日高の高速道路
三六〇度
地平線
雲がもくもく湧く
冠作る
やっぱり地球は丸い
空は秋の空

日高の高速道路
前からトラック
馬の列
隙間から
空見上げてる
これから秋の大会 ....
かけひきを手放したあと一本の綱は誰とも手をつながない

おそらくは終わりのない作業と思うどこまで磨くか靴磨くように

憂鬱にふりかけられた粉砂糖かけられたまえこうべを垂れて

つまらないこ ....
右に進むも

左に進むも

失敗を経験に変える道
十月の空 軽やかに
抜け落ちた天使の羽根
青へ青へと沈んで往った
解かれながら天の淵へと

いっせいに湧きかえる小さな羽虫たち
凝縮された生と死が充満した宇宙 裂くように
歩いて往く 衣 ....
名付けなさい
君を縛る暗闇を
君を閉じ込める闇の正体を見極め
君自身が
名付けるのです

例えば
「コウモリ」
と名付けたら
君の闇からコウモリが
切りとられた影絵のように
現れ ....
キャンバスにぶちまけられた
黒い染みは
ロールシャッハテストの染みではなく
怒りの沸点を超えた悪意の染み出たものです

俯瞰して眺める自分の視点は
この惑星の遙か三萬キロ上空にある
季節 ....
けんかした
言ってはいけない言葉をたくさん言った
殺してやろうとおもった
言葉で

あなたがでていくのを押しとどめて
出られないようにして
ぶつけて
ぶつけて 言葉を

傷つけてや ....
満月踊り狂う木曜日に
ブロッコリーを茹でたらもり
もりもりもり
みどりの森が鍋からあふれ出し

ああ気がふれるほどあふれ出しもり
もりもりもりもり
森みどりの森くらい森こわい森
みどり ....
トントントン
ゆっくりした音なら
それは私だよ

トントントン
とてもゆっくりと
私は杖をつく

杖は私を守る
杖は人を親切にさせる
杖は時に悲しまさせる

たられば なんて嫌 ....
今より少々ケツの青かった頃
とあるスタジオでラジオのADだった
僕の耳に飛びこんできた
「ボヘミアン ブルー」

躍動する無数の音符等は
瞬く間に僕のハートの入口に吸いこまれ
自らの生の ....
パーティーには 有名な中華料理店が選ばれた
難しくて名前が覚えられないメニューたち
箸で触るだけで肉汁が溢れ出すシューマイ
自宅に独り私を待つ母に
到底食べさせてやれない、そのシューマイ

 ....
人柄 カラカラ 空っぽ
人柄 ヒトヒト とんでもない
人柄 ラカラカ ラカンさん
人柄 トヒトヒ 内緒だよ

活字が押し寄せてくる

読めない本を積み上げて
土のうの代わりにしよう
 ....
待つということは
ときに苦痛をともなう
その時間を
固いベンチで過ごすのならば
背中は痛むし
柔らかなベッドの上だとて
安らかともいかない
点滴につながれた腕は夢の中でも痛むからだ

 ....
(どうしたら、お父さんは元気になるのだろうか?)
東京に行く前の晩

少し細くなった父の右足を揉みながら
二人並んでテレビを観る。

「大丈夫だよ、少しずつ良くなっているから。」
 ....
うそつきは
どろぼうのはじまり

と言うけれど
泥棒になるには
嘘をつかなきゃ
いけないのか

むしろ
自分の現実を
受け止めきれなくて
どうしようもなくなった時の
衝動な ....
両手で掴みとった羽根が、
灰になって消えていく。
白い大地に佇む夢で目が覚めた。

(もう、約束はしない)  ....
黒曜石は砕かれた
もうずっと昔のこと
何もかも失ってちっぽけな存在だ
もとの自分がどんな形をしていたか
思い出すこともできない
以来 変わらず尖ったまま
今も誰かの指が血を流している

 ....
【酒場にて】
俺のような誇り高い男はな…
そのとき彼は一段と高らかに笑った
そして転げ落ちていった
何処までも転げ落ちていったのだ

私は月明かりの映える窓際で
杯から転げる音を聞いてい ....
(誰かが見ている)

そんな気配で
窓を振り返ると
一匹のしらすの目があった。
思い出した、
弁当箱いっぱいの
ぎ ....
その日は
お花見の桜より うんこの話のほうが 
うつくしかった
お隣さんが用意してくださった花見弁当を囲んで
いっしょに 盲の方と お花見をした
お洒落な桜色のスカー ....
北原白秋・高村光太郎・三好達治は、私の好きな詩人だが、彼らはみな戦争協力詩を書いている(「戦争協力詩」という言葉は変だが、「愛国詩」「(反戦詩ならぬ)賛戦詩」「戦争昂揚詩」のどれも変ではある。この辺の .... 大根の葉についた青虫を
箸でつまんで地面に捨て
それを踏み潰す
青虫を見つけては
箸でつまんで地面に捨て
それを踏み潰す
そして小さな畑を一周する

朝の仕事を終え
しばし畑を見つめ ....
ほら、また、咲いた、
本の花
読むたびに
ひとつ、また、ひとつ、

書店に種を選びに行き
本棚に種をまく
パラパラと
水をまく

色とりどりの
本の花は
読まれる時を
待って ....
人は
なんどころんだら
上手に歩けるようになるのだろう
人は
なんどないたら
上手に笑えるようになるのだろう

だいじょうぶだよ
まるでごむまりのように
やわらかいきみをだきしめる
 ....
夜、雪が降り止んだ頃、夜行性のノウサギはいっせいに跳ねだす
カンガルーのように飛び跳ねる後ろ足の腿の筋肉は巨大で
前足と後ろ足は途中で交差し、雪原を跳躍する
むき出した前歯をそっと樹皮にあてがい ....
ふと 空を見上げると
蒼かったのだと気づく
鼓動も、息も、体温も
みなすべて、海鳥たちの舞う、上方へと回遊している

ふりかえると二つの痕がずっと続いている
一歩づつおもいを埋め込むように ....
解体工事中の廃ビルから
鉄材が鳴り響く音が
突然、微かに聞こえた
それは完全に想像
理由も無い幻聴

壊れた仕掛けを隠すハリボテも壊れた




くたびれた様子で
うつらう ....
耐える
この二日続く激痛
脳髄抉られ掻き回され
それでも耐える
独り放逐され
孤立無援で

私というこの存在現実
与えた宇宙の神性
その未知の真意
知らずにして
死ねるものか
 ....
古墳群に立つ

前方後円墳の周り

鴉と古木

楠の古木が一本だけ屹立する

人と古木

楠の古木も敵わない

古木といったところで七〇〇年

その倍の歳月をこの小山はやり ....
ひきちぎられたこころたちが
あきのてんじょうを
およいでいる

うめつくされて
ひしめいている
ちいさないきもののように
おびえながら
むれている

ねてもさめても
どこへにげて ....
夏美かをるさんのおすすめリスト(7642)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
日高の風景- didikichi自由詩215-10-8
秋のサンダル- そらの珊 ...短歌1015-10-8
進め- 北大路京 ...自由詩1115-10-8
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名付けなさい- Lucy自由詩22*15-10-7
老人の悪意- ……とあ ...自由詩6*15-10-7
闇汁- 朧月自由詩415-10-6
もり- ふるる自由詩10*15-10-6
- 小川麻由 ...自由詩3*15-10-6
流星の唄_____- 服部 剛自由詩215-10-5
晩餐会- 為平 澪自由詩13*15-10-5
身に染み渡る人柄- 小川麻由 ...自由詩3*15-10-5
死を待ちながら- そらの珊 ...自由詩15*15-10-5
かわいそう。- 梓ゆい自由詩3*15-10-5
どろぼうのはじまり- 瑞海自由詩5*15-10-4
東の夜- あおい満 ...自由詩515-10-4
記憶の怪- ただのみ ...自由詩13+*15-10-3
還暦小詩集- 宣井龍人自由詩19*15-10-3
しらす- あおい満 ...自由詩14*15-10-3
うつくしい_うんこ- るるりら自由詩22*15-10-3
『戦争詩歌集事典』高崎_隆治より、戦争詩を考える。- こひもと ...散文(批評 ...16+*15-10-3
呟き- 小原あき自由詩715-10-2
本を育てる- 小原あき自由詩5*15-10-2
ごむまり- そらの珊 ...自由詩1715-10-2
ノウサギとテン- 山人自由詩7*15-10-2
秋の詩篇- 山人自由詩6*15-10-2
ハリボテ- 凍月自由詩5*15-10-1
意志、石、意志- たけし自由詩7*15-10-1
さきたま古墳群- ……とあ ...自由詩5*15-10-1
不慮の詩- そらの珊 ...自由詩21+*15-10-1

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