空に延ばされた
 無数の手が
 草原のように
 なびいていて

 その上を漂う
 タンポポの種が一つ

 象徴とは、多分
 そのようなものだ

 手の届かない
 約束のような ....
古い川が涸れていく

もうすぐ 
この蟹たちもいなくなるのか

この川を住処にしている生き物たちは
すべてを受け入れる

自然は寛容で力強い



環境の変化に対応するため
 ....
日常の片隅に
読書する時間
を取って置く

新しい刺激は
時に知的欲求
を静に味わう

知的欲求から
美的欲求へと
行ったり来り

日常の片隅に
いつも何かの
欲求の時間帯 ....
この箱は
中に入れたものの
過去を感じることができます

でも
ふたを開けることは許されません

つまり
あなたが
この箱に
何かを入れた時の
そのものに対しての記憶を
思い出 ....
 あなたは昨日、
 つめたかった。

 やわらかい刃物で、
 切られた気がした
 血も流れないのに
 いたくて、いたくて。

 あなたは今日、
 やさしかった。

 その笑顔は
 ....
地球の役に立たない人間はたくさんいるけど
地球の役に立たないミミズは一匹もいない

という娘の乱暴な発言に対して
父親としては毅然とした態度で
たしなめたいところであるが
いちいちもっとも ....
仕事場のドアを開けると
早く来て掃除をしている筈の君がいない
代わりに卵がひとつ床に転がっていた


とうとう君は卵になってしまったのか
私には何も言ってくれなかった
淡いピンク色を ....
 この折り紙を広げたら
 思い出がひとつ
 消えていく

 ここは
 思い出の小部屋
 一日の最後に訪れて
 折り紙を一つ置いていく

 その日、私が
 過ごした時間が
 一つの ....
駐車場の一角
水面を撫でた風を受け
首を伸ばすと
視界が開けた眼下に湖
列島の海岸線から遙か遠く
ぽつんと置かれた水たまり

湖岸にぽつりと楓の木
秋の風に朱くなり

ここには敗者 ....
コートのポケットに
どんぐりが三つ
入っている

きのうの夕ぐれ
近所の公園でひろった
小さなどんぐりたち

てのひらの上で
ころころ転がしてみたり
両手で温めてみたりする

 ....
その日、
ギターの弦が切れる音がした
薄暗く窓のない部屋で
大爆発と同時に
詩人は確かにその音を聞いた
しかしその音は
自分の頸動脈が切れた音であった









 ....
猫耳つけて豚にしか見えない 深い眠りから眼を覚まし
目覚めるまでのひと時迄
混沌とした靄の中にいる

身体は動いているけれど
意識は朧な霞が晴れる迄
混沌とした靄で息を吸う

今日のゴミ出しに気付き
もう遅い時 ....
疾走しながら 失踪した
あいつの行方など
知ったことじゃない

ひそひそ話をして 潜んでいる
あたしの行方など
知らなくてもいいじゃない

あいつとあたしは
いくら離れていても
こ ....
 昨年末開業いたしました「雀のお宿」 過日、一組のお客様が賑々しくご出
立されて以来、お声を掛けてくださる影も、お立ち寄りくださる方も見かけま
せん。昔のように、近所を徘徊なさる群雀さまの賑や ....
{引用=
十二月の声がする


 救いに問い、
重ねたページをひらく
ほこりをかぶった
☆ Christmas notebook ☆ 


 今年のしおりは、
描かれた 木が緑を ....
私は人を尊重する
人がいなければ私が存在する意味がない

私は心を尊重する
心がなければ私が私である必要がない

私は言葉を尊重する
言葉がなければ見ず知らずのあなたに
私の思いを伝え ....
わたくしは鋭利な球体
鬱血した魂のむらさき
情熱と酷似した粗暴に焼かれ 
焼失した楽園の輪郭をなぞる
背骨を抜かれて自慰に耽り
名札のない隠喩の銛が刺さったままの
つめたい消し炭の太陽
 ....
伝子組み替えでない奥さまがいる 新しい家が建つ
白い壁の真新しい
まだ誰のにおいも
染み付いていない
新しい家が建つ

そこに小鳥が住むとして
わたしは祝いに何を贈るだろう

わたしは熱い熱い珈琲を飲む
冷えた体 ....
ただの壁だと思っていた面に
白い花が
ちらほらと咲き始めた

家と道
内と外
隣人と自分
向こうとこちら
静けさと騒音
過ぎ去った時間とやってくる時間
何かと何かを隔てるための境目 ....
      
      わたしが歳をとる
      髪は白く
      乾いた肌には
      無数の皺
             
      あなたが歳をとる
    ....
夢の中に突然現れた君は、まるで僕の古くからの親友のようだった。
君はピアノの前に座り、こんな曲が出来たんだ、と僕に教えてくれた。
僕は君の口ずさむその曲にいつしかハミングしていた。
それはな ....
二本脚の椅子を作りました
自分を信用できない人が
自分を信用できるようになるために

この椅子に腰掛ける人は自分の足を使わないと
座ることができません

二本の椅子の脚と
自分の二本の ....
霧を晴らして孤独であった  人には身体があって
 それを包む心があって
 更には世界がそれを包み込み

 玉ねぎのように、
 剥いても、剥いても
 涙しか出てこない

 私たちは
 芯なのか

 それとも ....
真夜中の扉を開けて
裸足で駆けて行こう
たくさんの流れ星が降るという
星降る森へ走って行こう

キーンコーン
いろんな色の流れ星が
きらめきながら落ちて行く

金属的なその音は
真 ....
もう一度
肩車したい

もう一度
自転車の乗り方を教えたい

もう一度
いっしょに大玉転がししたい

大人になってゆく
我が子との距離が
私の愛を
無償から
有償に変えてゆく ....
                   131202


仕合わせならばいつでも
一直線に揚がってゆくよ
風のない日は温かいから
誰だって気分が解れる
 ....
右に左に吹く風に
流されながらバランスを取り
逆らっているようで風に乗り
高みに登ってしまった凧よ

 風を詠み 
 目立たず
 叫ばず
 場に溶けて
 ひっそりと生きている ....
夏美かをるさんのおすすめリスト(7676)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
象徴- まーつん自由詩13*13-12-8
涸れていく_この古い川が教えてくれる- ichirou自由詩6*13-12-8
日常の片隅に・・・- tamami自由詩11+13-12-8
過去を感じることができる箱- ichirou自由詩4*13-12-8
吊り橋- まーつん自由詩6*13-12-7
エコロジカル_ヒステリー- ichirou自由詩4*13-12-7
普通の空- 壮佑自由詩36*13-12-6
日々、折り紙- まーつん自由詩9*13-12-6
諏訪- ……とあ ...自由詩7*13-12-6
【_どんぐり_】- 泡沫恋歌自由詩22*13-12-6
現代詩バスターズ2- 左屋百色自由詩8*13-12-5
猫耳つけて豚にしか見えない- 北大路京 ...自由詩513-12-5
今日の始まり・・・- tamami自由詩1313-12-5
静と動と武器と- 小川麻由 ...自由詩4*13-12-5
雀のお宿廃業のお知らせ- イナエ自由詩15*13-12-5
Christmas_tree_hunting- 月乃助自由詩613-12-4
尊重- ichirou自由詩5*13-12-4
球体ジガゾー- ただのみ ...自由詩21*13-12-4
伝子組み替えでない奥さまがいる- 北大路京 ...自由詩713-12-4
新しい家が建つ- 小原あき自由詩8*13-12-4
垣根- そらの珊 ...自由詩20*13-12-4
未来に微笑みを- 石田とわ自由詩21*13-12-4
真っ白な夢- ヒヤシン ...自由詩8*13-12-4
自分を信用しないと座れない椅子- ichirou自由詩7*13-12-3
霧を晴らして孤独であった- 北大路京 ...自由詩813-12-3
玉ねぎと宇宙- まーつん自由詩18*13-12-3
星降る森へ- 未有花自由詩20*13-12-3
無償から有償に- ichirou自由詩6+*13-12-3
車窓から見える赤い風船は、まるで祝福のしるしみたいに- あおば自由詩7*13-12-3
KITE- イナエ自由詩7*13-12-2

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256