とうふの かどに
あたま ぶつけた
だいじな ことば
とびちり きえた
きみの なまえも
いい匂いの おねーさん
風にゆれる 若木のような
ほほえみを ふりこぼして
うつろいよりも はやく
少年を 朱に染める
くねる影まで あたたかい空気にもたれるので
削りきれない岩のとがりも 無力だと思うことはある
天井に浮いた油を拭かせて欲しそうな
羽ばたきがもりあがる部屋から
窓際で息をついて あの雲の襞を梳 ....
とても広い湖の
至るところにブイが浮かび
竹を編んだ丸いものが
そっと押されて岸を離れる
竹を編んだ丸いものから
一つのブイが遠のいていき
またそれ以外のあらゆるブイが
どれも等しく遠の ....
たくさんの
目に余る湯気に座したまま
わたしはカンピョウを
しゃぶっていた。
弔いの歌はながれ
かんぴょうはわたしの大腸にまでとどく。
歌にあわせてかんぴょうは
ワタクシノ大 ....
児玉あゆみさんって、知ってる方も多いんじゃないかな。ポエトリーリーディングではかなり有名で、ベンズで優勝とか、詩のボクシング関東大会で優勝(だったかな)とか。NHKの番組「真剣十代しゃべり場スペシャル ....
うっかり むかしのと
おなじものを そっくり
はじめと かわらぬ
ときめきで しらずに
かいて しまえること
あの年、
台風16号だか17号だかがこの町にも近づいた9月
たしか火星に運河をつくる計画が発表された年なので
よく覚えている
ぼくはまだ
ランドセルをしょって
短パンなん ....
阿部薫のように生きなければ、
阿部薫のような表現はできないのだろうか。
阿部薫のサックスのような詩を書くには、
阿部薫のように生きなければならないのだろうか。
ぼくはたぶん、阿部薫のよ ....
Is that a banana?
No,it isn't.It's a gorilla.
あれはバナナですか?
いいえ あれはゴリラです。
俗にいう一人の少年が英語を見限った瞬間を
....
ふしあわせな こころに
にじを かけそこなった
せつなさの はてを はなで
かざれなかった きみの
ためだけに いきられなかった
人を
自然の風物のように愛せるかな、と思ったとき
唇の間から 舌が覗いた。
静かに流れる 時に身を任せ
風に揺れる ひなげしのように うたう
ひととき
背高のっぽの葉っぱの向こうに きこえる
はみんぐ
ま〜るくなって
日向ぼっこしてる きみの
となり ....
アイスキャンディーで
当たりが出て欲しいけれど
恥ずかしくって
お店で交換なんてできないな
携帯電話で写真を撮って
思い出にしてしまおう
ああ
夢のない
大人になってし ....
これで会いに行く理由が出来た。
里親の好きな図書券を紙袋に差し、
緑のつかまっている蒸し暑い細道を辿ろう。
アルバムにふさわしい人生を携え
意気揚々と僕は帰ってきた。
ときどき 空のどこか
こわれて
おちてくる かけら
あたまに
突きたて 笑ってみる
バルカン州バーゲン群河馬市に禁止令が乱発され始めたのは第九代市長、スティーブ・マグワイヤーが就任して、やっと半年が過ぎてからである。挑発的なスローガンを愛している彼の就任演説では七五調の景気のいい ....
ガガ、見せかけの 肌の色艶と 香水の匂い
厚く ファンデーションに覆われたナチュラルな
欲望、その滾り 溶けだす笑みに
「かわりばえのしない ことばネ、お口が好きみたい
白いブラの縁取りに ....
月のおもてを みがけば
砂のうえの あしあとを
ふきとばす風に
あらがって 花が
とめどもなく咲く
{引用=
傾いたトタン屋根
乗り捨てた自転車
伸び茂った雑草
線路端
フェンスの向こう
風に揺れてる
「扉が閉まります」
目を伏せる
それは ....
わたしがよく行くカレー屋の
インド人の店員さんは、とってもいい人
インドのことをいっぱい教えてくれる
コーラをサービスしてくれる
街で会ったら挨拶してくれる
「わたし、カレーが ....
ひとの領分で ないものが
ふりつもる
夢のなかに めざめて
いつまでもいつまでも
砂を かき出している
少年少女たちが つどって
いっせいに 深呼吸をする
青空に 結節性陰影もなく
きよらかで わたしには
死ぬほどの 毒である
いたいとき くやしいとき
かなしいときの なみだを
のこらず 如雨露にうけて
ともだちの 庭という庭で
しあわせの 花を育てます
●関連作品
ガーデニングの話→ http:/ ....
やぶれたおもいの
かけらがわさわさ
うごめく交差点を
虹のように
跨いでいる
おっぱいなんて所詮脂肪のかたまりで
手のひらに余る重量感にホッとしながらも
そのすぐ下に控えるくびれに
そこはかとない微妙な崩れを見つける恐怖
脂肪も依る年並に頑固になっていくようで
ち ....
クレープを たべながら
女の子たちが へらへら
そよかぜに とばされている
男の子たちは ぼろぼろ
あるきながら こわれている
私は虹が嫌い
あまりにも大きくて、目指す事が出来ないから
私は虹が嫌い
遠くからしか、見ることが出来ないから
私は虹が嫌い
いつも、虹の前に雨が降るから
私は虹が嫌い
近くで見てみた ....
夜が ひろがり
のばしきった 手のさきに
星をつける
道から はずれたひとが
砂に ぬかずいている
初夏坂を上りきると
左利きになっている
左利きになれば
スローカーブは美しい
スローカーブは街に流れてゆく
絵のような人々の側で
スローカーブは速度を止める
初夏坂を見上げる
....
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