ほぼ体温と同じくらいに
熱せられた夏が
発火点を探しあぐねて
彷徨いの果て
私の絵の具を溶かしていた

指で透(なぞ)写る
あらかじめ決められていたように
螺旋状に滑り出すその先で捉え ....
Gからはじまる朝テンションコードのうえで踊るコーヒータイム

断裂の金属弦のはじける悲鳴うたが終って反転する夏

ジョンレノン忌 愛こそはすべてを歌う夜 ニューヨークの夏は優しい

アスフ ....
きみはなぜ生まれたときに
あれほど大きな泣き声を挙げたのだろうか

この厳しくやさしくない世界を
きみはすでに知っていたからだろうか

それとも笑うことは難しいから
その代わりとして泣き ....
あくびをしたら

なみだがポロポロでてきた

いまごろあなたの

町ではどかんどかんと花火だろう

強がってみたけれど

ふたりで花火見上げたかった

たくさんの写真の

 ....
山から差す日差しで顔を洗い
谷から吹く風で口をすすぐ
毎日そんな素敵な朝を迎えて
岩盤浴の様に 大地に寝ころび体を清める

そう 人間がもし水を必要としなくても
生きていける生き物だったら ....
静かなブームに静かに乗り静かにやめる 家出少女は彼女のフリしてうちの実家に泊まりに来てもいいよ 真っ赤な
パラボラアンテナは
今日も恋をする

南の島の
センチメートル波を
受け取りながら

灼熱の
コンクリートの上で
鮮やかに咲う

真っ赤な
パラボラアンテナは
 ....
   下駄をはく爪さき紅くはにかんだほら朝顔がしじまに惚れた
           
              

   かなしみのかなしみの声聴こえたら痩せた背中の骨なぞらえる ....
 男がいた
 一度は膝を屈し生まれ在所へ戻った
 そこまではよくあるはなしだ

 だけど男は
 厩へ戻ってきた
 きっとそのとき思ったのだろう
 もう俺にふるさとはないと

 体を鍛 ....
海から遠い場所で
服についた砂をはらう
風にのってかえる砂は海へ

夏の夕方は
暑さの残り香がぺらりとおちて
いっぽ いっぽ秋にむかう

後ろ姿のこどもは
あなたかもしれない

 ....
今日プリンタのトナーカートリッジが届いた
いま遣ってるMacにトナー残量警告のダイアログが出たためだ
用紙も少なくなっていたので5,000枚を箱買いをした

それは明日も書いたコピーをプリンタ ....
僕は君をスキャンしてもう一人君を作ってしまった
とても素直で良い娘だ ちょうど昔の君みたいに

3Dプリンターは存在しないものは作れないんだ
僕はまた恋をするだろう 3Dの君に

そして携 ....
僕は壊れたラジエーター星間飛行もままならぬほしのまにまに愛と彷徨う

ひかり差す君の右手を握りたくて闇に左手売り渡す

愛人とエデンの園をさがしに行くそれは太陽系の第三惑星

この街 ....
哀しい村を過ぎて丘を下る 教会の鐘が鳴る午後 マリアは涙を流す

礼拝堂は空虚で まるで僕の心みたいに 遠近法を失っている

君の庭園はとても静かだ 静謐という名の永遠

遥か高みを鳥が横 ....
ぼくが温めていたのは
翡翠色でつむじ曲がりの卵
アイスクリームにはボートを浮かべ
溺れるふりして幽霊女とキスをする
ポケットに隠した一人分の蠍をひらり
素顔の道化師に変えてご覧に入れまし ....
あなたたちは自ら望んで
戦地に赴いた訳ではない

ただ父や母や祖父や祖母を
そして幼き子と愛する妻を護るために

玉砕覚悟で銃火飛び交う島々へと
海では一機一艦の命を受け空で散華された
 ....
大人の階段を昇る筋肉がない 日々の習慣こそ愛おしい

扉を開けてただいま、と言う
杖は手摺に立て掛ける
靴を脱いで右端に寄せる
一人前の惣菜を冷蔵庫に入れる

白い手拭いを
四つ折りにして
赤い糸で等間隔で縫う ....
日々の不安に花が咲く

小針の形をしていて
胸に痛い不安の種を
心の庭にまく

その姿が見えないように
土をかぶせて
言葉の水をまく

新しい種が
胸をチクリと刺す
それも ....
空を滑り落ちた小鳥のように
翼をたたんで
ムクゲが地面に死んでいる

ぽとり
ぽとり
眼をとじ
命を閉じて

どこまでも拡がっていく夏空の下
次々に開く
新しい花達のふもと

 ....
「男女七歳にして 席 同じゅうすべからず」この精神に則って 国民学校と呼ばれていた現小学校の三年生からは男女別学になった。担任も女先生から 自らを在郷軍人と名乗って憚らなかい男先生になった。新学期にな .... さみしくても死ねてない私はうさぎではないのでしょう たまごのあてさきは
今日も 運動会です


最後には 綱引きで終わるはずですが
お弁当を 食べたフリしている こも いるのしょうから
パン喰い競争は できたら はずさないでほしいです

 ....
いきかがり上
この焼けつくアスファルトを 歩かねば なりません

せみしぐれは しずかです
電気屋の扇風機売り場の せみしぐれとは ちがって
緑の影から にわかに飛び立った 蝉の翼の ....
七つの海を越えて今年も夏が来ましたよ。
あなたとお別れしてから五年がたちました。
元気でやっていますか。
もうたくさんお友達もできたことでしょう。
そちらは過ごしやすいですか。こちらは猛暑 ....
小魚の様に無心に生きる 花びらの様に綻びる 風の様に巡り 夏の様に燃えさかる
春の様に流れ 雪の様に舞う 歴史の様に積み重なり 光の様に消滅するのだ

その姿は見えない 誰にもさわれない 湧き上 ....
目の前に、焼きたての 
丸い{ルビ麺麭=ぱん}がある。    

何の変哲もないその麺麭は 
その少し凹んだ丸みは 
その味わいは、きっと 
世界の何処にもない
たった一つの麺麭である。 ....
いくぶん体温の高い
あなたを胸に抱けば
心の真ん中にある
バターが溶け出し
私は
ホットケーキになった

ふくらんで
ふくらんで
痛いほどふくらんで
あなたに与える
ちょっとのほ ....
言葉と私はひとつにならない
私は私に話しかける
私自身の現代詩による
欠陥のすべて

そう、
あなたは話さない青
沈黙を重ね盗み続ける青
そのすべて

話せば話した分だけ
孤独に ....
夏美かをるさんのおすすめリスト(7676)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
デカルコマニー- そらの珊 ...自由詩13*13-8-18
はぐれうた- 梅昆布茶短歌513-8-18
誕生賛歌- HAL自由詩7*13-8-18
花火- 吉岡ペペ ...自由詩313-8-17
脱水症状- Neutral自由詩413-8-17
静かなブームに静かに乗り静かにやめる- 北大路京 ...自由詩413-8-17
家出少女は彼女のフリしてうちの実家に泊まりに来てもいいよ- 北大路京 ...自由詩313-8-17
ハイビスカス- nonya自由詩16*13-8-17
ひとつぶ- 石田とわ短歌11*13-8-17
心に鞭_—加賀武見へ—- 平瀬たか ...自由詩11*13-8-16
砂絵- 朧月自由詩613-8-16
『カット!_』- HAL自由詩8*13-8-16
3Dプリンターの悲劇- 梅昆布茶自由詩11*13-8-16
夜間飛行_星のまにまに- 梅昆布茶短歌413-8-16
千の丘を下る- 梅昆布茶自由詩1513-8-15
熱帯抱卵節- ただのみ ...自由詩21*13-8-15
御霊(みたま)への歌- HAL自由詩8*13-8-15
大人の階段を昇る筋肉がない- 北大路京 ...自由詩813-8-15
運針/千人針- そらの珊 ...自由詩16*13-8-15
日々の不安に- 殿岡秀秋自由詩713-8-15
「ムクゲの咲く朝」__(詩人サークル「群青」8月の課題「漠」 ...- Lucy自由詩17*13-8-14
フクロウと呼ばれた少年- イナエ自由詩7*13-8-14
さみしくても死ねてない私はうさぎではないのでしょう- 北大路京 ...自由詩713-8-14
毎日が運動会- るるりら自由詩9*13-8-14
いきかがり上- るるりら自由詩12*13-8-14
お空の彼方にいる君へ。- ヒヤシン ...自由詩11*13-8-14
澄んだ水に- 梅昆布茶自由詩1413-8-14
日々の麺麭__- 服部 剛自由詩9*13-8-13
食べさせる- そらの珊 ...自由詩18*13-8-13
未詩- 左屋百色自由詩11*13-8-13

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256