洋梨
あおば

ようなし

声がしたので
いよいよ来たかと覚悟した
用がないなら帰るよと
帰り支度をしたら
洋梨の皮を剥いている
たくさん貰ったから
お裾分けだといいながら
たくさん剥いてくれる

甘い洋梨

少しいびつな洋梨

皮を剥かれたまま
木の枝でぶらぶら
ぶら下がっている
そんな姿が見えて
可笑しくなった。

つまらなくても
用が無い日は
笑いながら木の枝にぶら下がっていられるように心身を鍛えなければならない
まじめそうな顔をしても落ちたら誰も相手にしてくれないのだから
笑って笑って笑いながら身体を鍛えておこう。




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作2005/09/02



未詩・独白 洋梨 Copyright あおば 2005-09-02 04:48:49
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