なにかになる

 と願いながら、
 まな板の上に

 かみねんどが
 しろく しろく
 うずくまっていて。

 なに者にも
 なれないままに
 ただ 干乾びていく。
 ....
{引用=
 たわむほどに忍ぶ
ユリの葉は、こらえきれず
重き玉露を 弾いてみせた


 その 砕ける音を
耳にしたような気がしたのです


 千夜の しののめ
いさめらしきものを ....
ある場所で
点、として生じた光りが
わずかな距離を移動して
塵となる
それを一生という

かきあつめたもの
握りしめたもの
すべて消滅してしまう
けれども

細い雨のあとの
植 ....
夏を告げる雨が降り
現代詩の季節到来。
その日、
男は自分の現代詩をファイルし
ある場所へ向かった。
バス停のベンチは腐り
座って待つ者は誰もいない。
空には何もない。
詩に結びつくも ....
    {引用=悪いことして、理くつくっつける人間は、用心しなきゃなんねえぞ。
理くつさこいてやってくる奴あ、用心しなきゃなんねえ。
                   「ひかりごけ」武田泰淳} ....
風の愛撫に
はらり ほろり
八重桜が泣いた

すらり と知らん顔
真新しい翅を輝かせ
トンボは行ってしまう

墓地への細道
静かな午後

まだずっと若かったころ
感性は魚のよう ....
空高く晴れ模様

影は濃く

潜る深い意識の世界へ

アスファルトに映る

私の影は

生き生きとしていたので

ずうっと眺める

影は何かを話したくて伝えたそうだ

 ....
昨日埋めたタイムカプセル掘り出している ぐれいぷふるうつは
少し苦くて
少しあまい

目にしみるのは
ルビーの涙かな

ぐれいぷふるうつは
ひとりでたべるには多すぎる
わけあいたい苦さです

あなたに似ています
ルビ ....
ひどく風の ある日
ひとの顔ほどもある木の葉が
ぬいんぬいんと おおきく 
円を えがいたり
突然 すさまじい勢いで 遠くに
流れてゆきます
空は ごろごろと 唸っています


ひと ....
夜中、雨音で目が覚める
キッチンテーブルで煙草を一本吸う
暗闇にたちのぼる煙に
一匹の黒い魚が遡ていく
勇ましいその魚影は
たぶんマラッカ海峡で
海賊たちと渡り合い
インド洋に出て行くの ....
浅い眠りから覚めて
声を聞いた
ようやく橋を渡りきったんだ
そしてあなたが待っていた

片手には宝石を
もう片手には駐車券を
その瞳にはあふれんばかりの
頑なな愛をたずさえて

溶 ....
ほどよく生きる 風にまかせて
古木のように悠然と大地に根を深くはりめぐらせて生きれたら
若木のようにしなやかにすっくりと空をめがけて伸びれたら
どんなに素敵なことだろう

でもいまの自分のう ....
幸せになりたい
くやしいときそうおもう

幸せの定義なんて
知ってて知らない

言葉にならできるとはおもうけど
私のそのときの幸せってきっと
言葉になれるものじゃあないんだ

言葉 ....
7時をすぎてもまだ明るい

その明るさは青色の明るさ


西のほうだけ白んでる

青色は綺麗によごされて

やがて藍色の夜になる


会えなくたってまだ好きだ

その好きと好きとの奥の奥


西のほう ....
 俺は
 一粒の砂
 浜に埋もれて
 見分けはつかない

 陽ざしに燃える
 ベージュ色に乾いた
 波線のうねり
 
 その繰り返し

 俺は
 一枚の枯葉
 沢山の緑の
 ....
気疲れ
募りに募って
何もする気が起きない


虚しさと切なさを掻き混ぜ
想像という創造 くり返し、くり返し、どこかへと旅立つ


人生って 儚いもの ばかり
人生って ....
朝、
虹がでていたので
一応手をのばしましたが
一色すらつかめませんでした。
なので、
わたしは詩人をやめて
花になりました。

昼、
わたしは
アスファルトには咲いてやらない。
 ....
も   こ  き
 も  ん ぶ 

   た ろ
    う

  ち  ち  ち
   ゃ  ゃ  ゃ
  ん  ん  ん
 は  は  は

ま  も  ひ ....
      月のない夜、石けり遊び 
      進める升目は一夜に一つ
      蹴った小石がしじまに光る
      あなたの石はずうんと進み
      あがりをひとり先に ....
遠くしじまを想う 夜がもたらすやすらぎ
優しい眠りの精のおとずれを待つ ラフマニノフの楽の音にのせて

しめやかにさすらう こころのままに
繊細なしろい指を想う 懐かしい夜のかおり

 ....
心象の野原に並ぶ 
秋桜の群のひとりは 
しきりに、揺れて 
無音の声で僕をみつめ、囁いている 

花弁の淡い唇をみつめるほどに 
野原は時のない国になり―― 
若き日の父母の間に 
 ....
僕をみつめる妻の目に、炎がめらめら燃えている。 

「人の意見に惑わされずに 
 あなたの道を、往きなさい」 

「椅子の足の一本が折れたらどうなる? 
 あなたの姿を、信じなさい」 
 ....
つまらぬものを つまらぬと言うのは

つまらぬ。



つまらぬものと 向き合ってみて

よくよく観察などしてみて

人から見れば つまらぬ遊びを

見つけることができれば い ....
失恋は、華だ。

なにより色恋には、夢がある。

だから失恋は、より多い方が良かろう。

恋愛は、叶ってしまえば・・・ね。



希望は、雪だ。

持ち続けるからこそ、吹き晒さ ....
簾越しに夏の太陽

舗装されていない通りの先

木造の橋をトコトコ渡る

爺一人

手ぬぐいを首に巻き

麦わら帽

やぁと挙げた掌に

いくらか赤みを帯びた顔の皺

 ....
人は
はぎとった他者に
記し
記してきた

鳥は記さない
慈しみあう
つがいの声は
白い森に響き
溶けて消えていくだけ

{ルビ草子樺=そうしかんば}は
カバノキ科シラカバ属  ....
心には穴があいている
わざとあいているんだ
いろんなことを
おとしこめるように

わすれたふりで
ねむれるように

お風呂にはいると
それはぷくりと浮かんでくるから
そっと両手でな ....
泥を沈めた水田が
澄んで
さかさまに写す
熊笹
イタドリ

ヒメジョオン
ミズナラ
ブナ
岳樺
胡桃
落葉松

ヤチダモ

山はまだ若い緑で
ふんわりと盛り上がって ....
「ロケ地が このビルなんてさ」
ドラマのロケ地で実際に働く 女性は女優ではない

朝6時入室 入室ご蛍光灯スイッチをすべてON
17時 続々と「おつかれ」とか言い合い 
ド ....
夏美かをるさんのおすすめリスト(7676)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
やわらかく- まーつん自由詩21*13-6-14
花のいのち- 月乃助自由詩813-6-14
六月のミーティア- 佐野権太自由詩13*13-6-14
現代詩研究所- 左屋百色自由詩7*13-6-14
悪魔- salco自由詩9*13-6-13
墓地にて- ただのみ ...自由詩28*13-6-13
千切れた影は何処へ行く- 灰泥軽茶自由詩713-6-13
昨日埋めたタイムカプセル掘り出している- 北大路京 ...自由詩913-6-13
ルビーフルーツ- 朧月自由詩413-6-13
me- るるりら自由詩10*13-6-13
孤独- 青園ルカ自由詩2613-6-13
二十歳- アオゾラ ...自由詩7*13-6-13
ほどよく立ち枯れる- 梅昆布茶自由詩1113-6-13
11本目の指- 朧月自由詩413-6-12
7時をすぎても- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...113-6-12
太陽はどこにある- まーつん自由詩7*13-6-12
憂い儚い珍しくない- komasen333自由詩2*13-6-12
朝昼(夕方)夜- 左屋百色自由詩18*13-6-12
【慈】みつあみ- るるりら自由詩10*13-6-12
石けり- 石田とわ自由詩15*13-6-12
ラフマニノフの夜- 梅昆布茶自由詩1013-6-12
朝の目覚め_- 服部 剛自由詩413-6-11
NOMOの生き方_- 服部 剛自由詩613-6-11
己でつくれ。- 元親 ミ ...自由詩413-6-11
最後の深呼吸。- 元親 ミ ...自由詩313-6-11
木の橋- ……とあ ...自由詩14*13-6-11
【草子樺】_詩人サークル群青_6月の課題『慈』から- そらの珊 ...自由詩20*13-6-11
こころのあな- 朧月自由詩513-6-10
夏の稜線- Lucy自由詩18*13-6-10
ベイベー、都市化しないで- るるりら自由詩8*13-6-10

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