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特別なことはなんにもないけれど雨上がり・生きて・アジサイ記念日

しゅるるるる・とわわわわわん・首を振る扇風機が微風で歌う

さみしいと思わぬことがさみしいと気づいてしまう水曜の水

窓と ....
気休めな水に放てば金魚らはひと夏きりの命を泳ぐ

六月に不似合いなほど晴れていて昨日の雨がわたしを映す

透明な花瓶の中で紫陽花の茎の模様が屈折してる

雨か汗滴り落ちて黒く染み黒いTシャ ....
天国はまいにちまいにちたのしくて善人ばかりのおそろしい国

使い捨てやいばばかりがふえていく捨て方だれかおしえてください

犬の背のオーストラリア大陸が明日も平和でありますように

明け方 ....
いちょう葉が片羽みたいに見えるからキミの背中が少しかたむく

空白は空白のままここにいて時折くうの音きかせてくれる

木枯らしにフードかぶればおおわれて冬ごもりする巣穴みたいだ

永遠に失 ....
わたしにふれてと誘う水銀のふれればおかされてゆく毒

水の系譜もとをたどってゆく指先で、彗星ながれる

熱の朝水銀のメモリゆっくりと伸びてゆく儀式、生殖

だれとも手をつながないでどこへゆ ....
かけひきを手放したあと一本の綱は誰とも手をつながない

おそらくは終わりのない作業と思うどこまで磨くか靴磨くように

憂鬱にふりかけられた粉砂糖かけられたまえこうべを垂れて

つまらないこ ....
虫の音は過去から届くメッセージ紐解きながら浅い夢みる

つかめばするりと逃げてゆくとかげのしっぽに似た夜だ

まだら雲見ている猫の背中にもまだら雲がひとつぽっかり

朝起きて歯医者の予約を ....
やや黄味を帯びつつ光る宝石が恋しい海を呼んでます、ほら

台風のあとの野原の美しさ触れればくずれ珠の水々

絹糸でつながれた白玉の一番端にわたしをくくる

宝石箱のいくつかはイミテーション ....
もうひとり私の中にいるやつが決まっておまえと呼ぶ近場から

もし薔薇に棘がなければ退屈だ死にそうなほどでないにはしても

おそらくは見えないだけで居るこども「ほら自動ドアちゃんと開いたよ」
 ....
夕方にややふくらんだ足があり人も満ちて夜をむかえる

それぞれの耳にはそれぞれの音あてがわれてイヤフォンの白い線

半分にきっちり分けること出来てやっぱり冷たいアイスモナカ

飛び立ったば ....
ぶらんこの夕べはいつもさみしくて百を数えておしまいとする

日陰にはどくだみの花みっしりとわたしは毒を愛しています

砂山に取り残されたスコップは誰かの置いた傘の中にて

夏になるほんの少 ....
半音下がった5月に
飛行機雲とポケットの中のちょっとしけた煙草

わかったつもりの自分に言い聞かせてまた
あらたなる接触をこころみる深さをはかる浅瀬で

風のなかにきざまれているもの
そ ....
出来損ないの風船みたいな赤い丸答案用紙に不時着をして

さびれたふうの手芸屋で鮮やかすぎるフエルトの青

今そこをよぎっていったリスこそが運命だったとキミは知らない

犬たちが水平線を見て ....
長距離走者の孤独を短距離走者がすんなりと追い越して行く朝

支配構造に反逆してこころがちぎれるままに運命を壊す

迦楼羅 崑崙 推古王 婆羅門 友が売る伎楽面 そして奈良

老齢な百科事典 ....
ずぶ濡れで帰宅リュックに折りたたみ傘が二本も入ってた夜   いくたびかそのセーターは洗われて等しく縮みつつ仔へ還る

  特別な季節であったのだ少女らは毛糸の虜になって

 編み物をしている時間というものは、傍から見ていればただ退屈な時間であるかも ....
あったかいひざにはにゃんこ足元にも猫が寄り添う冬の寒い日

今もなお大きな体でひざに乗る重たいけれど嬉しいにゃんこ

移動するたびにどこでもついて来るストーカーだねほんとに君は

引っかか ....
 

コチコチと終わりが終わりはじまったみんなで見つめせーの、おめでとう


重箱で溺れかけてる黒豆を救出に向かう朝だよろこべ


ほらごらん炭酸水の泡たちがからだを巡り、やがて星にな ....
ひとつだけ私の肩に舞い降りて小鳥になるよ今日は雨降り

  こんなにたくさんの雨粒があるのなら
  ひとつくらい雨粒になってしまう魔法に
  かかっている小鳥がいるのかもしれないと
  思 ....
着ぐるみの人の世に生きて熊さんは今年定年なんだという 

嫁の半ばっちゴムが弛んで履き頃とゆずってもらって二年

2032年まで予約でいっぱい死に切れません団塊のひとは

親指赤切れてギタ ....
木苺に僕が夢中になってたら ずるいよ母さん消えちゃうなんて

どんぐりをバケツ一杯食べた日は 僕の内からひしめく芽吹き

こんばんは独りになって見上げれば月も偉大なひとりぼっち

熊の皮か ....
ゆるゆると水平線を越えていく居眠りという舟にゆられて

カーテンに映す葉陰はモノトーン秋の陽射しはながながと伸び

世界が白く息をして私の眼鏡は優しく曇る

きのこと胎児の水分量 イコール ....
水門を流れさりゆく紅葉あり遠いあの日のサンクチュアリで

あたたかな煉瓦色したスカートでくるくるくると回るよ君は

まっ白のベッドのうえで潤むきみ瞳のなかに踊るオーロラ

オーロラと手をつ ....
ヒョウ柄のブラジャーすれば少しだけ強い女になれちゃうのです

キャミソール細い肩紐に見せかけて女の紐はほんとは太い

ふわもこが恋しい季節になりましてしーんと冷えた足のゆびさき

てぶくろ ....
遠吠えが連鎖してゆく昏れた空おおかみだったチビとかルルの

むしのねがあんまり近くにいるもので内なる声かと耳をすますよ

秋の日に縁もゆかりもなかった人と過ごした時をたどってみたり

はら ....
   不機嫌なジャングルジムに傘さして水たまりにジャンプする夏


   たしかです不確かなのはたしかです雨粒ほどにたしかなのです


   雨粒をあつめて海をつくり ....
すぐ寝る生き物は僕だが
なかなか寝かせない生き物は君だ

指での数え方って国によって違うんだ
だから彼女の本当の歳を教えてよ

気ずくことばかりでは疲れてしまうので
きずかないことを想う ....
暑いとはいわぬトマトの涼しげな頬に紅さす今朝の顔
中味は見えないスイカは呆けた顔をして叩いてもほら知らん顔
おいしいトウモロコシにコガネムシの幼虫半分っこする
見てみてこれは甘唐辛子そのとなりの ....
空き地にはヒメジョオンの花盛りラブアンドピースアンド猫

     ヒメジョオンってその名のとおり、可愛らしいいでたちで
     あるのですが、群生していると、なんだかガールズトーク
    ....
球体の全方向へゆけること水無月の坂はゆるりと続き

七分袖着るか着ないかしてるうちドミノ倒しで夏の到来

夕刻のうすくかげゆく西向きで満ちていくのはクライミー ア リヴァー
夏美かをるさんの短歌おすすめリスト(107)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
アジサイ記念日- そらの珊 ...短歌2*17-7-6
青いプールの昨日のさざ波- そらの珊 ...短歌12*16-6-24
世界の果てであやとりを- そらの珊 ...短歌1216-2-28
冬のあけくれ- そらの珊 ...短歌1315-12-17
第12族元素より- そらの珊 ...短歌12*15-10-22
秋のサンダル- そらの珊 ...短歌1015-10-8
秋のあをぞら- そらの珊 ...短歌1015-9-11
真珠のうた- そらの珊 ...短歌9*15-8-22
ブルームーンかと思ったら意外と普通に満月でした- そらの珊 ...短歌1115-7-31
水の月- そらの珊 ...短歌915-6-21
公園だより- そらの珊 ...短歌13*15-6-10
半音下がった5月- 梅昆布茶短歌915-5-8
まだら猫の予言- そらの珊 ...短歌10*15-3-29
プチ短歌- 梅昆布茶短歌615-3-27
ずぶ濡れで帰宅リュックに折りたたみ傘が二本も入ってた夜- 北大路京 ...短歌415-3-26
編み物にまつわるあれこれ- そらの珊 ...短歌9*15-2-25
猫溜まり- 未有花短歌18*15-1-23
はじまりの星- 石田とわ短歌7*15-1-8
あなたは誰ですか- そらの珊 ...短歌15*14-12-11
母八十二- たま短歌1114-12-5
月と小熊- そらの珊 ...短歌11*14-11-19
うとうと- そらの珊 ...短歌814-10-30
サンクチュアリ- 草野大悟 ...短歌1*14-10-12
ベッドでは香水だけをつけるなど、一生縁のない日々のつれづれ- そらの珊 ...短歌19*14-10-11
むしのね- そらの珊 ...短歌614-9-27
青の夏- 石田とわ短歌11*14-8-14
川越にて- 梅昆布茶短歌814-8-6
夏野菜のひと- たま短歌14*14-7-23
梅雨の晴れ間にミスターハロー- そらの珊 ...短歌10*14-7-17
クライミー_ア_リヴァー- そらの珊 ...短歌8*14-6-2

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