四方に充満した水の粒子が
わたしの髪の毛を
ちぢれさせてゆく
梅雨に不機嫌になるのは
そんな他愛のない理由だった

透明な傘を持ち
すれ違う人が
生真面目な歩幅で
人を殺す理由
人 ....
人生には光が差す瞬間がある
誰もがそれを待ち望んでいる
狂おしいまでに待ち焦がれている
人生には光が差す瞬間がある
どんな闇にもそれは届く
聖哲曰く
「100千万億年闇に包まれた場所でも
 ....
私たち親子の手を見比べると

娘の手は白くて 細くて
張りがあって美しい
私の手は皮膚が薄くなって
血管が浮いて見える

やはり手には年齢がでるね

真面目なだけが取り柄で
洒落っ ....
元カレのTシャツで牛乳拭いている  
砂漠の真ん中で
洗濯機が回っている
インド綿のシャツを着た官吏が
時々中を覗きにやって来る
 
飛行機が上空を通過する
やり場のないコウモリ傘や
目新しい嘘を乗せて
 
真夏日 ....
この両の脚が踏みしめるここがどこで
 
その先が何処に向かい、何処を目指してるのかを
 
完全に理解出来ている冒険者は、
 
一体どれだけいるだろう?
 
 
 
毎日が一生 ....
人々の行き交う、東京駅の構内。

黒く髪を染めた
赤い靴の、ちっこいお婆ちゃんが
赤い傘を、杖にしながら
白い化粧の頬を、ゆるませ
何ごとかを唱和しながら
ゆるり…ゆるり…進んで行く
 ....
え~、今回ゲストでお呼びした町田さんが
中也さんのことを書いて、朗読して
僕等も5人で、中也さんの詩を、朗読して
会場のみなさんも!聞いて下さり
どうやらこの会場に訪れた
空気中に漂う中也さ ....
踏まれた影は
足裏を剥がれ
午後の陽なたに取り残された

じりじり
地面に焼きついて

暗室に水を滴らせ
白く感光する
幼年の記憶

影を踏んだ子は
逃げていく

どこまで ....

良い夢を見ようと
集中していたら眠れなくなった



仕方がないので
起きようとしたが
眼が裏返っていて
何も世間が見えない

暗転した中、手探りで
部屋の灯りのスィッチを ....
家を背負っているのではない
としても
先祖代々の戒名が殻に閉じ込められ
捨てることなど出来無い重み

ああ
家を捨てたナメクジよ
お前は…
 
傘もかわかない間に

また 雨がふる

あなたの瞳に 雨がふる




 
神宮前の小橋で懐かしのフォークソング唄う人

懐かしの? 

わたしは懐かしのを知らない

知らない懐かしを知ったふりして心縮めていたの



右肩横をかすめて通りすぎた黒服男はも ....
こうして ふたりして
笑っている ときでさえ
ふと
悲しい想いに なることがある
ぼくの 前から
きみが 突然 見えなくなって
しまいそうな
そんな 気がして

遠い海の うねり ....
たとえばある種の硝子を隔てて
見つめても そこには世の冷たい写しと
見飽きた己の顏しか見いだせないのだが
硝子の向こう 不可知な領域からは
こちらの姿が逐一観察できるように

ひと筋の時の ....
すべての昨日が置き去りだ
剥いだ蒲団は生暖かい

申し訳ないではない
悔しいではない
可哀想ではない

申し訳ないしかない
悔しいしかない
可哀想しかない

言葉の生む貧しさよ
 ....
晴れやかな日々
暑くも寒くもない気候が
活動的にさせる

初夏という言葉の響きが好き
心地良い風が吹き抜ける

新緑が眩い
陽射しを浴びて踊る
葉が生き生きしている

散歩して自 ....
職業は会社員
仕事は数字を殺すこと
会社に入るまで知らなかった
仕事は数字を作ることだと思っていた
ところがそれは間違いで
一年の始まりにはすでに数字が
月の始まりにもやっぱり数字が
山 ....
 湖岸に立つ私に風は爽やかで
 静寂の中に鳥たちの声が聴こえる。
 靄のかかった湖面から小枝が屹立する情景は
 私に生命力の尊さを教えてくれる。

 静かに歩み寄る初夏の足音に耳をすませ ....
レンズ越し

姿が観たいと願いつつ

何気に覗いた骨壷が

夕日に染まって

血を流す。
寝起きの
かすれた視界でも
はっきりと片腕が
太いのがわかった

昨日
止血したせいかと思う
腕をまっすぐ上げよう
治るかもしれない

すると
タクシーが止まってしまう

横 ....
 
ページを捲っていくと
その先に
廃線の決まった駅がある
名前の知られていない従弟が
ベンチに座って
細い背中を掻いている
とりとめのない
日常のようなものは延々と続き
梅雨の晴れ ....
黒いしるくはっとの彼は
遠い過去から訪れた
謎の旅人

呆けたように、宙を見る
彼の目線のその先は――
昔々のサーカス小屋

観客席を埋め尽くす
鰯の面した人々は
小さい口をぽかん ....
わたしは海の月
波間を漂うお月様の影です

仲間があなた達を刺すこともありますが
JAWSほどの脅威でもないので許してやってください

ときどきあなたがたの住む都市という
人工世界を ....
あなたの腕と私の脚が 
幾何学的に重なって
ミルフィーユ様態の発熱体となる
右腕の先から頭を伸ばせば
男の背中ごし 悠々と輝る月が見えた
まるでこの土から派生して生い茂った多肉植物のよう
 ....
雨の夜の物語は 濡れた
石灯籠に絡みつく 蛇の赤い舌先に
想いは 蛍火にほの暗く 闇に
浮かび上がる 老いた眼は 涙に濡れている


森が深さを増し 光を拒み始める
明るい陽光に踊る ....
   
    ?

どこに いるの あなたのこころ
捜せだせない
終わってしまった かなしみは
遠くへと 放って しまいたい 
どんなに 呼びかけても
帰るものはない
でも それで ....
風が吹き寄せる
この今を追いやるようにして


佇むことしかできないまま
耳を澄まして 目を閉じて あの頃を思い浮かべる


かけがえのないことだった
離れてから気づく感慨は
あり ....
いっとき
誰かをおもい
泣いたとしても
朝が来れば
人は顔を洗い
食事をし
読みかけの本の頁を開く
晴れていれば
陽を浴びに出かけ
つばめが巣立てば
ほほえむでしょう
四葉のクロ ....
配達中にラジオで聴いた
でんでんむしを歌うあいだしょうこ

WIINKのあの娘だとおもった

つのだせやりだせあたまだせ
でんでんむしが言うには

そんなのわかってる
あんたこそ元気 ....
夏美かをるさんのおすすめリスト(7676)
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真夏日- たもつ自由詩1415-6-8
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