由詩1004-2-12
communication_breakdown_(1〜3)- アンテ自由詩12*04-2-12
還暦祝歌- 狸亭自由詩304-2-12
民謡- 石畑由紀 ...自由詩704-2-12
例えばこんなふうに- nm6自由詩404-2-12
ノート(戯れ音)- 木立 悟短歌504-2-11
未完の思い出- do_pi_can自由詩204-2-11
すっぽん- からふ自由詩604-2-11
新世紀- 狸亭自由詩504-2-11
タイムマシーン- 浅野 す ...自由詩804-2-11

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