終着駅まで眠っていた
  雪がこそこそ降っている
  
  
  
  汚い水のなかに
  ゲンゴロウは浮かんでいる
  だが、その正確な形状を
  ちっともしらない私だ
 ....
遠い思い出と同じように
唐招提寺は雨に濡れていた
門をくぐった瞬間に
眼に収まる美しさは
何ひとつ変わらなかった
ここでは時間が進みようがない
冬の冷たさと雨の湿りがはりついた柱
息を止 ....
夜に浮かぶ幻想群

いつも夜の湾岸線を走る度に思うのだ
川崎と木更津を結ぶアクアラインも然りだが

陸上の建造物よりも海上の光のなかに浮かびあがった巨大建造物は
何故か深く心を打つ

 ....
偶然触れてしまった
手と手の間に
青い花火が散ったのを
キミは静電気だと言ったけれど
人と人の間に
ぶつかって発生する電気信号みたいなもんさと
ボクは思った
キミが粒ならボクもありふれた ....
なべなべそこぬけ
そこがぬけたら 
つながれた両手のうちのどちらかを
くぐる
ふたり一組になって遊ぶこともあれば
大人数で輪になって歌いながら
そこがぬけたら そこぬけに笑う  ....
老人ホームで百歳のお婆さんが旅立ちました 
「若い頃桜島が噴火してねぇ・・・ 
 首輪をつながれた愛犬の悲鳴が 
 今も聴こえるんだよ・・・   」 
遠い昔に世を去っても 
お婆さんの心に ....
                   
厳寒のなかで花は枯れることができない
雪をかぶり凍てつきながら
己の色を発し続ける
夢見るように

生きることと
夢を見ることとは違う
 ....
それは嘘です

そういって締めくくる手紙を
かくことにこっていた時期があった

心の奥から手を指をだして
書き連ねているくせに
最後には

それは嘘です

なかったことにしたいこ ....
俺は情けない
遠く離れたお前と
携帯電話で話しができるのに
傘を忘れるとずぶ濡れだ

人間は進化しても
雨の中で濡れずに歩くには
傘しかないのだ

クルマは進化しても
雨の中で早く ....
迷走する瞑想
所業の諸行無常

彷徨する方向性
異形の世の偉業

進行する信仰
混然たる根源

重いもの思い
軽くからまるカルマ

脳天気な転機
転がるこころ

 ....
  人の心は水に似て
  器に合わせて形を変える

  だけど時には凍りつき
  器の方を壊してしまう


  水は低きに流れるが
  それは惰性の気楽さで

  時に情熱の火に触 ....
雪のあと
空おだやかに澄みわたる

望みをひとつと問われれば
家族が健康で過ごせますように
儀式の火は燃え上がり
今日という実をはぜていく
紅白の餅は黒くこげ
昨年収穫した稲藁で編んだ ....
吊革に捕まろうと
子供が両手を精一杯伸ばしても
ぎりぎりで届かない
近くて遠い
輪っかを見つめている

その子は多分何年後かには
何も考えずにそこへ辿り着く

何年待っても、何年願っ ....
私がまだちいさかったころ
薄く引かれたグレーの線が
何故かたまらなく好きだった

ぬりえは色を重ねることを先に終わらせ
最後にふちどりを残すほど
夢中で線を辿っていった


そういえ ....
へたくそに鳴く
鳥を朝にみつける

へたくそでも
ぎぎぎ ぎぎぎと
さけぶよ 寒風にむかって

首をすくめる
私もみたよ 同じ方向を

風の中に
風しかみつけられない

お前 ....
はとこのちえが
文字を教えてとせがんできた
あいうえお
と順番に教えていくと
「わ」のくだりで
おかしな出来事がおこった
紙から
ふわっと浮かんだ
わの文字は
ちえの両親 ....
愛の鞭は必要か
そもそも愛する者を
鞭打つような愛があるのだろうか?

それを愛と呼べるか?

暴力は
最も原始的な言語だ
だからそれを用いる者達は
獣のようだと ののしられる

 ....
 
ノートの片すみに描いた {ルビ♡=ハートマーク}

それは恋だった


でも、愛は未だ描けないでいる



 
       夫の茶碗で朝餉を食す
       手に余る大ぶりな器に
       炊きたてご飯が湯気をたて
       バターが溶けて醤油がかおる
       虚ろに思えた ....
先におことわりしておきますが、これは夢の話です。
夢に見た出来事なのに、本当にあったことのように胸に刺さって、忘れられないような夢を、時には見ることがあるでしょう。
特に寝覚めの一瞬前に見 ....
月は 水底から仰ぐ小舟
雲の向こうをかろやかに滑り


 だが本当は流されているのは雲の方 
 月は自分の道を行くだけだ


きみは 月のように生きるのか
風に流されることもなく 
 ....
気泡が足下から
ひとつ またひとつ

空は青く 高く
吐息は湯気に消え

あれも
これも
思うに任せず

思案は
湯船に溶け

答えなんか出ないまま
日付だけが変わっていく ....
あなたは
とても綺麗に微笑みながら
水のような滑らかさで話をつなぐ

わたしは
そんなあなたに見惚れながら
あなたの綻びを探してしまう

あなたは
笑っていないほうの目でわたしの ....
 鈴木さんと、大王さまはスロープに向かって、ゆっくりあるいて行った。そうして、青白い灯りのなかに立って、わたしに手をふってくれた。
 さようなら……。
 わたしもちいさく、手をふった。

 あ ....
潮だまりに
奇っ怪な紫色の物体をみつけた
グロテスクな
おせじにも美しいとは思えない
そいつから
私は目を離せずにいた

素通りできない塊に
捉えられてしまった

学名 アプリシア ....
砂丘のてっぺんに立ち尽くして歌う
君のソプラノ

俺は君の足元で震える
一掴みの雑草
音の滴を全身に浴びて
枯れかけた葉を再び広げる

歌ってくれ 思いのままに

君が自由をつかむ ....
道を歩いていて嫌になるのは
いつも いつも 枝分かれしていくこと

その中から ひとつを選ばなきゃならない
一番素敵な景色を見せてくれるのが
どの一本かも わからないのに

僕はそれに疲 ....
マイケルジャクソンの青空




アスファルトの上で街は目覚め始める

排気ガスとパンとコーヒーの匂い

新聞配達夫の帰り道には

怪物のような建築現場がある

鉄骨の群れが ....
{画像=130121043544.jpg}


加齢臭がするオヤジがカリーを作る

 可成り美しく無い情景ですよね

  「市販のルーは好かぬ」などと
 ....
指切り一つ
交わした日の涙と
頬にふれる肌の
しなやかさを
失ってしまったこと




近くにあって
遠くにあったもの
それらがみな
始まりのこころへ帰っていくよう ....
夏美かをるさんのおすすめリスト(7676)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
終着駅- 草野春心自由詩14*13-1-29
千手観音- ナラ・ケ ...自由詩313-1-29
夜に浮かぶ光のように- 梅昆布茶自由詩2413-1-29
スクールデイズ- そらの珊 ...自由詩17*13-1-29
_やさしいちえのわ- るるりら自由詩17*13-1-29
愛犬の声_- 服部 剛自由詩8*13-1-28
凍てつく花__ー病床の父にー- Lucy自由詩17*13-1-28
嘘の影- 朧月自由詩413-1-28
雨には勝たず- イオン自由詩4*13-1-28
イエス・ノー- シホ.N自由詩613-1-28
水心- まーつん自由詩15*13-1-28
どんと焼き- そらの珊 ...自由詩14*13-1-28
吊革- Seia自由詩513-1-27
けもの道- Seia自由詩313-1-27
へたくそに鳴く鳥- 朧月自由詩613-1-27
やさしいちえのわ- かんな自由詩8*13-1-27
愛の鞭は必要か- まーつん自由詩8*13-1-27
愛は未だ- 殿上 童自由詩21*13-1-27
今日の空- 石田とわ自由詩9*13-1-27
ある夢のお話し(エッセイ)- Lucy散文(批評 ...6*13-1-26
孤高の旅人- ただのみ ...自由詩21*13-1-26
銭湯- 三田九郎自由詩4*13-1-26
ウラ- nonya自由詩30*13-1-26
あずきの恋人_(最終回)- たま散文(批評 ...13+*13-1-26
あめふらし- そらの珊 ...自由詩14*13-1-26
- まーつん自由詩4*13-1-26
選択肢- まーつん自由詩9*13-1-26
マイケルジャクソンの青空- 月形半分 ...自由詩613-1-26
華麗なる加齢(アホ)- ドクダミ ...自由詩4*13-1-26
約束- 赤青黄自由詩1*13-1-26

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256