突然の雨
目指すは君
沈んでいる君を
助けるために

走っている最中に
君のローファーが
横断歩道に脱ぎ捨てられていたから
もう時間がない

いつの間にか雨は止んだ
今日 ....
群竹を抜けてきた風が 木戸を開けた
重い飛行機雲は 丸い山をかすめてたなびく
TVでは 認知症の軍事評論家が勝手なことを喋り
狭い路地の向こうから 野菜売りの声が届く


ご先祖様 ....
2015年のデロリアンを知っているかい
昔の映画で タイムマシーンとして造られたメカさ
たくさんのミニカーの中でも いちばんサイケな奴
こどもの頃から あけることのなかった引出しから
 ....
超現代詩は 聞かせるようにつぶやけば出来ます
下手に表現技法とか 文法とかにこだわると
情(こころ)がそがれます

超現代…
はて 現代を超えると何時の時代になるのでしょう
近頃 宇宙 ....
 心はいつも籠の中。
 苦しさ紛れの言葉遊び。
 朝方の霧雨に煙る旅情。
 夜はまだ先。

 渓流の流れに似たひと時。
 我が腰の辺りを啄ばむ猛禽。
 湖でもがく 浮上の兆し。
  ....
君を守って
傷つく獣でありたい

愛されるかどうかなど
考えない獣でいたい

たまに毛並みをなでられ
一生愛を信じるような

たまに風に吹かれ
一生幸せ感じるような

自由で無 ....
――皿が割れた!
まわす皿はもうない
みんな落として割ってしまった
誰かのせいにしたくても
皿を落として割ったのは自分
落として割れたのは自分の皿
何事も寸分変わらない
仕方がなく
架 ....
蝉がひっくり返り動かなくなっていた
マンションエレベータ前のコンクリート床の上で
僕は危うく踏みつけるところだった
何もこんな殺風景な所で死ななくても
僕はそう思いながら摘まみ上げようとした
 ....
しれっとしてあなたは澄ましている
いつもそんなことだ

まあいいか
べとべとのおんなよりは

もとかののファイルを
おとこは名前をつけて保存する

もとかれのファイルを
おんなは迷 ....
汗にはにおいが有る
涙にもにおいが有る
汗も涙も
わたしの何かと
よく混ざるのだろう
ときに
錆付いたような
においが鼻につく

陽にあたればにおいがこぼれる
寝息のなかにもに ....
街路樹の緑が色濃くなる刻
敷き詰められた赤い煉瓦に
バイオレットの紗が降りる

黒いヒールがコッコッと音を立て
街路に照らし出されて
白いコントラバスが歩いて行く

コントラバスから延 ....
自分という存在が、絶対的にひとりだと、気づいたのはおそらく子どもだった頃と思う。
なんでもない日の、なんでもない朝。赤いランドセルを背負い、竹で出来た定規をそのふたの隙間からのぞかせていた、小学校へ ....
いのちのバトンを
つなぐのは

とわの輪っかの
つながりだ

 ☆

バトンをたくせぬ
アンカーは

輪っかの終わる
無限の先だ

 ☆

この命を
全うする ....
 時代を超えて鳴り響く鐘の音よ。
 この夏の盛りにやって来る荘厳の響き。
 この身を何度委ねたか分からない魔性の響きよ。
 乳飲み子の眠りを妨げるのはやめておくれ。

 閑散とした町の中 ....
 静かな平日の図書館に人の気配はない。
 幾千幾万の蕾たちが花開くのを今か今かと待ち望んでいる。
 私の手の中で花開いた詩集は遠い昔の魂の叫びだ。
 私は今日もまた本の森へと足を運ぶ。

 ....
川沿いに腰を降ろしてひと心地
よく晴れて広い空に浮かぶ雲の
自由な大きさに目が眩む

私はこの空の下に生きている人を
ほとんど知らない
それなのに時々窮屈な気持ちだなと
思うのは何故だろ ....
          150818

定期健診が8月から受けられます
保健所からは分厚い封筒が届けられ
行きつけの内科医に尋ねたところ
夏は暑いから、なにかと異常があるから
例年通りの10月 ....
夏好きの二人は
日が長くなっただけで嬉しくて

8月の終わりには毎年
嫌やなあ
寂しいなあって言い合う

馬鹿みたいに同じことの繰り返し

だけど大事なことだから二回言う

嫌な ....
お盆に
死んだ父のお膳を作ってると
嬉しそうに母が何度も言ってたけど
何度も言い過ぎてるうち
かぼちゃが焦げた
台所で小さな落胆の声が聞こえる

私は父の写真を見上げて
「なあ、かぼち ....
夏の暑い日差しの中に佇む古いビル群
道路の照り返すビルの窓硝子の中
子供たちの笑い声が蝉の音とともに響き渡る
外には溶けかかったコンクリートの街並み
蝉の音を抱え込んだ街路樹
呟きが聞こえる ....
 
せみの大合唱

だるい

こんな日はお空にとけるねん



 
パン屋の軒先に
フリーペーパーと一緒に
ご自由にお取り下さいと
置かれているパンの耳
ビニール袋にどっさりと
持ち上げ少し多いなと思いつつ
買った惣菜パンより重たいなと思いつつ

その ....
今日は朝から雨だけど
年に一度の特別な日
もうあれから何年も経つなんて
信じられない

この日のために
今までで一番努力した

ということを毎年のように言っている

少しでも綺 ....
堕ち続ける夢をみるのはこれがはじめてでもない
ときどき浮遊する夢もみるが
たいがいは堕ちている

奈落に底が在るとしたらいつそこにたどりつけるのか

それとも俺は横方向に無限に移動している ....
なにもしていない。
けれどこの手は何かを求めている。
白昼夢のなかで、
この右手は、
人混みを漁る。

ぶつかった誰かの
心臓に手をのばし ....
眼下の川では子供たちが裸ではしゃぎ

遠く茶褐色の岩峰が冷たい灰色の空を背景に連なっている

僕はゆらゆら揺れる色褪せた肌色の廃棄バスの屋根の上

何とかバランスを取りながら何度も落ちかけ ....
熱中症の危険があるから八月のゴルフは避けられている

だから八月のゴルフは安い

よって会社の金でできない理由があるようなゴルフコンペは八月に集中する

会社の金でできないゴルフコンペには ....
熱い日ざしが 爽やかに木の葉を青く染める
夏休みになって 少し賑やかになった
迷惑なような 嬉しいような顔
普段は老人ばかりの 閲覧室の空気

戦争中のことを書いた本を広げて
いつかの ....
ユニットバスの水平さの隅で 
私は猫の目になる前の棒っ切れ
コンドームたちの密会を
五秒の使用と三分で決定させる 
男と女の待ち合わせ

不在の子の存在を 赤い視線で映してみせて ....
俺の住む町には一軒の本屋もない
町には大学の校舎と
学生マンションが立ち並ぶのに
近頃の学生が
本を読まなくなったせいか

俺は洗面台の前で歯磨きをしながら考える
ネクタイを結び ....
夏美かをるさんのおすすめリスト(7649)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
沈黙の夏- 瑞海自由詩4*15-8-20
送り火- 藤原絵理 ...自由詩615-8-20
2015年のデロリアン- るるりら自由詩8+*15-8-20
超…- イナエ自由詩12*15-8-20
怯える心- ヒヤシン ...自由詩10*15-8-20
ネガイ- ガト自由詩13*15-8-20
皿まわし狂言地獄- ただのみ ...自由詩21*15-8-19
尊厳- たけし自由詩1015-8-19
しれっと- 梅昆布茶自由詩1115-8-19
金属かも知れない- 千波 一 ...自由詩515-8-18
札幌煉瓦通りにて- イナエ自由詩10*15-8-18
夜更けの紙相撲・静かなお盆- そらの珊 ...散文(批評 ...9*15-8-18
- シホ.N自由詩515-8-18
貴方へ- ヒヤシン ...自由詩7*15-8-18
街中の森- ヒヤシン ...自由詩7*15-8-18
ひと心地- 灰泥軽茶自由詩415-8-18
腸の検査と麻婆豆腐- あおば自由詩4*15-8-18
夫婦- ガト自由詩12*15-8-17
かぼちゃ- ガト自由詩5*15-8-17
たそがれどき- ……とあ ...自由詩6*15-8-17
夏の日- 殿上 童自由詩10*15-8-17
パンの耳- 灰泥軽茶自由詩215-8-16
記念日- 瑞海自由詩3*15-8-16
奈落- 梅昆布茶自由詩1015-8-16
火花- あおい満 ...自由詩1015-8-16
被存無垢(改訂再録)- たけし自由詩715-8-16
八月のゴルフ- 吉岡ペペ ...自由詩415-8-15
木曜日の図書館- 藤原絵理 ...自由詩515-8-15
判定- 為平 澪自由詩1215-8-15
インターネットを捨てよGoogleに投石せよ町へ出よう山を歩 ...- オダカズ ...自由詩7+*15-8-15

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