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田舎郊外の空き地に
パチンコ屋が建った
また建った

今度はフィットネスが建った
あそこにも建った

葦の原には
ヨットハーバーもできるって

もう
石拾いをする洟垂れ小僧 ....
でんりゅうとまると
しびれるんやて
しびれたら
いたくなくなるんやて
ほんで
いたくなくなるまで
しびれてしまいたいんか
いうたら
そこそこはいたみも
のこてるほうが
ええおもいで ....
海の動物になりたかった
海に行きたかった

底の方で
脊髄が列車のように並んで
色のない海老が
乗客のようにじっとしている

マリンスノーの中
錆びてしまいたかった

潮を ....
たいしたことじゃない
季節の変わり目に強がって
いつも風邪をひいてしまう
そんなもの
僕が消えた夜は
あの人はなんて優しかったんだろう
なんて泣き屋は呼ばなくてもいい
きりぎりす
 ....
どうも ありがとう

そこそこ元気でやってます
たぶんなにかを毎日忘れてる
からなんでしょう


ところで あなたは?
と聞き返せないところが
なお茜の空に消えてゆきそうです
 ....
やさしいひとが
笑えない世の中で
山河に吠えている

一体何と戦っているんだ


それでも
もっとやさしいひとが
壊れた土手を
直している






{引用=「即興 ....
窮屈そうな
言葉たちをほどいて
その向こうの空を見る

いつかのため息もほどいて
その向こうの青空を見る




さよならさえも言えない
あの人は
何と戦っていると言うんだろう ....
ラジオの
途切れ途切れの音が
明日へ、
   明日へ、
とつぶやいている
のに

赤いほっぺたの頃へと
続く夜が
いつまでも車窓を流れてる

さよならと
おやすみと

りん ....
  

晴れない空がある
晴れた空もある
ゆれた気持ちがある
手垢のついたおもちゃがある

微分したキャンディーは溶けて
積分した気持ちは夕焼けに

父がいた
母がいた
笑って ....
明日も
来ていいですか
と問いかけるのが
私の日課で
でも
獣らしきものは
月の暦の朔日のみで

あとは静かな小波のような
ほのかな思いが
引いてゆくような
満ちてくるような
 ....
なんだかいつも
青い空だったような気がする

手を合わせる人の横で
小さな子が
走りまわっていたような気がする

遠くから
懐かしい歌が聞こえてきて
それはもう当たり前のことのよ ....
しろ
とおもっていました
はいをゆきにまきました

とけてなくなることは
ないのです

そのしみに

ああ 


こえがもれました



{引用=fromAB ....
転げまわっているうちに
ようやく産まれた
ようやく
あなたの声が聞こえた

そして
これから
初めてばかりの世界で
歩いてく

みんな同じで違うから
って
この世界でど ....
  

南から風が強く吹いて

あ、
もうそんな季節なんだ
と静かに笑った

はなびらが
はなびらでいられなくなるように

静かに笑った


カレーライス!

って言う ....
毎年
君は生まれ変わってゆく

つまり
こんにちは

ばいばい


桜咲くな
まだ散るな


  
{引用=fromAB}
蟻の行列を見ていたら
一頭だけ、力尽きたのか 
止まったその時 
君の笑い声が聞こえてきた

そこは遠い世界なのかい
と問いかけると
再び歩き出し
どこを振り返ることも無かった

 ....


なのかもしれない



きっと

君の手は優しくなれると思う



差し伸べられる全ての方向へ

やさしく






{引用=fromAB} ....
向こうのひと
と思っていた
向こうの世界だと
思っていた
よくわからないまま
手を振った
まだ会ってもいないのに
さよなら
    って


銀河鉄道の話を聞きながら
僕は ....
つかのまに慣れてしまう
なんて
できないようだ
日は少しずつ延びてゆき
僕等の時代はぼやけてゆく

時折
君の手を引きながら思う
遠くの空の下の世界を
ひとつに繋がっているは ....
たくさんのさよなら見送り
ふりかえると
行きそびれたものたちが
思い出たちが
おかえりと言った

いつか君の町で
君のうたで
心がもう
使い物にならなくなってしまった
と言いながらも
あ、
涙 流れてる


何もかも捨てたつもりでも
夕陽は
別腹らしい
 
「あ」と声を出して

静かにこらえた夜



空耳 ばかり

静かに聞こえた夜



今日もひとり? に

静かに答えた夜



十二時すぎのひときれ

 ....
もうすぐ
溶けてなくなるのかな

そうかもしれないね

ほら
手をつなごう

小さい頃の君に会うため
手をつなごう



{引用=fromAB}
  
玄関を開けると
妻はドラマを見終えたところで
「あたしの唇返せ」
と言う
そんなこと尻をかきながら
言うもんじゃない
と思いながらも
冷蔵庫のビールの有無が気になった
僕らは
 ....
  

不思議な人が
一億個の不可思議を抱え
目の前でにっこり笑った

さて
僕は何から始めようか



おはよう おはよう
僕は君にとっての
不可思議のひとつでいい

 ....
ああ
そういえば

と今頃思い出す

あとは
瀬戸の秋月だけだね

って言った日からもう
どれくらいの鴉が鳴いたのか
運河の景色は
みんな同じになって
しまった

七 ....
空を眺めてると
涙が出そう
 って君は嘘をつく
ときどき
そういう意味のない嘘が
心地よくてしかたがない
今日も
暑い一日
蜩は
まだ鳴かない
相変わらず僕は間が悪く
グラウンド ....
新しい病院へ向かう車の後部座席で
寝転がって窓の向こうを見ていた
お泊りはもういやなんだけど
指を銜えるほど
もうちっちゃい子供でもない

やがてドアが開き
傘をさしながら
ゴメン
 ....
そういえば
一昨日から何も喋ってない

美味くも不味くもない中華そば屋で
気付いてしまった
食べ終えてアパートに帰るまでは
気持ち抑えておこう
と思った先から
残り半分の麺の量が全然 ....
 
そんなことありえない
って言いながら
しゃがんで花火をする

ローライズの腰から
見えちゃってる果汁100%
まだ溶け合わなくていい




{引用=fromAB}
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