泣きたくなると
勝手にやって来て

何をしに来たのか
ひとりで本を読んでいたり
携帯をいじったりしている



「飯作れ」

言う訳でもないから

わたしも
 ....
体の無い死者が描いた絵を 
体のある生者は、額縁に    
重ねるだろう 

生者の描いた絵は 
死者が透きとおった額縁に 
重ねるだろう 

震災から一年後 
旅人の僕 ....
届かない手紙を書いた
誰のためでもない 自分のために
朝起きると雨が降っていたら
ただそれだけで
心が浮力を失くしてしまう
{引用=
お元気ですか?
今日はあなたの嫌いな雨になりました
 ....
人生はだまっていてもギャンブルだ
伏せて配られたカードは平等なんかではない
そこからスタート
幸せな人生がどんなものか本当はわからないまま
何かを捨てて
何かを拾って
ペアだとかハウス ....
日に日に死にたいと思う幸せ 脳に転移していますね


ある日
余韻の残らない口調で担当医は言った

丁寧に覚悟を積み上げてきたはずなのに
質問をする私の声は上ずっていた
ひとつひとつ言葉を置くように説明する
 ....
夜、自分の部屋に入り 
スタンドの灯をともし 
広げた日記のスクリーンに 
「今日一日」を映してみる 

いちめんの白紙から 
日中の妻の声が聴こえてくる 
「周はパパが好きなのねぇ」  ....
自分の好きな時間割をつくろう 
自分の好きな勉強をしよう 
(チャイムとは、心の中に響くもの) 

ほんとうの時間割は 
先生にもらうものじゃない 
ほんとうの学校は 
決まった通学路の ....
19年前にお線香をあげた 
尾崎豊さんの実家に行ったら 
雨戸と鍵が閉まっており 
古い家はひっそりと沈黙していた 

「せっかく遠くから来たのにねぇ 
 ゆたちゃんのお父さんはご高齢で  ....
空や大地や山河には

草木やからだやひかりには

水の記憶がやどるだろう

水は変化のたとえではない

水は異世界の存在をたとえている


変化もそう

異世界の存在をたとえ ....
冬の夜
わたしのうでは母に貸すものと決まっていた
ほどかれたセーターの毛糸の輪を
うでに通してかかげていると
母はそのはしをくるくると巻き取って
毛糸玉を作る
単純な作業は退屈で よく居眠 ....
スーパーに並ぶ玉ねぎは
じつは人の魂です
皮をむくたびによぎるものあり
涙がとめどなく流れます
玉ねぎを最後まで
むいてはいけません
むいたらそこで、おしまいです




 ....
{引用=
長らくご無沙汰しております


 要に結ばれた 松の葉が
 はらはらと舞っていたりするものですから

この世で添い遂げられなかった二人の 死骸の群れのように思え
いたたまれず ....
耳が痛い

あなたが言うので
のぞきこんだ

産毛に抱かれるように
あなたの
恋人からの言葉がひかっている

それを持ち帰り
窓辺においてやると
いよいよ優しげにひかってい ....
悲しさと寂しさは
似ているようで違う
悲しさには少し
怒りの気配があり
寂しさには少し
温もりの気配がある

楽しさと嬉しさは
似ているようで違う
楽しさには少し
短さを感じ
嬉 ....
雨上がりの朝 音楽会は終わり あたりは拍手のように光っていた

──終演

濡れた落ち葉は閉じられた楽譜 土に還る日を待つのだろう

    ──静謐

鳥は何の疑問もなく冬へと向かう ....
地図を広げて電話を片手に話している
相手は叔父だ
ある地名の場所がわからないという
三文字の漢字で表す地名
「興味の興、という字がつくの?何?聞き取れないの?」
歳老いた叔父の声はしゃがれ、 ....
ウツウツしつつ
鬱憤はらし
クヨクヨしながら
苦を昇華する


ビクビクしては
吃驚ぎょうてん
クルクルまわる
狂った脳天


タンタンとして
耽溺する水
モヤモヤして ....
教室から飛行機が見えた
窓の向こうでは轟音が聞えているはずだ
潮のにおいも混じっているはずだ
この町の大人達の自慢は この学校の窓という窓は
二重ガラスで 外の音が 全く聞えないこ ....
虹の始まりが
何処なのか分からない

虹の終わりが
何処なのか分からない

出所もなく 湧きあがる
雨上がりのイリュージョン

七色の光のスペクトルを
キラキラと反射させて

 ....
朝、職場の一日の初めに同僚たちが
コーヒーを啜っている一角には
充填しそこなった活力が
辺りに漂い出している

それに与りたいと
自分もカップにコーヒーを注ぐ
一日の仕事をやっつけるため ....
いちおう様々な料理らしきものは食べてはいるが
いつも冷蔵庫の残り物から逆算してメニューが決まるような気がする

この前は大根一本が処理しきれずおでん風の鍋
その前は残った豚コマですきやきみたい ....
あなたがいても あなたが淋しいと淋しい 夜汽車の音を聴きにいく
眠れぬ夜のなぐさめに

長く尾をひく汽笛
行く人のさよならのように

旅のゆくえを指し示す
線路のむこうは闇に溶けている

行かない者のさみしさを
私はぼん ....
私は油性ペンが好きな時もある
泣きながら書いた手紙
泣きながら書いた詩
涙がこぼれ落ちても
にじまないから

私は油性ペンが嫌いな時もある
「これは私のものです」という印に
布に名前を ....
こちらは大雨です、

ぼくはこころでそうしたためた

未来は今と過去の連続地点にあるのではない

今と過去と未来はパラレルワールドで

そのパラレルワールドには無限の組み合わせがある
 ....
鏡のような湖面
ここに有機体は居なそうだ
美しすぎて拒絶された感覚を覚える

のっぺりした私の顔
内には渦巻く感情がある
割れた窓ガラスに内なる私は写らない

あなたは私の表情を読み取 ....
新入社員の頃に言われた
組織の長を目指して
世界に羽ばたく蝶になれと

中堅社員の頃に思った
組織の長は無理ならば
地元で羽ばたく蝶になろうと

熟年社員になって気がついた
組織の長 ....
{画像=121112003029.jpg}


人はみな心の中に
自分の花園を持っていて
色々な花を育てている

私は一つの花壇に飽き足らず
ネットを彷徨い
この花園を見つけた
私 ....
僕が降ってきたよ
無数の

堪え切れずに
僕が

地面に突き刺さろうとして
ザザズ

濁った悲鳴をあげているよ
無数の

僕が降ってきたよ
止めどなく

所嫌わずに
 ....
夏美かをるさんのおすすめリスト(7638)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
泣きたくなると- 鵜飼千代 ...自由詩13*12-11-17
更地のひまわり_- 服部 剛自由詩512-11-17
【_——できなかった人へ_】- 泡沫恋歌自由詩7*12-11-17
わたしがギャンブルをしない理由- ただのみ ...自由詩20*12-11-17
日に日に死にたいと思う幸せ- 北大路京 ...自由詩412-11-16
その日- nonya自由詩28*12-11-16
絵日記_- 服部 剛自由詩512-11-16
夢の教室_- 服部 剛自由詩512-11-16
夢のつづき_- 服部 剛自由詩312-11-16
水の記憶- 吉岡ペペ ...自由詩812-11-16
ふゆのうで- そらの珊 ...自由詩23*12-11-16
玉ねぎほどの魂- 石田とわ自由詩8*12-11-15
秋の便り- 月乃助自由詩13*12-11-15
- はるな自由詩812-11-15
似ているようで- 小原あき自由詩11*12-11-15
冬鳥- そらの珊 ...自由詩2012-11-15
午前三時- 渡 ひろ ...自由詩28*12-11-14
風来坊- シホ.N自由詩612-11-14
個と場- るるりら自由詩21*12-11-14
【_夢想家の見る虹_】- 泡沫恋歌自由詩10*12-11-14
コーヒーによる世界の捕え直しのためのエスキース(習作)- N.K.自由詩8*12-11-13
サラダそば- 梅昆布茶自由詩1412-11-13
あなたがいても_あなたが淋しいと淋しい- 北大路京 ...自由詩812-11-13
夜汽車- そらの珊 ...自由詩1912-11-13
油性ペン- 小川麻由 ...自由詩9*12-11-13
ぼくはあなたに- 吉岡ペペ ...自由詩912-11-12
平面- 小川麻由 ...自由詩2*12-11-12
蝶能力- イオン自由詩5*12-11-12
人はみな心の中に花園を持っている- beebee自由詩27*12-11-12
土砂降り- nonya自由詩16*12-11-11

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