すごく落ち込んだ日に巨人まで負けてかき鳴らされるポップス すごく綺麗な声がしたので
見上げると
すぐ近くの
電線にとまっていた
小首を傾げては
同じリズム
同じ音程
同じ歌詞で
繰り返し歌っている
私には
聞き取れなかった
何て言ってる ....
道で猫がひかれている
内臓をぶちまけた姿でよこたわる
そこは子供たちの通学路で
水泳にでかけてゆく子供たちがいた

猫を横目で確認した子らは
ひそひそと話しながら立ち止まらずにあるいた
 ....
まだ足りない

融け出しそうなアスファルトに
全てを投げ出した缶コーヒー
プルトップ付近から流れ出す
真っ黒な涙
この世の暗い暗い所を
かき集めて固めて挽いて
それでも足りない ....
 遠く離れた
 名も知らぬ君に対して
 愛を感じるための
 口実なんてない

 人類みんな
 兄弟、姉妹だから、なんて
 そんな標語も、白々しいだけで

 だって
 兄弟げんかも度 ....
目を閉じて

いろとりどりの

小さな折り紙

小さく小さく折って広げて一息吹けば

真っ白な折り紙鶴一羽

もう一息吹けば

いろとりどりの折り紙鶴が手のひらから溢れて

 ....
掛け軸の中に残された想い

夜が十分に闇であった頃
月の柔肌に立ち昇る香の煙より
        しろくあわく

現世を離れた囁きを運ぶ
ぬるい風を孕んだ柳のように
        し ....
弱点と書かれたところが硬かった 左右

右なのか左なのかと言えば
娘の通信簿の○は 右に寄っている

よくできる できる もう少し
           ○
           ○
           ○
   ....
まばたきは
シャッターだから
夜になると
わたしのなかは写真だらけになる

そうやって
撮り続けた
日常のいくつもの場面を
夜の川に流していく
笹舟のゆくえを追えないように
それら ....
暑いとはいわぬトマトの涼しげな頬に紅さす今朝の顔
中味は見えないスイカは呆けた顔をして叩いてもほら知らん顔
おいしいトウモロコシにコガネムシの幼虫半分っこする
見てみてこれは甘唐辛子そのとなりの ....
北に向かって高い 炎天下の坂道を 登り続けると
頂は、遠くからは見えていたはずなのに近くに来ると てんで見えない。
とほうもない時間を歩いたはずだよ ほら もう頂が見える‥‥きがした。
五 ....
気がつくと
外は明るくて
蝉が鳴いている

窓を開けると
空は白く
蝉の鳴き声は透き通っていた

外は明るく   太陽が見えない
鳴き声は聞こえ 蝉が見えない

感じているの ....
おかあさん覚えていますか
私が生まれた夏の夕暮れ

たった一枚残る写真に
疲れ果てやつれた様子の
寝巻の母に見守られ
同じように疲れた顔の
小さな赤ちゃん
夏のお産は大変だったことでし ....
夜の{ルビ静寂=しじま}が
私を思考の世界へ誘う
仄暗い豆球がシーツの海を照らして
波打ち際には夜光虫のように
ラメ入りマニキュアが光るから

私の思考回路は小舟に乗って
大海原へと漕ぎ ....
私はかつて[緑病]と呼ぶべき奇妙な病気に罹ったことがある。
それは十八歳くらいの時で、高校を卒業して初めて社会人となって働き始めた頃のことだった。
なぜか緑色に魅かれて、服も靴もバッグも帽子も身に ....
夜の帳に溶け込んだ心情が 淡く病む。
シタールの音色が鋭く僕の喉を刺す。
震える手で連ねる恋文は
異国の呪文のように匂い立つ。

ああ、夭折した画家達よ。
あなた方の創造した世界はなん ....
 
見せびらかす愛なんて くそっくらえ

語る愛なんて 持ち合わしちゃいねー

でも感じあう愛なら、あるぜ



 
{画像=140720232423.jpg}



言葉に傾き
ほら歩く姿に
傾きがありませんか?


真っ直ぐ歩いて来た
自分はそう思って来た
でもある時
人に言われたんだ
 ....
飲み干したコーラの瓶に
ロケット花火を立てて火をつける
爆発したらどうしよう
私は怖かったけれど
夏のあんちゃんは張り切っていて
怖いとは言い出せず
耳をふさいだ
そのいくつかは
湿気 ....
きみの手を想う
華奢でちょっと小さめだった

骨折して松山の病院へいっしょに行ったときも
きみの身体の一部が壊れたことに
かなしみを覚えていた

きみの替わりに朝
新聞配達をやった
 ....
尾鰭も背鰭もない者だから
スクラップブックから拾ってきました

この気怠さの海を泳ぐ
艶めかしい夏の生き物たちを横目に

白い爪痕も心地よい
日焼けした空をまる齧りにします

スイカ ....
<カレンダ・メッセージ>
十一か月前に
落書きしたのは
十二月のカレンダの裏へ

何と書いたか
思い出せずに
痛痒の中で
きみと過ごす一年の終わり。








 ....
何度、心から良い人になろうとしたか
ちゃんと話を聞こうとしたか解らないのに
カスだからかな スカスカに ぬけてしまう

重い漬物石のような思い おなさいころからの
もっとも親しい人たちから  ....
その人は大きく息をついて、腰を下ろした
――これは、何段あるんですかね…
――二百八十七段です、どちらからですか?
――高知です
――遠いですねぇ…僕は横浜です

傍らに、古びたリュックが ....
{ルビ久遠寺=くおんじ}の山門を潜り
巨きい杉木立の間に敷かれる
荒い石畳の道を抜けて
前方に現れる
天まで続く梯子のような
二百八十七の石段

緑の山の何処からか鳴り響く
{ルビ団扇 ....
高齢者マークとは失礼な

クローバーが外来種だとしても
要注意外来生物と人は呼ばない

乙女の多くが口をふさがれ
足に枷を掛けられていた時代
定型からはみ出した四つ葉は
王子に見初めら ....
やがて夕闇は
音もなく
グラスの底に流れこみ
溢れ
私の手首をつたい肘から
滴り落ちて
螺旋階段の手摺りを濡らし
滑り落ち
白い
石畳を徐々に浸食しながら坂道をゆっくりと
流れ
 ....
立脚点


あふれる
おもいを
言葉に託し

いますぐ
誰かと共有したい
心の忙しい人もいるでしょう

ひとり
友達も見つからないまま
静かに
書き留めた
自分の言葉
 ....
言葉を持たない
ほどけゆくはなびらに顔を寄せる
月曜日のこんにちはが
金曜にはさようならになって
まだ夏は来ないというのに
固い棘に触れた
わたしの指先に
染みのような血だけを残して
 ....
夏美かをるさんのおすすめリスト(7676)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
すごく落ち込んだ日に巨人まで負けてかき鳴らされるポップス- 北大路京 ...自由詩214-7-25
みたことない小鳥- Lucy自由詩13*14-7-24
道に横たわるもの- 朧月自由詩314-7-24
握り潰された缶コーヒー- 凍月自由詩6*14-7-24
包み紙- まーつん自由詩11*14-7-24
折り紙鶴- 灰泥軽茶自由詩1014-7-24
こだわり- ただのみ ...自由詩18*14-7-23
弱点と書かれたところが硬かった- 北大路京 ...自由詩414-7-23
左右- N.K.自由詩4*14-7-23
小鳥の歌_【詩人サークル群青・七月の課題『歌』へ提出作品】- そらの珊 ...自由詩28*14-7-23
夏野菜のひと- たま短歌14*14-7-23
時の坂道- るるりら携帯写真+ ...13*14-7-23
生きている途中で感じている- ichirou自由詩814-7-22
7月生まれ- Lucy自由詩17*14-7-21
【_思考する夜に……_】- 泡沫恋歌自由詩15*14-7-21
散文_【_緑病_】- 泡沫恋歌散文(批評 ...10*14-7-21
恋文- ヒヤシン ...自由詩14*14-7-21
あるぜ- 殿上 童自由詩20*14-7-21
言葉に傾いている- beebee自由詩29*14-7-20
花火- そらの珊 ...自由詩20*14-7-20
- 梅昆布茶自由詩1914-7-20
夏の幽霊- ただのみ ...自由詩21*14-7-19
不等号記号_など四篇- クナリ自由詩9*14-7-19
漬物石を放り投げた小さな手- るるりら自由詩13*14-7-19
旅人の会話__- 服部 剛自由詩214-7-18
身延山にて- 服部 剛自由詩314-7-18
四つ葉のクローバー- イナエ自由詩6*14-7-18
夕闇- Lucy自由詩1314-7-18
立脚点- はなもと ...自由詩814-7-18
おもかげ- そらの珊 ...自由詩13*14-7-18

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