どこで食べても

お味噌汁はご飯の右

ぼくはこの配置が苦手で

いつも、必ず

ご飯の左に置き直す

お味噌汁が右にあると

右手で倒してしまいそう

その不安でいっぱい ....
 
想いの珠がふくらんだり、しぼんだり

どっくん どっくん 鼓動する


あたいは、生きる



 
あなたはハイヒール
ボクはスニーカー
一緒に歩くことには抵抗がある
ハイヒールは嗜好的
スニーカーは機能的

あなたは美しさで自分を進み
ボクはそつなさで自分を進む
進み方は違うけど
 ....
誕生日の朝
「お母さんおめでとう」の一言
照れながらくれる君
そんな君を忙しく見送って
いつものように急ぐ駐車場で
すっ転ぶ私

誕生日なのに派手に転んで
何年ぶりかの擦り傷を負い ....
晴れた日曜日に車を走らせれば
道々に白いけむりが立ちのぼっている
枯葉を燃やしても
人を燃やしても
家を燃やしても
出せなかった手紙を燃やしても
その煙の色は白い
かたち在るものは
燃 ....
男と別れた夜
ひとり寝の布団の中
音が聴こえる

肋骨の奥のほう
ピシッピシッと
何かが砕ける音がした

心の薄氷を踏む音か
未練の鱗を剥がす音か
遠ざかっていく男の靴音か

 ....
魚嫌いの女 寿司屋に連れてきてしまった 一世代前の良い思い出を追って
家族で映画を見に行った日
子ども向けの映画の中では
キャラクターたちが絵本の世界へ行ったから
ママは世界に行ったと娘が言い出す
帰る途中に買い物をする妻を待って ....
晴れすぎた空を仰いで
晴れなければいけない
と思った

わずかな湿り気も
吸い寄せてしまう
とてもシリカゲルな僕は
そう思った

咲きすぎた花を眺めて
咲かなければいけない
 ....
くるの、
きたの、
わかる
とてもつよく
わたしは、
いいんだよ、
いいんだよ、と
いう、
夜にむかって
いいんだよ、
いいんだよ、と
いう
夜があんまりつよまると
底が ....
目を見て
と言われる


視覚優位の
人体の脳

脳の統制は
ある種の幻想


見るためには
もはや目を開かない

涙のためにだけ
目を開閉する


耳で聞 ....
いなくなったあの子
背中を向ける細い体
人工的な色をのせた唇は動かない

2012年10月30日 満月
かぼちゃ色の光が浮かぶ
ハローウィンにはフライング

あの子と私は同い年
闇色 ....
大切なことは
やっぱり言わなくちゃわからないし
だきついただけじゃ
誤解されるかもしれない

わかったような顔で
うなづいたりうなづかれたりして
それで続く道は
ちょっとあやうい

 ....
近所の野良猫が仔猫を六匹生んだ
ふわふわグレーきれい毛並の仔猫と
左右の目の色が違うオットアイの白猫と
真っ黒けの黒猫と
背中から耳まで黒っぽいトラ縞でお腹は白い仔猫二匹と
最後の一匹はどん ....
引越しの朝は
言い換えれば
旅立ちの朝

窓を開ければ梨畑が広がる小さな部屋であった
季節が巡れば白い花が再び咲くことだろう
春の雪のように
ほんの仮住まいといえ
思い返せば数年の愛着 ....
    サンダルを履いた踵は
    うっすらと紅く
    右手のビニール袋からは
    ネギの緑がとびだしている
    歩くたびにガサゴソと
    にぎやかなさびしげな
     ....
秋の海が荒々しく呼吸する
うねる波 遠く水平線の少し上に
厚く濃く垂れこめた雲また雲

ただ一人歩く砂浜は
自らの心象を行くよう
波に打ちあげられた貝殻や
流木のような言葉を拾いあげては ....
みつつぶほおばる
あまやかな約束


ほほの裏側を
なでる、そんざい


そうだよね
でも


舌先でころがす
甘味
きみは
ひとばんのうちにおとなになって
かあさんは
ひらがなしかよめなくなった
もうひとばんたてば
かあさんは
きみにおんぶされる

かあさんはなくよ
かなしくて
なさけなくて
 ....
もう何処まで来てしまったんだろう
振り返ればもう出発点は視えはしない
視界に映るのは遠い後悔か 懐かしい悲しみか
幻だったかのように過ぎ去った愛するひととの日々

振り返れば道は一本だけ
 ....
今日で十月もおわる
今日は楽しい日らしい
でも 災難のさなかでもあるらしい

どこかのだれかが泣いて
どこかのだれかが笑う
それでつりあいがとれるなんておもわない
どうして右と左があるの ....
晴れた日に口紅を買う

いろいろ遠回りをしたけれど
やっと自分に似合う色をみつけた

女はもともと紅い口紅をつけて
生まれてきたのに
日々の雑事に追われて
いつのまにか
それは色あせ ....
ラッシュアワー

スクランブル交差点

運ばれては行き交う無言の人々

傘がないから

雨に濡れた

言葉を失うと

僕らは何を失うだろう

寄り添い

抱き合い

 ....
「からだの言葉」
                木の若芽



おへそをのばそう
心ものびる
足をもみほぐそう
心もほぐれる

 

おへそと足はとってもだいじ
あっためよ ....
こんなに広い道だもの
迷ったって当たり前

たくさんある方向に
目移りしたって当たり前

プライドだって大事です
だけどね
それすら切り売りしないと生きられない

ぴりっと冷たい秋 ....
こぼされていくたくさんのあなたを
たくさんのわたしと見ていた
左手を揺らしながら

爪先ですごした日々
吊りさがる足先を眺めていた

不自然な世界のその先端で
ひとつひとつ諦めては
 ....
日曜日 うっかりペットショップをのぞいてしまう
生まれたばかりのかわいい仔犬が
ガラス越しにじっとわたしをみつめてくる
さっきまで泣いていたかのように黒い瞳が濡れている
この人はここから連れ出 ....
 
ちっちゃな{ルビ削げ=そげ}

いつの間にかウチの一部や

そやから、ときどき、チクリ、チクリ、



 
「削げ」の意味
 1 竹や木の端の削がれたもの。また、それが皮膚に ....
ひとは誰かのために梯子をのぼってゆく

そうでもしなければ生にしがみつけないのだ

移りゆく刹那を

永遠にすりかえる

そのような作業を

慈しみ歌にする

そうでもしなけれ ....
世界が私から遠ざかる

耳鳴り  残響  孤独
夜はこんなにも寄りそっている

    腐ったメロンを想像する ....
夏美かをるさんのおすすめリスト(7676)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
お味噌汁- 三田九郎自由詩11*12-11-6
生きる- 殿上 童自由詩22*12-11-5
素足- イオン自由詩7*12-11-5
転んでも大丈夫- 桜 歩美自由詩3*12-11-5
白いけむり- そらの珊 ...自由詩14*12-11-5
【_音_】- 泡沫恋歌自由詩9*12-11-5
魚嫌いの女_寿司屋に連れてきてしまった- 北大路京 ...自由詩812-11-4
世界を問い直すためのエスキース(習作)1- N.K.自由詩5*12-11-3
晴れ時々ペシミスト- nonya自由詩20*12-11-3
それをかなしばりだときづいたのはずっとあとになってからでした- 美砂自由詩6*12-11-2
心の目- シホ.N自由詩812-11-2
境界B- 緋月 衣 ...自由詩4*12-11-2
だいじ- 朧月自由詩512-11-2
【_事件_】- 泡沫恋歌自由詩9*12-11-2
つばめよ、つばめ- そらの珊 ...自由詩17*12-11-2
薄紅いに染まりし夕暮れ- 石田とわ自由詩6*12-11-2
それもまた- ただのみ ...自由詩19*12-11-1
甘味- 鵜飼千代 ...自由詩9*12-11-1
かあさんのこども- 小原あき自由詩5*12-11-1
旅人への歌- HAL自由詩11*12-11-1
ひとくちのパン- 朧月自由詩512-10-31
ポム・ダムール- そらの珊 ...自由詩14*12-10-31
傘のない夜に- 三田九郎自由詩4*12-10-30
からだの言葉- 木の若芽自由詩212-10-30
四つ角- 朧月自由詩512-10-30
境界線- 高瀬自由詩112-10-30
ペットショップで- そらの珊 ...自由詩1512-10-30
削げ- 殿上 童自由詩19*12-10-29
永遠- 吉岡ペペ ...自由詩712-10-29
遠ざかる- 百瀬朝子自由詩412-10-29

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