{引用=生きながらえて帰れば 非国民と呼ばれ
生きていたら 厄介者扱いされ
息をしていたら 珍しがられ
長生きをし過ぎると
見なくていいものまで見えてしまう

あなたの青春は何色 ....
真っ赤な嘘っぱちを
誰も見抜いてくれなかった

橙色の夕日にとろけそうな
もはや追う者もいなくなった
逃亡者の長過ぎる影

気味の悪い戯言を並べた
ノートの頁は哀しく黄ばんで

 ....
公園の雪やまを
手作りのコメ袋そりですべる
子どもたち 
一年生か 幼稚園か
寒いも楽しい
声がひびく
日差しにきらめいて
晴れ間の青にとけてゆく


眺める距離は時間
心は容易 ....
なんの魂胆かしらないけれど 鬼って悪い奴じゃなかったよ
たましいにも ふたつある魂と魄って書くんだって
どうやら 魂は精神を支えていて、魄は肉体を支えているらしいよ
どちらにも 鬼がいるよ ....
 遥かに広がる大海原に自分の心を摺り寄せてみた。
 波の揺らめきは私の魂の鼓動と相まって、
 心地良くもあり、息苦しくもあり。
 気がつくと私は泣いていた。

 人はみな悲しみをその心の ....
冬が通りすがりに蜜柑をひとつ
窓辺へ置いてったようだ

不用意なこころはすぐ凍傷にかかってしまうから
ちょっとした季節の気遣いにも丁寧に礼を言おう

ざわざわとした毎日を蹴飛ばし
転がし ....
白い都会の硬い土塁の中
あなたが灯をかかげれば
わたしは虹を灯す

遙かなやまの森の中でも
あなたが歌えば
わたしもさえずる

海の彼方の小さな島で
あなたが跳ねれば
こころは ....
波に逆らい
櫂を失い
沖を漂う小舟
潮に流され
雨に打たれた
辿る術もない星に
影を照らす月
遠く雲は霞み
振り返れば七日目の陽が昇る
怨んでも
風は止まない
ここは深い海 ....
ビニールテントのテラスから遮断された人と人
店の中でこじれる男女の恋愛騒動が綺麗に片付くころ
会社のやり方が気に入らない中間管理職同士のマグカップは 
同じ濃さの苦さで話をかき混ぜ 飲み干すこと ....
 
言葉はいつも裏切るから

唇をあわせて

せめて、ぬくもりをちょうだい



 
暁のうたたね 夢の中で泣いて
白くぼんやりした夜明けの部屋に
ムウドだけが薄く残っている
メランコリックな仕草で 髪をかきあげる


オルゴオルの上で踊る 白鳥が優雅に
ころんころん ....
エネルギッシュなはずの街を見回しても
私以外は答を導くことが出来ない

時計が回るだけの何の変哲もない日常
下を見ても上を向いても川は流れる

なぜ いないのか
なぜ おまえだけがいない ....
きみはいつも、
真正面からは現れない。
肌寒い風の吹く如月の、
白樺の間から手を伸ばして、
私の背中を包み込む。
それは時に冷たくあたたかい。

きみが透明な糸を指に通して、
あやとり ....
あなたが笑っている
あの頃とちっとも変わらない笑顔で
透明な手が拍手している
わたしの胸が温かくなる

あなたが俯いている
心無い言葉の礫に打ちひしがれて
透明な手が拒んでいる
わ ....
吐く息で散り 
舞う 雪の朝に
傷口のファスナーは下ろしたまま
眼差す問いが鷲づかみにした
瞑る心臓 跳ねる魚
口いっぱいに頬張って
ダシテ マタ クリカエシテ
僕は確実にろうそくより青 ....
 目の前にある現実を受け入れた時、
 世界がほんの少し明るく見えた。

 人の数だけ存在する悲しみを受け止めた時、
 ほんの少し自分の成長を実感した。

 苦しみを何でもないと思えた時 ....
旅人が蜃気楼に眼を奪われるとき
北極の海を渡る鯨の親子は水平線を越えた
ちから尽きて風が砂粒を運ぶ
まぼろしと磨きあげられた凸面鏡(レンズ)
囁きが星座を紡ぎ舵をきる
真夜中の帆先をみ ....
火がないのに
いつでも
沸きたてのお湯が出てくる
昔、むかし
食卓の上に
魔法瓶という魔法があった

ただいまと
帰ってくる
冬のこどもたちのために
とても温かい飲み物が
瞬時に ....
越えられない 許されてもいない
つるんとした壁を 軽々とひと羽ばたきで
容鳥は笑顔で越えていく 見たこともない
世界へ 想像の中にしかない静かな森へ


平穏な壁の中は 灰色の焦燥に
 ....
希望を乗せて放り上げられた球は
回転しながら
高く 上がり
ゆっ くりと
静・止 
  落・下  す    る


引力に負けてあえなく
抱かれてしまう
理想・思想・夢想
小さな ....
あまりにも悔しくって
青空の端に噛みついたら
前歯が少し浮いただけのこと
決して笑ったんじゃないよ

蹴ろうと思った空缶を
君が先に蹴っちゃったから
握り締めていた拳を開いて
左右 ....
起きるための
エネルギー
夢見の果てに
疲労して

生きることへの
アレルギー
この世の毒気に
免疫乱れて


心見る身の
シニシズム
隠れた本当のこと
見さだめて ....
僕の朝は米研ぎから始まる

米袋から米粒を五握り深鍋に
シャッ シャッ シャッと開けていく
冷蔵庫から前夜冷やしておいたペットボトルの冷水を取り出し
米粒で満たされた深鍋に注ぎ込む
手の平 ....
拾った缶詰に
「宇宙」とラベルが貼られてて
持って帰って
缶切りでキコキコ開けた

空っぽだった

別にがっかりはしなかった
きっと誰かが
いつかの宇宙を
閉じ込めておきたかっただ ....
珍しく故郷に雪が降りました
梅の木が雪をかぶって
静かに佇むニュースを見ました

こっちも凄く寒くて
積もった雪が電線から
さらさら落ちることを知りました

俺は冬が好きだから
お前 ....
いいなあと思うのは
いつもつまらない地味なもの
特別じゃないありふれたもの

あなたの声や
地面に映った夏の葉影や
洗濯されてぶら下がってるチェックのシャツや
音のない雪の夜

生き ....
目をつむると見えるものがあった

遠くの山頂に輝く光
道は途中で草むらに隠れ
どこまで続いているか見えないけれど
どこかに沢が有り
林間に小道が有り
小動物の通る道など
きっと到達する ....
 
冷たい手

あたい、冷え性だから

温めてやるさ、ずっと、ずっと、



 
降る雪の間に間に後姿 
灰色に滲んで 小さくなる
誰も開いたことのない 図書館の古びた新刊書
端末はいつもいっぱいで 書物は忘れ去られる


早朝のバス停で 
凍えながら待っている
 ....
朝の胎動が谺する、
夜のなかで、
私はゆっくりお湯を飲む。
私のなかだけにしか、
あてはまらない鍵をゆっくりと
舌で転がしながら。
朝を待ちながら、
カプセルに入る。
光の囁きに目をあ ....
夏美かをるさんのおすすめリスト(7676)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
白紙の回答_ーあなたへー- 為平 澪自由詩1116-2-3
虹の後始末- nonya自由詩22*16-2-3
ぬくもり- ただのみ ...自由詩11*16-2-3
鬼の豆ください- るるりら自由詩20+*16-2-2
胎動- ヒヤシン ...自由詩9+*16-2-2
蜜柑- 梅昆布茶自由詩11+16-2-2
あなたに- イナエ自由詩16*16-2-2
海原- アラガイ ...自由詩14+*16-2-2
都女- 為平 澪自由詩10*16-2-1
せめて- 殿上 童自由詩15*16-2-1
東風- 藤原絵理 ...自由詩516-1-31
おまえだけがいない- 宣井龍人自由詩14*16-1-31
- あおい満 ...自由詩7*16-1-31
透明な手- nonya自由詩21*16-1-31
抱かれて抱いて- ただのみ ...自由詩19*16-1-30
ほんの少しで全て良し。- ヒヤシン ...自由詩6*16-1-30
惑星- アラガイ ...自由詩13*16-1-29
おとぎばなし- そらの珊 ...自由詩2316-1-28
天秤- 藤原絵理 ...自由詩6*16-1-27
肉脈の惑星- ただのみ ...自由詩17*16-1-27
消耗品- nonya自由詩15*16-1-27
ナルシストの生- シホ.N自由詩516-1-26
一日の始まり- たけし自由詩5*16-1-26
宇宙の缶詰- 小原あき自由詩6*16-1-26
梅雪- 藤山 誠自由詩316-1-26
陽射し- ガト自由詩8*16-1-26
「目をつむると」_ー歳を取るとはこういうことか(9)ー_- イナエ自由詩16*16-1-25
ずっと- 殿上 童自由詩13*16-1-25
つとめて- 藤原絵理 ...自由詩6*16-1-24
警告- あおい満 ...自由詩1016-1-24

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