花吹雪舞う道を ひとりで歩いた
分かれ道で手を振って きみは去った
あたしのことは すぐに忘れる
夏が来れば 陽の光に夢中になって


花びらは風にのって どこへともなく
青い月夜の ....
わたしはターヘルアナトミア

あなたの皮をペロリと剥いで

思惑の筋や経絡がどれほど緻密にヒクついているか

白日の下に晒してご覧に入れます

わたしはターヘルアナトミア

飲み込 ....
春の海はまぼろし
蜃気楼の楼閣さえ彼方に浮かんでいる
わたしを呼んでいるように


遠い海鳥
緩慢な波
割れた貝殻
ただ砂にうずもれて


あの子のか細い肩甲骨はもうさびしくなか ....
心と身体が離れている
その隙間に不安が滑り込む

いちいち手足に呼びかけないと
動作しない人間型ロボットみたいで

いろんなものを詰め込んだ
底の抜けた南京袋

唇から直腸まで
排 ....
真新しいパンプスを
履きながら歩く
晴れわたる春の路地裏
靴づれはひりひりとして
ドラッグストアに立ち寄る
店員へ傷跡に貼る
ばんそうこうを下さいと云う

    *

少し無愛想 ....
梅俺杏桃桜の順で君から遠い 朝靄の中
白い影が一歩また一歩
呟く声の方向は
白い視界の中の山脈
吹雪いている心の中の
一線の黒い帯赤い線

ほんの三ヶ月前には
仄かな暖かさのため
身を寄せ合って生きてきた
そ ....
軒先のんきな風鈴が
遠くの空を眺めてる
空だか海だかわからない
水平線を眺めてる
子どもたちが遊んでる
白い浜がお気に入り
いったりきたりする波を
にやにやしながら眺めてる
ばかにきれ ....
久々に一人で実家に帰る、晩
何処か名残り惜しく
幼い息子の肩を抱きつつ
嫁さんに少々草臥れた足裏を揉んでもらう。

  *

久々におふくろの味で腹を満たした、朝
何処か名残り惜しく
 ....
これから幕を開ける
旅の予感を胸に
玄関のドアを開き
月夜の散歩に繰り出す

路面に照らされた
我が影は
我であり
我で無い…誰かのような

いずれにせよ――宇宙に只一人の僕
で ....
私は、白波。
晴天の大海で、一人
遠くから呼ぶ
あの太陽
の熱い眼差しを身に受けて、踊り上がる
私は、白波。

瞬時に見渡す、海面、あちらこちら
それぞれの、個性の、白波等
それぞれ ....
もう少し咲いてたいよね夜明けまで歩く 眠れないときは
ピストルを撃つに限る
男は二階に上がり
机の引き出しから
真っ黒い拳銃を取り出す
そして四方八方にむけ
引き金を引きまくる
弾丸弾丸弾丸弾丸
欲求欲求欲求欲求
星屑星 ....
「幸せになりなさい。皆で力を合わせ、家を守りなさい。」

四十九日の晩
夢枕に立つ父が私に言った最後の言葉。

晴れた日の日曜日
花びらが舞う広場で
おにぎりを頬張る女四人ばか ....
聞き捨てた
島へ渡る船なんて知らないから
僕らは港を探しに歩いていたんだ
見たこともない白い浜辺
ただひたすら国道のガードレールに沿いながら下る
海は眩しくてずっと近かったから
額から ....
風が吹いて
森の産毛がわっさわさ
木々が揺れる
私の産毛もわっさわさ
森が色濃く息をする
膨らむ膨らむ
私の心も
一体となって
一部となって
広がる意識と感覚
目を開けると
生命 ....
眠れない春が君に似ている 心の芯に哀しみがある
それがどうしても声にならない

岐阜駅から長良川まで歩く
今日は少し増水している
空は曇り
私の心も曇ったまま

心がしんと冷えて
命の底を視てみると
どす黒 ....
自分の姿も見えないくせに 多くの人を傷つけて
その傷口に入り込んでは 自分の居場所を見つけたりする
端役のくせに 主役をエキストラにしてみたり
助けたと思った相手に 救われたり
大事な ....
 テーブルの上に、あした買ってきたりんごを置いてあると言う。
 もちろん、そんなもの私には見えない。母だけが見ることのできるりんごだった。

 今朝も雨が降っていた。桜の季節はいつも雨に邪魔され ....
あなたにうがいを教えたことはないけれど
あなたはうがいを体得していた
言葉で教えられるよりも
見て覚えることのほうが
きっと何倍も簡単なんだと思う

それでもあなたが
うがいってなんなの ....
幾何学カットされた放射状のライトセーバー。
グラスに注いだ水はきらきらと反射をして
虹のアーチを作る。

日の光を全身に取り込んだグラスは
魂の輝きを映し出すかのように
手にする者を無言の ....
夜の静寂に歌のような言葉
耳たぶに引っ掛かって時を揺らす
此処にはいないはずの
あなたが聴こえてくるのです


  朝の雑踏に歌のような言葉
  靴紐を解いて時を忘れさせる ....
しゃぼん玉のような瞳を漂う
異形のチューリップ
コクトーの詩がめらめらと
記憶から皮膚を炙る 匂い
生まれたての羞恥心に注ぐ
冷たい炎のバプティズム
春を纏ったものたちは戸惑う
羽化した ....
雨が降るようには
言葉は降ってこない
言葉は辺りを水浸しにしないし
視界を霞ませたりはしない

日が降るようには
言葉は降ってこない
言葉は全てを明らかにしないし
辺りを温 ....
今日は
風がお休みだから
空気がのんびりしている

日向ぼっこをしている庭を
転げまわる
子どもたちが
僕の人生の
すべてになる

老いるのも
成長するのも
同じ時の流れ
地方都市の春が好きだ

雑駁な緑たちが

蔓延ってゆくさまが好きだ

世界が桜の花から解放されて

自由な死体のように日を浴びている

だだっ広い街道に地元の店舗

低い建物が ....
お父さんが死んだ日
いつもより輝いてみえた北斗七星。

お父さんが死んだ日
いつもより白く見えた庭の雪。

お父さんが死んだ日
いつもより寒く感じた六畳の客間。

寝ていたはずの猫 ....
ただ頷いている風合いでいいのです
経年変化に経年風化なく
裏地にでも縫い付けてください

西のまちは
貴族により栄え
東のまちは
西洋により栄えた

その北みちのくは
辺境の地とし ....
四番目の息が聞こえる。
父の息。
母の息。
私の息。
そして、聞こえる。
他には居るはずがない誰かの息が。

まだ幼かった私は、父母に挟まれ、狭い二階の一室で、毎夜訪れる暗闇と遭遇してい ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
春を送る- 藤原絵理 ...自由詩815-4-22
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春の海の変容- 石瀬琳々自由詩12*15-4-22
地図- 梅昆布茶自由詩1215-4-22
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梅俺杏桃桜の順で君から遠い- 北大路京 ...自由詩715-4-21
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風鈴- 花咲風太 ...自由詩615-4-21
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もう少し咲いてたいよね夜明けまで歩く- 北大路京 ...自由詩615-4-20
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眠れない春が君に似ている- 北大路京 ...自由詩615-4-19
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風が休みの日- 金子茶琳自由詩2115-4-18
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四番目の息- 宣井龍人自由詩19*15-4-17

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