ピヨピヨと冷蔵庫から泣き声がする
そっと見てみると卵からヒナが孵っていたので
ここぞとばかりに鶏が先か卵が先かを考えてみる

その問いに答えが出ることはなく
いつの日か大人になったヒヨコが
 ....
なでなでしてよ
そんなところじゃなくて
ちゃんと頭を
なでなでしてよ

優しくなでなでしてよ
大丈夫だよって
なでなでしてよ
もう誰も
わたしを
なでなでしてくれるひとは
いない ....
あさがこわい
よるがこわい
ははがないた 
ちちがないた 
ねこはいなかった 
いぬはかってみたかった
 
 
しあわせ
とても 
これからも 
うまれるまえ ....
氷点下十五度の空気を吸いながら
せかせかと歩き
空を見上げると雪がはらはらと
はらりはらりと
降るのは粉雪でもなく
結晶のままの形で成長し
黒い手袋のひらで
そっと受け止めると
そこに ....
牧場の柵に座った熊の親子
夜空を見上げて何思う

あの星座はなあにお母さん
あれはね小熊座 あなたの星座よ

と言う声が聞こえてきそうな

が描かれたタオル
が浴室のハンガーに掛か ....
お誕生日、おめでとう、
お誕生日、おめでとう、
蝋燭の灯を、吹き消した、
笑顔いっぱいに、吹き消した、

いざ、食べようとしても、
蝋燭を抜いたなら、残さず引き抜いたなら、
とっても無惨 ....
人のなかに 波のなかに
言葉を放ち
よろこびもしあわせも捨てようとしている
見知らぬ雨 見知らぬ路
見知らぬ緑
石にはね返る言葉を見つめていた


誰もが居るのに 誰も見えない
 ....
まろんまろんな、かなしみだ。貧血でクラリとするときのあたまのイメージは、からっぽでしょう。カウンターパンチで、どう?投げて様子見、投げて様子見で、過ぎていくは時計の針、折り折りだよ。四角いだけのビート ....
保冷車の黒猫に手を触れて願うと
叶うというジンクス
内側が冷たければ冷たいほど良い恋愛のジンクス
少女は黒猫が横切ってもいいことがあると信じている
滑稽で悲しいジンクス



 ....
タイトスカートの中には一体何が入っているのか?
オレは現地に赴いた
つまりアフリカ
オレは真夜中にホテルから抜け出して日本の古いジープを盗みジャングルの奥地を目指した
車で出かけられる ....
そろそろ外に出ようかな
引きこもりではないけれど
柔らかな日差しに触れたいのだけれどね
ちょっと怖いのよ
ビルの上のあの秘密基地から飛びたくなってしまいそうで

---------

 ....
押入れに顔をつっこんで
ぐるりと見回したら
天井の端っこに
小さな穴ぼこがあいていました

穴ぼこの向こうは
下から見る限りでは
ただ ただ 暗闇でしたので
なんだか怖くなったぼくは
 ....
ひとりの子が
ひとつの楽器の生まれる様を見ている
作るものも
奏でるものも去ったあとで
子は楽器に愛しげに触れる
おずおずと うずくように
楽器は
花になる



新しい言 ....
今日も裏のアパートで
クイーンを大音量で鳴らす女が
ベランダに出て 男とキスをしている
僕が見たのはこれで五度目
弟は三度見ている
文部科学省にクレームをつけてやるのだ、と母親は言う
 ....
ここはどうも、とても乾いた場所のようだ、
湿度計は40%、まぁ普通みたいだけど、
でも喉が乾く、乾いてしかたない。

明日のことは明日になってから考えよう、
今日はゆるりと流れていく、
サ ....
 休日の遊園地に人はいなかった。
 楽しかった。
 子供達が血を流して喜んでいる。
 頭が取れたい
 落ちた頭を蹴飛ばして
 底のない湖に落ちる音を聞いた。
 拡声器の ....
開いた空に手をかざす
高い太陽からの光線が
透き通る
通過


在り来りなものに
ときに目をとめてしまうから
歩みは加速しない いつまでも

初夏の影がちらつき始めた
散らばった ....
桜散るのは夕日の丘か
日暮れ近づく夕日の丘か
散りゆく桜は薄紅色
薄紅色の十二単
十二もまとった春の衣
一枚脱げば夏の予感


呼んでいるのは母の声か
遠い故郷の母 ....


縁側につるされた風鈴を
さやかに押すその御手
彼らは海峡をこえてゆく海鳥の
滑空する翼の先端に生まれ
たたみで昼寝をする私の
ほほをなでて死ぬ





二人 ....
曼陀羅寺へは湖沼の脇のあぜ道を
通って行かねばならない 丈の低
い湿原植物の群生が道を覆い隠す
ように拡がっている 湖沼にはぼ
んやりと霧が立ちこめ向こう岸は
見えない 風はなく水面はほとん ....
しゃぼん玉が生まれた時
たくさんの仲間がまわりにあふれていた
陽の光はまぶしく
見るものすべてが新鮮だった
子供たちの手が伸びてきて
仲間のいくつかがぱちんと弾けた
悲しかったけれど
 ....


わたしは部屋中の時計の針をとめました
ごめんなさい、毎日の生活に、疲れてしまったのです
今日は、朝は早く起きました、そして歯を磨きました
掃除をしました、洗濯をしました、近くの ....
夕暮れ発 明日行き
手をすり抜けた紙飛行機は
いつまでも落ちない


深まる緑の季節も
夕焼けを背景に影になる
傾いていく時刻に
明日を見ながら祈って
紙飛行機を折る

飛ばした ....
 山崎さんは次は自分の番だと思っている
 隣の老人はもう逝ってしまった

 遠い朝の点呼のように
 順序があればいい
 そして死にも

 牛乳ビンのふた
 爪で弾いて
 裏が出るか表 ....
音の無い空
音の無い花
近づきながら 離れながら
混じることなく
川の上に重なる川
川を映す川をゆく


花に触れ
鎮む流れ
陽は分かれ
影は過ぎる
花は音 ....
きっと
気付いているのに
気付かない振りでいたんだろう
そこにあるのに
そこにはないと

雨上がりの夕暮れに
乱反射する光と
湿気を含んだ風が
張り付いて
剥がれない

雨に濡 ....
深夜、男友達から『お前のことずっと上海してた』と電話。ひどく
驚き、『ごめんなさい』とだけ応えて電話を切る。自分の言動を振
り返り、しばらく彼には会わないでおこうと決める。図らずも点と
点 ....
週末の淀んだ駅の構内で
すれ違う人々の心の{ルビ懐=ふところ}に
「ある独りの人」がおり

優しくうつむいていたり
寂しくほほえんでいたりする

「ある独りの人」は

(声をか ....
あちこちに光を反射する海と
緩やかに登っていく山の斜面とに
張り付くような町を
通り過ぎる

ざあざあと
長い波間を
滑り込むようにして
通り過ぎる

穏やかと
それ以外に言いよ ....
雨に打たれ散る花のことなどしらない
サボテンのとげが雲に向かって伸び
天上では太陽に向かって縮れた風が伸び上がる
カップに入れた珈琲はいつものように薄く
カレンダーは四月のまま終わらない

 ....
たもつさんのおすすめリスト(3890)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
冷蔵庫のヒヨコ- 桜 葉一自由詩104-5-10
なでなでしてよ- チアーヌ自由詩7*04-5-9
プレリュド- ふう自由詩4*04-5-9
要冷凍- AB(な ...自由詩15*04-5-9
ヒエラルヒ- たかぼ自由詩1004-5-9
ハッピーバースデー、トゥーユー、- 未詩・独白2*04-5-8
異路- 木立 悟自由詩6*04-5-8
要冷凍- nm6自由詩14*04-5-8
要冷凍のステッカーを張られて- クローバ ...未詩・独白3*04-5-7
未完成交響詩_47番_「アフリカ」- 馬野ミキ未詩・独白5*04-5-7
空想現実_夢- かえで散文(批評 ...3*04-5-7
押入れの穴ぼこ- 望月 ゆ ...自由詩10*04-5-7
器の子- 木立 悟自由詩1204-5-7
ロンリーシンディとクイーン- 田島オス ...自由詩204-5-6
子宮内部- チアーヌ自由詩704-5-6
遊園地- カンチェ ...自由詩204-5-6
過ぎ去ってしまったものへ- 霜天自由詩604-5-6
さらば_春の日- ワタナベ自由詩11*04-5-5
- ワタナベ自由詩8+*04-5-5
曼陀羅寺へ- たかぼ自由詩904-5-5
限界- アンテ自由詩14*04-5-5
時計- ワタナベ散文(批評 ...10*04-5-4
夕暮れ発- 霜天自由詩1104-5-4
点呼- umineko自由詩1104-5-4
降り来る言葉_XIII- 木立 悟自由詩904-5-4
乱反射するあの頃の- 霜天自由詩304-5-4
上海された- 石畑由紀 ...自由詩57*04-5-3
漏声_ー夜の車窓ー- 服部 剛自由詩604-5-2
やまない音- 霜天自由詩504-5-2
ひとりきりの日曜日- 竹節一二 ...自由詩504-5-2

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