糸が切れた首飾り

はずむ毬のように真珠たちが転がっていく

この道のむこうに海があることをおまえは何故知っている

宝くじ売り場の横が男の仮住まい

ジングルベルを枕に凍えて眠る
 ....
葱のねっこを捨てずに水に挿しておく

数日のちにその断面からあおい芽が現われて
明日にむかって伸びていく

これは生きている{ルビ証=あかし}
多くのものは要らないという
水と
空気と ....
輝くもの

それは君のその命

今一瞬の君

ずっとずっと永遠に輝いていて欲しい

いつか誰かに心から愛されてそうして家族を作ってくれたらいい

君がこれからすることはもっともっと ....
できるなら
現場(そこ)でも祝福の気持ちでいたかった
たとえば
生涯一度の自分の家なら
これに関わるすべての人に
笑顔で労してほしいじゃないか


+ + +


行きの渋滞を避 ....
私は自由です
とわざわざ言ってしまうのは
自由になりたがっている時
ほんとうの自由はなんだろう
探している
そのために生きている
それは言い過ぎている
でもそれでもいい

冬にねむる ....
子どもが笑う
それがすべてだ

泣いている
理由はさまざま
見つけて
取りのぞいて
満たして
抱き締めて

温かい布団と
美味しいご飯と
安らかな心地を

子どもが笑う
 ....
首都高に陽は沈み
滞りのなく済んだきょう
帰り道にも屈託のなく
靴を脱ぎ捨てようなんて思わずに
橋を渡ることができた

今は部屋にくつろいでいる
五畳のわたしの聖域は
しっかりと夜の帳 ....
雪の丘に
さびしさの吐息が あまりに
白いから


夜空の星を 一つだけ
拝借いたしました


忘却というそれを 手にすれば、
私の ちいさな家には、
いれものが みつからないの ....
明けきらぬ朝
まだ薄暗い空に
ブーメランのような白い月が落ちている
あれは誰が投げたのであろうか

キミに投げた言葉は
めぐりめぐって
自分に帰ってくる
受け止めて ボクは自分という存 ....
{引用=
洗濯を終えたあとの洗濯槽に、頭をつっこんで
耳をすます
見えなくなったものを見に行くために
目を閉じる
という所作を、毎朝の日課にしている


庭で、貝殻が咲いている
耳に ....
晴れわたっていなさいね
かなうのならば、
かなう限りは

おまえの空を
喜びなさいね



馳せてゆきなさいね
どこまでも
どこまでも

たやすく
他人を切り捨てぬ ....
遊女

太夫という名のあるいは
花魁という名の華があった

ほぼ大名や貴族あるいは富商といった上層の遊びであったらしい

歴史的考証は別にして
要するにスナックのねーちゃんだと思ってい ....
今が 日付を一歩跨いだのか
時が 向かい風のようなのか

昨夜から
     今朝へ
        光が溢れ

新雪積もって白紙に戻り
一文字人文字人間が
寒い眠いと起き出して
 ....
   大通りを一本奥へはいった
   ラーメン屋の先の三叉路の角っこに
   その八百屋はあるんだ
   狭い軒先に段ボールが並べられ
   曲がったキュウリや
   太さも大きさもまち ....
 
あっちゃむいて、ほい! あっちゃむいて、ほい!

たまには向きおうてもええんちゃうん?

こっちゃむいて、ほい!



 
ひとつ ひとつの
哀しみと

ひとつ ひとつの
喜びを

透明の結晶にして

華のように
星のように

この躯に降り注げ

言葉にならないコトバを
小さく折り畳んで
胸の ....
雪が降るね
私の中に
あなたの窓に
世界に

信じるのは簡単
みんな私を
通り抜けて
世界は

雪が
地表に舞い降りて
アスファルト
地下に抜ける

もう
キミは雪では ....
寒風ふきつける新年のころ
子どもは白いカイトをあげた。
冷たくはしる急斜へつよく
糸はするどく牽引する
指はきつく締めつけられ
羽根は烈風に呑まれ舞い散る。

こめかみを撃つ固い痛みが
 ....
歯ぎしりでイルカが集まる 地震で死ぬために生まれて来た訳ではない

そんな気がする

地震から助かるために生まれて来た訳ではない

そんな気がする

そんな気がする、それが一等たいせつに思えた

こんな夜は ....
あなたの頑張りに

その時 誰も気がつかなかったとしても

ううん。

それはきっと無駄なことなんかじゃない。

あなたがちゃんと頑張れたなら

それが

あな ....
夜と朝の

境界線は

音もなく

やさしく引かれ

月の輪郭は

あわく

ほどかれ

いつのまに

僕らは

しんと

立たされる

夜の長さと引きかえ ....
空から落ちてくるものたちで
世界が成り立つとしたならば

わたしたちはみな一部なのだ

遠い昔
かたわれを探し歩いた
海に続くこの道に
冷たい魂が落ちてくる
やっと逢えたと思ったら
 ....
夜更けの
海には誰もいない

遠くに架かる橋の上で
季節の外れた蛍みたいに
車の光が通り過ぎては消え

動きの止まった観覧車が
隣で寂しく朝を待っている

砂浜へと歩き
波の寄せ ....
人生なんていうけれど

それって 今日のこと
それって 今のこと

ためいきも
呼吸のひとつなら
次すう息はあたらしい

まえをみて
まわりをみつめてあるきたい

今を
今日 ....
全自動

機械化された巨大な工場から

生み出されていくコンビーフの缶

ねじをくるくる回すように

側面の皮を剥ぎとっていけば

感覚がむきだしにされていく

フォークで突き ....
横向き 横向き
オチオチ歩く
横向き 横向き
カサコソ歩く

オチオチオチオチ 一匹で歩く
カサコソカサコソ 大勢で歩く

川を泳いで
道を渡って


道を渡って 車に轢かれる ....
こわい経験をして

これからも

こわい経験が控えていることが分かっていると

ぼくのキャパシティは少しだけ上がっている

点と点を結べば

その線ぐらいは一気にゆけそうだった
 ....
ほら、風だよ
君のやわらかなほっぺをなでていったのは
みえないものは優しい友達

ほら、風だよ
みえないものは みえなくていい
みえないものは みえないからいい

ほら、風だよ
いつ ....
冷たい潮の香りが怖い
{ルビ蚕=かいこ}のように丸くなって
意識を沈めよう
聴こえるは 船の汽笛
朝には赤道近くまで 行くのだろう

こんな寒い夜は 誰かの温もりに
{ルビ抱=いだ ....
夏美かをるさんのおすすめリスト(7676)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
仮住まい/師走の街角で信号待ちをしている- そらの珊 ...自由詩9*12-12-12
- そらの珊 ...自由詩14*12-12-12
輝くもの- 桜 歩美自由詩4*12-12-11
基礎に埋めたぜんまい- 乾 加津 ...自由詩19*12-12-11
自由とあした- 朧月自由詩212-12-11
幸せのゲーム- 小原あき自由詩12*12-12-11
サンクチュアリでの夜の、- もっぷ自由詩1012-12-11
星どろぼう- 月乃助自由詩13*12-12-11
帰去来器- そらの珊 ...自由詩7*12-12-11
裏側- 望月 ゆ ...自由詩1012-12-11
継ぎうた- 千波 一 ...自由詩9*12-12-10
遊女- 梅昆布茶自由詩812-12-10
人間詩- ただのみ ...自由詩19*12-12-9
夏八百屋- 石田とわ自由詩12*12-12-9
あっちゃむいて、ほい!- 殿上 童自由詩20*12-12-9
【_結晶_】- 泡沫恋歌自由詩10*12-12-9
ゆきんこ- umineko自由詩15*12-12-9
カイト- 鈴置友也自由詩4*12-12-9
歯ぎしりでイルカが集まる- 北大路京 ...自由詩512-12-9
そんな気がする- 吉岡ペペ ...自由詩312-12-8
頑張り。- 元親 ミ ...自由詩312-12-8
希望の朝- 三田九郎自由詩4*12-12-8
はつゆき- そらの珊 ...自由詩1512-12-8
- Porter自由詩612-12-8
いま- 朧月自由詩412-12-8
コンビーフコンビナート- 灰泥軽茶自由詩5*12-12-8
- 凪 ちひ ...自由詩612-12-7
ぼくはちからだ- 吉岡ペペ ...自由詩412-12-7
遠い丘から- そらの珊 ...自由詩1012-12-7
汽笛- 川上凌自由詩5*12-12-7

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