目は開くが光が差さない
肩は動くが負うべき荷がない
節くれ立つ指はしなるが絡めるべき手がない

そのように漠々と日々は吹き過ぎ
引きずった片足は轍を伸ばす
山頂を目指す人々は皆
片足 ....
妻が一歳の周をつれて
立ち寄った鎌倉の教会に、入ると
お告げの鐘は、夕焼け空に響き渡り――
グレーのベールを被った修道女等は
晩の聖歌を歌い始める  

祭壇に姿を現したのは  
私達に ....
 いちごをひとつ

妹のいちごパフェにのせる姉

それは僕の役だったのに

 知らなかったよ

いつのまに
大人になったの


少し

 さびしく

それより少し
 ....
眠りは死の子ども
一日一日
気づかないうちに大きくなって
やがてぼくと等身大になると
目覚めることがなくなるのだろう

いつその日が来るかわからない
いつそうなってもいいという
準 ....
うつ病のひょっとこ
暗い目
マジ過ぎて笑える

面白い顔で
沈鬱な表情
文句なく笑える

「笑っちゃいけない」
お行儀いい人は言うけど
笑えちゃうんだからしかたない

偽善 ....
夕陽のあたる湊町
古い煉瓦の倉庫街
漂うあの歌 あの旋律は
港の悲しいエレジーで
昔の俺(おい)らの子守歌

港近くの襤褸アパートで
親父も知らずに育った俺(おい)ら
酒場の女のお袋は ....
大根をすりながら、君が笑う・・・・。

好物の蕎麦を茹でて

かつおだしのつゆを、ほんの少し味見をして

君が笑う・・・・。

「冷やしは、二玉いける!。」

ざるの上に海苔を散ら ....
ゴメンで済む社会にして警察をなくします 消耗品リストを
作成しました
エクセルで

ボールペン
メモ帳
コピー用紙
ホチキスの針

ふと
私は手を止めて

愛は
消耗品ですか

ボールペンも
コピー用紙も
 ....
そんなに
目を点にして
俺を見つめるなよ

普段父親らしいことしてあげらないけど
週末はできるだけ帰るから

だから
あんまり俺を見つめると
鼻をひん曲げて
目隠しするぞ
いちばん最初についた嘘は
「ぼくはぬすんでない」だった
そこから始まるドミノ倒し
躓きなんてそんなものだ

大きな嘘に小さな嘘
許される嘘と許されぬ嘘
嘘で生きている奴らと
嘘に生 ....
 2014年一月某日、娘が去年一年間ほぼ毎日日記を書いたと言う。「へーすごいね」と褒めたあと、中学生は毎日日記に記すような出来事があるんだろうとなかばうらやましくなって聞くと「そんなわけないじゃん。な .... うつくしく帰れ、と
はかない願いを込めた
ささやかな窓辺は
永遠に失われない

ただし、代償はある

例えばそれは
老いる瞳

例えばそれは
老いる瞳の中の
いつわらざる面 ....
君のつけた傷跡に、熱のような冷徹さで焼き付けてしまおう。
痺れる痛みが駆け巡り、完治するまで止めどなく、どうしようもなく、甘美で。
きがついたら、再発してしまう、性質の悪い感染症。
その苦しさは ....
牛丼を食べてからしか寿司屋には連れて行ってはもらえぬ我が家 虫歯を気合で治そうとしている 地獄の土地をころがして
ノートの上にビルを建てるのです



そのビルには
様々なものが激突するだろう
砕けたガラスに反射するのは
真実だけではないだろう
女子校は雪に埋れても
ス ....
ぼくはまだ生まれていなかったから知らないけれど
シーボルトさんはこどものお年玉に一両あげていたでしょうか

ぼくの祖母さんは裏藪で竹の皮を集めて
一厘とか五厘とか 子どもだったお父さんの小遣い ....
人は、日々の食事を摂っています。  
心には(言葉の食事)が必要です。

もし、あなたが
本屋の棚に並んだ背表紙へ
伸ばした手を、引き寄せられて
開いた本の活字等の
一文字ずつを、よく視 ....


かけっこ

キャベツにきんぴら

ジャニーズの、可愛い男の子

雨の日

ドライブと掃除

のうぜんかずらと魚

青の色、そしてわたし

33年

ぴっちり生 ....
選択肢がない街の
未来図は完成しない

更新されることが前提だから
豊かさは新しさに両替される

> 懐かしさは噛み終えたら
> 紙に包んで捨てましょう
> それ ....
風呂を楽しんでいて
ふと手のひらを見ると
こんもりした泡から毛が1本生えていた

おおっ! 
ついに新細胞発見かと思ったが 
そんなわけはない


偶然と
常識に捕らわれない若き科 ....
見晴らしの良い青い野原に
中身をなくした弁当箱が転がり
子供たちは それぞれに
昆虫採集を続けている
カマキリが
キリギリスが
モンシロチョウが
それぞれのやり方で息をし ....
海岸線を走ると
凍てついた汽水の上に
オオワシが
見える

車通りのまばらな国道に吹く風は
きょうも横なぐり

どんなに晴天だろうと
いや、澄めば澄むほどに
ハンドルを
とら ....
何年ぶりだろうか
生まれ育った町内をあてもなくブラブラと歩いた しとしとと雨ふる朝方に
こんなかたちでここに来るなんて思ってもみなかった
逃げるように戻ってきたし
ここにはもう僕を迎えてく ....
高校進学説明会で
ある高校の教師が声を張り上げ力説した
「うちを受験する生徒は 
 学業成績は悪い。問題生徒も多い。
 私たちが試験場で見たいのは 織田信長です。
 ご存知でしょう
 うつ ....
詩を書くという事は

誰か見知らぬ他人に向けて

宛てのないラブレターを書き綴るのに似ている

もし、あなたがとても昔の詩人の詩にときめいたとしたら

それは何千年も前のその詩人が
 ....
黒いアイリスは
男の喪に服した女だ

ジョージア・オキーフが描いた
花の絵は
どれも女の顔に見える
花が儚く美しいという概念は
もしかしたら幻想なのではないか
もうこれ以上
対象に接 ....
たとえば

おまえが
カップラーメンに熱湯を注いで
3分間ぼんやりと待っている間に
おれは
南太平洋まで行って
カジキマグロを一本釣りしてこよう

たとえば

おまえが
トイレ ....
新しい言葉を綴ることは
新しい土地を開墾するように
そこへ種を蒔くように描いてゆくこと

自由を描くことは難しい
だれも自由の光をみたことがないから
それでも描こうとする

愛を定義す ....
夏美かをるさんのおすすめリスト(7676)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
同伴者- 由木名緒 ...自由詩11*14-2-1
神のいたずら- 服部 剛自由詩414-2-1
いちごをひとつ- ichirou自由詩12*14-2-1
眠りは死の子どもである- 殿岡秀秋自由詩914-2-1
ひょっとこ- 藤原絵理 ...自由詩4*14-2-1
挽歌- ……とあ ...自由詩9*14-2-1
恋人- 梓ゆい自由詩314-2-1
ゴメンで済む社会にして警察をなくします- 北大路京 ...自由詩614-2-1
消耗品- umineko自由詩11*14-2-1
そんなに見つめるなよ- ichirou携帯写真+ ...15*14-1-31
ライアーの娘- 自由詩714-1-31
夜更けの紙相撲・2014.1.- そらの珊 ...散文(批評 ...814-1-31
伝書鳩- 千波 一 ...自由詩214-1-31
液体窒素- 笹子ゆら自由詩214-1-31
牛丼を食べてからしか寿司屋には連れて行ってはもらえぬ我が家- 北大路京 ...短歌214-1-31
虫歯を気合で治そうとしている- 北大路京 ...自由詩714-1-31
あとがき- 左屋百色自由詩9*14-1-30
スケール- イナエ自由詩8*14-1-30
言葉の食事- 服部 剛自由詩6+14-1-30
たんじょうび- フユナ自由詩7*14-1-30
35_41_22_N_139_41_30_E_2014- nonya自由詩15*14-1-30
手のひら上のOBAQ細胞- ichirou自由詩2*14-1-30
小さな生き物- 自由詩3*14-1-30
トーチカ- 千波 一 ...自由詩314-1-30
しとしと雨と僕の町内- こいち自由詩214-1-30
そとづら- イナエ自由詩6*14-1-30
詩はラブレターのように- yamadahifumi自由詩514-1-30
閉経- そらの珊 ...自由詩24+*14-1-30
カップラーメンができあがるまでの間に- 大覚アキ ...自由詩614-1-30
新しいノート- 梅昆布茶自由詩27+14-1-30

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