古色まぶしい
郷愁の地に

歴史と風雨を
たえぬいて

今もなお
多くの涙が
あるのでしょう

子どもらは
幾つに
なりましたでしょうか

孤独に歩み
すすめたことも
 ....
バスの座席に身を沈めると
自分の居場所を見つけた気がした

乗客は疎ら
誰もが無言で
窓の外を見つめている

赤いテールランプの川
灰色のまま濃くなる空に
星のように瞬いてとび去る
 ....
無影灯の下で
 (あるいは 河原で 砂漠で)
鶯色の神々にかこまれ
 (あるいは 烏色の悪魔に)
無防備に横たわる

切り裂かれる皮膚
晒し出される内臓
 (生きものの命を掴んだ少 ....
黄砂の舞う交差点
目を細めて上空を窺う
直立不動の小学生の左手には
やや大きめのファーストミットが

反対側の信号機の下
サイドスローの怪人が
華麗なステップで卵を
直立不動の小学生に ....
     まっしろなカップに
     夜が満ちる
     からっぽなわたしは
     真っ暗な部屋で
     夜を見つめてすごす
     安堵のなか
     ごくり ....
冬の道のあちこちに
手袋の片方がよく落ちている

ポケットから
ものを取り出す時に落ちたのか
自転車の前かごから滑り落ちたのか
私も長年愛用していた
手袋の片っぽを失くしてしまった

 ....
父が寄り添う。
父が寄り添う。

喪服姿の妻と娘たちを抱きしめるかのように。

父が手を振る。
父が手を振る。

満開の桜を頭上に仰ぎ
最後の団欒を見届けながら。
昨日まで
温もりを感じた父の身体

今日になって
冷めかけのお茶よりもぬるくなる。

一昨日まで
温もりを感じた父の身体

今日になって
明け方のこたつよりもぬるくなる。

三 ....
酒浸りの毎日が厭きてくると、突然思い立って詩なんぞを書き始めるようになつた。

 詩を書くことにしたのは、既に日々欠乏しつつある己の体力と得体の知れない精神と何とか帳尻が合うかも知れないと言う甘 ....
傘をひろげましたら
夕べの余韻が
小指におちる滴に
とうていました

親をなくす
という意味を

青いろの空は
オリーブの葉を揺らし
春の息吹を
祝福しているようで
交代のしら ....
青い空がおいでって私を呼んでる
ずっと夢見ていた旅立ちの日

春の風が何度も私をせかして
早く早くって言うけれど

飛び立つにはけっこう勇気がいるのよ
心臓がドキドキして今にもはじけそう ....
ハムすき〜!

叫んだポニョがうらやましかった
私も
ハム好き〜!

叫んでみたかった

だけど
ハムの裏側にある
添加物の数々を
確かめずにはいられない
そうして
ハム ....
春かな
雨がしとしと
しとしと心に
目をつぶり
何をしようか考える

春かも
傘をさして外へ出れば
何かあったのかな
皆嬉しそうに少し笑っている

春だよ
手は冷たい
頬を撫 ....
カンカン照りの夏の日に
黒いペンキが捲れてた
露出した鉄の赤錆を
ぼんやり見つめる
ころがり落ちた
階段の下から
目覚ましが
遠く鳴る
リリリ
リン


すでに
取り返しが ....
駅から家までの道を歩きながら
様々な方角へと視線を分け入らせていく
見たこともない花が咲いていたり
知らなかったガソリン貯蔵施設があったり
私の視線は細くしなやかな糸のように
ど ....
灰色の道の上に
ひとつの疑問が落ちていた
ずいぶん昔 この胸に生まれ
しなやかに若木のように育ち
そして出て行った
いつか答えを見つけるのだと
朝の光が包む白い道を
振り向くこともしない ....
夜、部屋に帰って来ても
朝、起きても
置いた物は
みんな
置いた場所に
ある

一人 なんだなあ
自由 なんかなあ
紙箱に仕舞われた
細いヒールの靴を
何十年かぶりに取り出す
一歩
二歩
あまりの痛さに
これはもう私の靴ではないと
知る
おそらく知っていたけど
今日、知ったことにする

おそろ ....
手ではない何かが動いて
君ではない何かを引き寄せた
恋という記号を剥ぎ取って
唇ではない何かが貪った

唇ではない何かが動いて
名前ではない何かを呼ぶと
君という記号を脱ぎ捨てて
 ....
コトコトと
コトコトと
お鍋の中でじっくりと煮る
お肉のような気分

身体も気持ちも柔らかくなって
景色も回想も流れる流れる
ここはどこだか知らない街で古い町

コトコトと
コトコ ....
春野里
想いて旅立つ
あなたの命に
菜の花と
桜を散らして

ひとりで
寂しくないように
途中まで
一緒にいきましょう
あなたを想う
たくさんと
途中まで
一緒にいきましょう ....
雪が解けた、駒ケ岳の峰。

麓に向かい、流れてゆく水が
悲しみも流してゆく。

不意に通り過ぎた突風が
父からの「がんばれよ。」にも聞こえたようで

南の方角に手を振った。

(生 ....
ぽこぽこ生まれる
春の訪れ
風はまだ冷たいのに
鼻をくすぐらせる
漂う甘い匂い

団子のような
もちっとした梅の花が
ぽこぽこと
まだなの
いまかいまかと
春を待つ
廃工場が西日で赤くなる
いつもここから見ている
鉄の階段を駆け下りる夢から冷め
夕映えに気がつく
カーテンのレエスの模様から抜け出たい
破きたい生温かい今日だ
くるまれたまま夜を受け入れる ....
月の表面がつるつるであったと信じられていたころ
自作の望遠鏡での観察で月の表面がでこぼこであることを発見した
ガリレオ・ガリレイ

プトレマイオスの天動説はキリスト教神学オフィシャルサイトの既 ....
昨日のネガティブ
引き摺って無駄にする今日を
増やしたくない これ以上増やしたくない

明日のポジティブ
描きすぎて無駄にする今日を
増やしたくない これ以上増やしたくない


 ....
雑草の中にまみえる私
誰かが足を止めるのを
待っているかのように
じっと雑草の隙間から
空を眺めて佇んでいた
こうしてしおれて行く
雑草にもなれずに地を
這う小さなロゼット葉

思い ....
      

      ガタコトゆくのは2両電車
      田舎のしがない私鉄です
      その座席に座るわたしは
      上下左右にからだすべてが
      揺れるのです ....
たくさんのひとの手に触れて仕事を終えた。

アルバイトといっても仕事は仕事だ。

半年前会社を辞めて就活はうまくいかなかった。

就活を休憩することに決めて地元のコンビニで働いていた。
 ....
自分はいま、ここに立っています


大学時代 何も決められなかった僕が

いまやえらそうに 人に講釈垂れたりします

そんなにえらいとおもったことはないけど


高校時代 自分の居 ....
夏美かをるさんのおすすめリスト(7676)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
連詩〜とよよん様と〜「被災地を知らない私たち」- 黒木アン自由詩8*15-3-3
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