滞ることなく継続していく時間
の中に縒り込まれ生命
いつかは剥がされ
抜け落ちるとしても
まだ先のはずであった
だが
左足小指の
先に出来た米粒ほどの腫瘍は
細胞を溶かして ....
大きな声でスリジャヤワルダナプラコッテと答えて不正解
ピーマンだった朝
ごぼうと言われた昨日の昼
もやしっ子と中学時代揶揄され
これまで
土の匂いが抜けたことは一度もない
ハウスに移り住んだのは妹と義理の弟
僕は小さな畑の端っこで
売り ....
「なるべくものを持たないようにしているんだ」
彼は何気なくそう言った
いたた!
周囲を見渡すと 物 物 物
帽子だって
ヤマタノオロチどころの騒ぎじゃない
頭の数がいくつあっても足 ....
訪れようとする今日の始まりに
カーテンレールの音で線をひく
薄明るい空はやがて明るい朝となる
ベランダ越しに徐に空を眺める毎日
朝方ろくじにカーテンを開けたとき
今日もいつもの一日が ....
血管を流れる血のように
岩を滑る垂水が
ぼくの中に流れていたころ
ときどき 桃が流れ着く岸辺で
老女が野菜を洗い米をとぎ
男の子が笹船に乗って
都の方へ出かけて行った
川の畔の小さな ....
ごく普通のおばさんです
暮らしぶりは平凡ですが
お小遣いを稼ぐために
少々 仕事もやっておりまして
それを理由に家事は手抜している
ズボラな主婦でございます
趣味はスーパー銭湯とグ ....
天井を見ている
小さな丸い大きな目を開けて
右手は暗号を司る 特徴のある握り拳
海ぶどうのハーモニカのような 足の指
口は ホーホーと開いている
天井を見ている
見渡せる限り 見ている ....
時報に電話する
天気予報に電話する
都会の昔の孤独を歌った
Dylanはすでに年老いて
顔も見ないで携帯画面
交換される文字の羅列に生活する
今の孤独を知りようもない
声で発ッせられ ....
満月に高層雲のメスが入った
よく見る光景だ
私は成り行きを見届ける
通り過ぎたメスの後
何事もなかったように
光々と輝く満月
ほっとした私は息を吐き出し
メスの行方を探したが
散り散り ....
フィクションの多い結婚式に造花ではないブーケ
ちゅんとしか
啼けないでなく
ちゅんとしか
啼かない
くちばしの
下にある
君の発音器官が
そう決めたから
多くの言葉を持つ人は
たくさんの選択肢を持つけれど
ほんとうに伝 ....
風船をふくらませる
ギリギリまで、ひといき、またひといき
これが、わたしの 愛
国境に近い南の町に続く
砂埃だらけの道を
重い荷物を担った
若い兵士たちが行く
きみのしあわせは
ほんとうにそんなところにあるの?
きみが持っているはずの
すばらしい力や瞳の ....
萎んだ心に息を吹き込む
空気のように目には見えない
大切なものが漏れて往く
紙屑の皺を伸ばすように
歌い出す
いのちの輝きは遥か
記憶の地平の彼方
燃え落ちる花のように笑っていた ....
母の日だからと開けたワインでもう眠たい
生の私を丸飲みにしてはいけません
春の潮の中でふやけて
米酢の中で骨も軟化し
渦巻く流れに皮膚もすり減って
卵のように丸く滑らかになっていても
どこかに人を呪う棘を隠しているのです
胃に刺 ....
向かい風は願ったり叶ったり
よく上がるぞ
追い風なんて当てにするな
向かい風を受け止め
駈け上がれ
多少の雨なんか放っておけ
雨雲は低いんだ
すぐに突き抜けるさ
雨粒を弾き飛ば ....
{画像=140622083456.jpg}
*
言葉が漲っていますか
心が漲っていますか
前を見ていますか
手を握っていますか
感じていますか
感動してい ....
読み人知らずの
ささやかな空気の振動を
耳たぶでそっと掬って
外耳道へ流し込む
外耳道の突きあたりの
気弱すぎる鼓膜のときめきを
耳小骨は丁寧に拾い集め
蝸牛の殻に押し込める
....
追い詰められてあとは落ちるだけの夕陽
街灯は 歌いもせずに
夜のムフタール通りへ
きみは行くべきじゃない
と 投げ捨てるように言う
ホテルの玄関で
前脚にギプスをした猫が
にやっ,と笑った気がした
ちょっと不敵な眼
....
ころころ月が 指うえアソブ
あんなに雨だれ 聴いたのに
覚えているのは 風の事
吹いた過ぎたと つかえた胸に
爪たて 口たて 脈をうつ
風車は どちらさま
残したわだち 戻らぬ見返り
....
怒鳴りだしたい
衝動を
奥歯で噛みつぶす
瞼の裏に溜まった
悔しさを
ギリギリの精神力で
持ち堪えている
溢れそうな感情を
....
空になったグラスに飲み干した俺が恨まれている
汗をかいた
汗で目がしみる
生物として
人として
うれしい
曇っていても
太陽を感じる
風が吹かなくても
体温を感じる
くよくよするな
汗をかけ
ひか ....
妻が押入れの奥の
古びた柳行李を出して
何かを整理している
その後ろ姿が丸く凋んでみえて
少し不憫に感じた
これはもういらないわね
そんな事を呟きながら
妻が手にしているのは
見覚 ....
ただしい孤独は
凛として涼やかな音色であった
愛しい憂鬱は
窓辺に花をさして髪を梳かす
美しい季節は
褒めそやされて散る花びら達で
そこそこ保たれるものだ
どうしようもない時 ....
君を抱き止めた手が変な方向に曲がった
団地の狭い庭に桃を植えて
安くて新鮮な桃を食べようなどと
欲を張ったのだが
日当たりは良くないので
おいしい実がなったかどうか
それも分からないまま…
たっぷりの肥料と
水やりをし ....
夏美かをるさんのおすすめリスト
(7676)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
喪失ー友へー
-
イナエ
自由詩
15*
14-6-26
大きな声でスリジャヤワルダナプラコッテと答えて不正解
-
北大路京 ...
自由詩
3
14-6-25
野菜生活
-
乱太郎
自由詩
23*
14-6-25
無人島
-
小川麻由 ...
自由詩
2*
14-6-25
午前ろくじと午後ろくじ・・・
-
tamami
自由詩
4
14-6-25
ボクの中を谷川が流れていた頃
-
イナエ
自由詩
15*
14-6-24
【_おばさんの呟き_】
-
泡沫恋歌
自由詩
14*
14-6-24
天井とお空
-
朝焼彩茜 ...
自由詩
19*
14-6-24
孤独
-
……とあ ...
自由詩
8*
14-6-24
青白い光のもとで
-
小川麻由 ...
自由詩
4*
14-6-24
フィクションの多い結婚式に造花ではないブーケ
-
北大路京 ...
自由詩
5
14-6-23
はずれくじひいたみたいなすかすかのオレンジを憎んでみたりする ...
-
そらの珊 ...
自由詩
21+
14-6-23
風船
-
殿上 童
自由詩
20*
14-6-23
国境の橋
-
藤原絵理 ...
自由詩
4*
14-6-23
歌いたい
-
ただのみ ...
自由詩
17*
14-6-22
母の日だからと開けたワインでもう眠たい
-
北大路京 ...
自由詩
1
14-6-22
老いた私を食材に選んだあなたへ
-
イナエ
自由詩
9*
14-6-22
凧になって駈け上がれ
-
ichirou
自由詩
10*
14-6-22
自分に問いただす言葉_/_信じています
-
beebee
自由詩
24*
14-6-22
聞こえた
-
nonya
自由詩
19*
14-6-21
追い詰められてあとは落ちるだけの夕陽
-
北大路京 ...
自由詩
7
14-6-21
巴里
-
藤原絵理 ...
自由詩
5*
14-6-20
紐ツキ
-
砂木
自由詩
9*
14-6-20
【_表面張力_】
-
泡沫恋歌
自由詩
17*
14-6-20
空になったグラスに飲み干した俺が恨まれている
-
北大路京 ...
自由詩
2
14-6-20
もうしばらく汗で目がしみていたい
-
ichirou
自由詩
10*
14-6-20
_羽根
-
アンドリ ...
自由詩
5*
14-6-19
ただしい孤独について
-
梅昆布茶
自由詩
20
14-6-19
君を抱き止めた手が変な方向に曲がった
-
北大路京 ...
自由詩
8
14-6-19
夢を食う
-
イナエ
自由詩
19*
14-6-19
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