NHK
はだいろ
どんなタイトルでも詩はかけるさ、
とあの子は俯いて
じゃあエヌエチケーで、とぼくが砂を指でなぞったとき
遠くけむった空のスカートの裾のほう
さみしい集金人の穴の開いたポケットから
ふとこぼれ落ちた舐めかけの飴玉が
アパートの階段の一つ一つに
小さな虹をかけるのを、ぼくは見たんだ
それから閉じられようとする
きみの扉の隙間にも
自由詩
NHK
Copyright
はだいろ
2019-08-06 22:04:51