どんなにつらくてもけっしてないてはいけないよ
昔聞いた誰かのいいつけを思い出しながら
私はたまねぎの皮をむく
涙が止まらない

たまねぎに閉じこめられていた
大地の恵みと太陽の光
それと ....
ふたり乗りのベビーカーに誰も乗らない 光と影の境界
ひとつの石が孵る
透明な炎の囀り
思考は灰になる
朝が目を開く
ひとつの幻想のパンケーキ
刹那わたしは身をくねらせ魚形
夜が堕胎した冷静な夢のシタイ


亜餌意緒雨キ ....
誰かに飲み干された君は
埃っぽい街をぼんやり透かして
仄かな緑色で薄笑いしていた
濁り切れずに立ち尽くしていた

可憐ながらんどうの君は
微かにアップルタイザーの匂いがして
僕は言葉 ....
【夜景】
月明かりが柔らかに肩を撫で
こんな夜は振り返ると良い

視界と記憶を超えて
永遠の束縛にうごめき
点々と小さく弱々しく
くっきりと何処までも続くのは

あれは夜光虫ではない ....
世界に雨が降ることは予定されていて
辺境のここは狭く
すでに飽和状態であったから
昨日の水を
留め置くことなく
昨日の水、を
手放している

どこへ向かうのか
誰も知らない
ゆくえ ....
強くはないと
自覚していても
強い人になりたくて
強がりばかり言っているから
その分余計に痛い目にあう


優しい人にはなれないと
解っているのに
優しい人の振りをするから
その分 ....
満ちる月は腹み
欠ける月には衰えの
母は産み育て
月にさらわれ
ふたたびの生まれかわりが
あるのです

乙女のあなた
母のあなたは
女神となって月にいるのね

妻をなくした
 ....
長く感じる冬は終わり
ピンクのイメージが強い春が来た

散歩するのが楽しい時期
満開の桜が目立つ
風が生暖かい

桜が満開
春が満開

心が幸福感で満開になった

日溜まりの中 ....
古本屋をぶらぶらしていると
キーホルダーのついた
鍵が落ちていたので
拾ってレジの人に渡した

お寺の受付に行くと
年季のはいった分厚い
お財布がおいてあったので
受付の人に渡した
 ....
あなたがいる有り難さ

こころのままに いつものようにして
喜ばれて嬉しくて

けれど好きな人に
わたしよりもっと好きな人と一緒の気持ちで
感謝されたよ

あなたがいる有り難 ....
豚玉一枚でお腹いっぱいになってしまうのに
どうして君はいろいろ注文してしまうんだ
けっきょく僕が無理して食べることになるんだろう
いつからか僕はなにも頼まなくなってしまった

豚玉、モダン、 ....
僕は八月のサナギです
立派になるつもりでいました
とっくに羽化の時期は過ぎて
まだサナギのままでいます


大人になったら
空を飛べるようになったら
昔はそんな事を友達と
 ....
鮮明に君のことが好きだから
言うしかないと思ってる
空が割れて星が降りだすように想ってる
純愛という言葉から遠く離れて
抱き合いたいなんて思ってない

透明に触れてふたりで溶け ....
―瑞雪―


季(とき)それて花道に白々と瑞雪
菜の花を潰さぬように撫で落ちて
花風の隙間から敷き桜になるはなびら
ひらりはらりと

散り急いだのは
心根白く多くの支え万物良縁頂けま ....
なにもないよりは少し傷つくほうが生きている気がしたりするのかな 柳に風が
いつまでもやまないので
僕はここから離れられずに
時間だけが コチコチ
鼓動だけが ドキドキ
規則正しいリズムを鳴らして


柳に風が
ただ吹いているのを見ているだけで
 ....
ガスマスクをつけて
しっかりとつけて
逃げ出そう このオフィスから 一刻も早く



自動小銃を手にして
しっかりと手にして
逃げ出そう このストリートから 一刻も早く


 ....
てのひらからこぼれるままに
ことばを拾う
忘れていた物の色やかたち
あてはまる隙間のない断片をかかえて歩く
なつかしい風景に返すためにあたためる

星々をめぐる
それは散在する島々のよう ....
わたしの世界はわたしのにおい


海のにおいがすると
雨がふるんだよ

電車をおりると海のにおい

海のにおいは
地元のにおい
家のにおいはコーヒー


音楽室はコーヒーとパ ....
生肉のままでは 水分が多くて煮えないからと
腹を裁かれ生血を取り出し 三枚におろされた、肉

塩分があらかじめ多いからと 再度合成調味料を
流し込まれ みりん漬けされる

新鮮な生 ....
クロッカスは一斉に咲く
身を寄せ合って揺れている
つめたい春の風に
小さくなって震えながら

ちょっと離れて
鉢植えの福寿草 まだ一輪だけ
太陽の親戚筋とでも言いたげに
少々毒気のある ....
弦におちゆく
悲しみは
ソリストからの
揺れ甦り
浜通りを
吹きぬけるのです


フォルテの
余響に
羽ばたく
哀しみ
オルガンに
重なるように
二胡がなく

哀しみよ ....
庭に遊び場があったころ
雨の後には水たまりが出来
蒼空を写していた
青空には雲が流れ
雲の中にぼくの顔があった

けれども
水たまりが有ると
ハンドテニスや長縄跳びが出来ない

早 ....
僕らは何度も長いトンネルを通るたび
耳がキーンとして 生欠伸をしたり 鼻をつまんだり
想い出すよ トンネルのたび 耳がキーンとするたび

元気でいますか
僕は元気とはいえないけれど
な ....
桜舞い散るバス停の
ベンチに 二人座って
いつまでも 空を
見上げていた

いくつものバスを 見送っても
少しも
かなしくなかった

風に散りゆく 桜花
あとから あとから
 ....
回転木馬は 廻ります
ことくる ことくる
廻ります

まるで子供のように
陽気にはしゃぐ
あなたを 乗せて
回転木馬は 廻ります
ことくる ことくる
廻ります

あなたとの 初め ....
要らないものが多過ぎる!

下駄箱の中の履かなくなった靴
クローゼットしまい込んだ流行遅れの服
屋根裏部屋に放置された古い布団

断捨離にも体力が必要で
一日延ばしにする内に
どんどん ....
   消し飛んでしまいそうな
   この想いを
   受け止めてくれる
   熱が
   そこにはなかった
   冷たい水滴が頬をつたう




   
     ....
ロケットみたいに
まっすぐとびます

余計なものをきりはなして
もっとうえへ

あしもとが
ぼうぼうもえて
それでもたかく

地面が恋しくなっても
たかくたかく

だって
 ....
夏美かをるさんのおすすめリスト(7676)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
たまねぎ- ケルリ自由詩115-4-12
ふたり乗りのベビーカーに誰も乗らない- 北大路京 ...自由詩415-4-11
ペインキラー- ただのみ ...自由詩11*15-4-11
半透明- nonya自由詩19*15-4-11
七つの闇- 宣井龍人自由詩7*15-4-11
鉢植えの土によせて_「創作工房_群青_4月の課題_土_への提 ...- そらの珊 ...自由詩1615-4-11
優しい人になりたくて- Lucy自由詩17+*15-4-11
月の女神- 黒木アン自由詩5*15-4-11
満開- 夏川ゆう自由詩215-4-11
こつんと- 灰泥軽茶自由詩715-4-11
あなたがいる有り難さ- 鵜飼千代 ...自由詩18*15-4-10
お好み焼き屋- 北大路京 ...自由詩715-4-10
八月のサナギ- tetsu_自由詩5*15-4-10
きれいごと- かんな自由詩5*15-4-10
瑞雪- 黒木アン自由詩6*15-4-10
なにもないよりは少し傷つくほうが生きている気がしたりするのか ...- 北大路京 ...自由詩915-4-9
- 豆腐小僧自由詩315-4-9
ガスマスク、自動小銃、四葉のクローバー- komasen333自由詩2*15-4-9
花を敷く- 梅昆布茶自由詩2015-4-9
におい- 南川きま自由詩3*15-4-9
鍋の中- 為平 澪自由詩8*15-4-8
どこかの庭で- ただのみ ...自由詩17*15-4-8
ニ胡の調べに- 黒木アン自由詩9*15-4-8
- イナエ自由詩15*15-4-8
元気でいますか- 北大路京 ...自由詩1015-4-8
さくら- 南無一自由詩515-4-8
夜の回転木馬- 南無一自由詩515-4-8
【_断捨離できるか_】- 泡沫恋歌自由詩22*15-4-8
【_放射冷却_】- 泡沫恋歌自由詩15*15-4-8
とぶということ- 朧月自由詩515-4-7

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