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 「十一月」


数減るも巨大化していく女郎蜘蛛

雨風に吹かれ散ってく夢ゆめよ

あっという間に魔に墜ちる少年期

ちりとりに飛びこんでくる今日の死蛾

焼かぬのに灰にまみれて ....
しりとりをしてもひとり。

カレー食う、ひとよひとよにひとりみの

歯ブラシにシェービングジェル、五月雨の朝

銀の雨紫陽花染むるレクイエムか

傘を振りソールが弾く音、てゅるりらっ
 ....
炎昼を赤子の声で鳴く蝉や

誘蛾灯十枚の爪かかりけり

泳ぎきし手足を埋めて砂の城

真夜中の汗つま先へ到達す

扇風機ふいに大きく頷けり

蟹踏みし踵より蟹生まれ{ルビ出=い}づ ....
 
見上げれば 猛暑の獅子が じりじりと

路面から 陽炎あがり 蜃気楼

心から 想う人では なかったが

遠い日の 記憶のままの お爺ちゃん

幻は 儚く去った 夕暮れに

 ....
片恋のボタンはずして息をする

坂道を二人乗りして夏が行く

できたての朝は真夏のゼリーかな

水族館ガラスに映るあなた見てる

砂浜の足跡がまた波に消え

潮騒の残響に潜む君の声
薄い青風と坂とアラームと

始まりは 皮肉な光と 脱力感

踏み切りが私を呼んだ白昼夢

時間には逆らえないねと十六時

夕焼けは君が言うほど赤くない

食事なら色彩欠如の晩餐会
 ....
駆け抜けた 熱き血潮は今もなお

白球の行方に気分が浮き沈み

終わる夏 流した涙は後輩へ

青空に響く 金属音の夏

声枯らし檄を飛ばす 最後の夏

負いしもの 踏み越えてき ....
雨やみて雲雀の飛んだ水たまり

何を見て驚いたのか鯉のぼり

紫陽花がたくさんのいろ人みたい

桃をむく香りと北へ寝台車

空目指し向日葵たちが背比べ

アリが来てわたしの足を ....
唾を飲む。
ごくり、と耳に響いてく。

目を閉じる。
あの日の空が見えてくる。

聞こえてる。
君の歌声今もなお。

声をだす。
浮かんだ言葉をひたすらに。

泣いてみる。 ....
夏葱や魔法使へた少年期

麦藁帽誰かの思い出波に消ゆ

夏草や旅の鞄に陽が落つる
梅雨の晩送られし日々の紙一重

夕立の山小屋のよな紙一重

麓から頂上までをなぞる指

折り紙を折る指に癖あらわれり

夏服を脱いで蜉蝣乱舞せり

青簾恋匂い立つ畳の間
夕陽がしぼんでゆきます砂時計

冷凍庫いつかの恋がフリーズドライ

夜景はね化粧が下手ねとすっぴんで

片恋はまた雲となり俄雨

言いそびれし言葉のジュラ紀の地層調査

またあした ....
墓の無い終わりを告げる水の羽




{ルビ弥生=やよい}より流れ落ちたる{ルビ卯月=うづき}かな




とどまらずただこぼれゆく冬の雲




傷を抱 ....
蝋梅の溶けゆくさまは蝋に似ず

春眠や豪華三本立ての夢

啓蟄や朝日を浴びて我眠る

流し雛流さず焼きぬ空に舞へ

この土はまだ生きてをり下萌ゆる

龍天に上る日を違へはせぬか
 ....
離れてもなお離れ得ぬ漠鬼かな



つむる目にひとつこぼれるななかまど



つむる目の光のなかを去りゆく背



己れから己れあふれる獅子頭



さ ....
青空に鉄塔高くそびえたり


ワイン色の暁の空に酔いしれて


虹の橋渡って会いに行きたいな


星月夜君と二人でランデブー


首筋に冬のくちづけ雪の華


雨上がり君 ....
埋もれた実つつく鳥の背ゆく四月



三月を折りたたむたび曇の声



吐息から吐息へわたる二月かな



ざらざらと白さ一月うたいけり



紅い背を ....
ささやかな月見に添えて萩の花


追憶の星をかたどる紫苑かな


金木犀夕暮れ色の香り漂う


青空に背筋伸ばして吾木香


秋桜や乙女心にそっと揺れ


地に落ちて褪せ ....
父去りて夏去りて今日ほどく紐



熱を捨て陽は降り急ぐ石の丘



涼やかな花には寄らぬ鳥と虫



触れるほど水はすばやく風深く



誰ぞ置く錆びし{ルビ ....
空あおぎ覗き込まれる月夜かな



くりかえし夜を描き足す爪の蒼



水に浮く石を踏む道帰り道



目の生えた指が私になじみゆく



耳だけが曇と ....
目のなかにちいさな音の遊ぶ夜



通りすぎまた通りすぎ唱は降る



手をかすめ消える笑みたち金のいろ



生と死を斜めに飾る毒の花



天と地の ....
木を叩く。
眠れぬ夜のつれづれに。


ノクターン。
扉の向こうにねむは無し。

目を閉じて、
レムに抱かれてきみを見る。


ひとひらの、
もみじにつ ....
秋の目玉は赤目玉。
泣いてるの?。




落葉や、
ころりとおつる目玉かな。

転がる目玉。
追いかけてもみじ狩り。


もみじのお手々、
むすん ....
霧雨が運ぶは遠い音ばかり



我が水の薄さに萎える羽虫かな



触れるたび遠去かる音日々の音



ゆらぐ道ゆらぐ光の水の声



水もとめ{ルビ背=せ ....
目を閉じた赤子の笑みに触れる花


ひとひらをくちうつしする涙かな


赤子の手何を語るや散る桜


とどまらぬ光の糸をたぐる花


名づけても名づけきれぬ日花 ....
眩む手にあふるる翳り冬と春



けだものよ応えぬ瞳応える背



降り止まぬ目に見えぬ雨降りやまぬ



花と骨つながるいのち星ひとつ



 ....
シマウマに、
横線引いて○Xをする。




「鹿と見た!。」
 ほんとに見たのか?。
 馬鹿ヤロぅ。

「あんた誰?。」
 知ってりゃ鏡に訊くものか!。 ....
三日前 やっとしだして 慌てだす

数列よ 何で君は ややこしい

勉強は 今のうちにしとけ 我輩よ

勉強は 早めにしとけ 我輩よ

勉強を しなきゃいけない 手につかず

誕生 ....
しあわせを逃がす手のひらおぼろ月



晴れわたり心ふさがる青の青



風の背の名を問うなかれ枯れ葉舞う



心の手閉ざすたくらみひらく花



野 ....
寝がえりの数だけ夢は裏がえる



またひとつ積もり重なる雪まなこ



煌々と言葉は眠りを遠去ける



見も知らぬ機械の生まれを語る夢



 ....
千波 一也さんの俳句おすすめリスト(37)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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