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帰省した
ほんの気まぐれに
親に顔を見せた
ひどく暑い夏の折
来月に盆を控え
年のはじめに世を去った
祖母を思った
居場所なく
結局仏間でくつろぐと
線香の匂いが
また ....
雨は綺麗だ
ひどくやみ上がった空はうつくしい
衣服が濡れて透ける
心までが裸になるのだ

終わり欠けの虹を見る
どこへいく
どこへいってもスマートフォンは繋がる
恋人からは逃げ ....
寝息が
夜のカーテンを揺らす
いつくしみという
どこかに潜む母性が呼吸をはじめる
白い肌のわが子の
すーっと通る鼻すじに口づける
溶ける音がした気がした
抱きしめるものがある ....
幕開けに
ことばを持たずに臨みたい
髪を切って女という味を色濃くしたなら
フリックで弾いた間奏で涙をながして
愛をいただく年の瀬に助走する
底には濁りがある
ひとさじ掬ってわた ....
とつぜん雲が現れる
泣けば楽になると傍らで誰かがいう
雨が降りはじめる
わが子を抱きしめていた腕がするり
ほどけてだらしなく砂を掴んだ
かなしみに浸ることはかんたんで
すべてを捨てる覚 ....
人さし指を立てた
葉っぱが一枚落ちて
世界をスワイプした
時間が背負うことばの数々は膨張し
夕日に反転する夜空に
詩人という雨雲を生んだ
滴が重力に逆らって上昇する
歴史 ....
キスを与えられないので
夫に向かってワンワン吠えているの
毎晩のベッドへ向かう
スクショしてほしい
切り貼りしたい夫との演舞

明日から残業が増えるんだって
へー関係ない体力 ....
時を放って
昇っていく夕日について思考する
青くときに淡い時代の切れはしのよう
葉が呼吸をする間に語り合う
そっと息を止めたりして
手紙に書くように丁寧に話をして
愛はとくべつ
 ....
小鳥がついばんだ林檎だけ
落ちずに残ったとき
決してこの世は綺麗なものだけで
満たされてはいない
線路の左側を歩いていくと
虹に辿り着くと幼い頃叔父が言った
母について記すとき ....
零をさがした朝に目が覚めると
太陽がたったひとり寂しそうで
誰もがこどくを噛みしめ針の痛さに怯える
ことばの痛みを恐れる
決して優しいことではないけれど
幼い頃何も知らずに踏みつ ....
夜の海辺を
韻を踏んで歩くと
奇妙な砂利は
ペイントされ
同じ表情をかもす
眠りに落ちた
カモメの泣き声を
閉じ込めた貝殻に
吹き込んだ愛について
空き缶に零れた
海の ....
昨日をすべからく塗りつぶす朝
古い置時計の振り子のよう
きらめけば朝日に染まる空
止めどなく冷たい空気の粒子のふれ
透明度の高い雨粒よりうつくしい
太陽にとどまるたんぽぽの綿 ....
つるーっと
玄関から入ってきた
ひとつのボール

丸いな
手にとるわたし
明日は晴れるのかな
お母さん

きっと晴れね
これ水色だもの
受けとるお母さん
夕ご飯は何 ....
木々があいする木漏れ日のこと
川がめでるせせらぎのこと

雨が求めるつちの渇きのこと
太陽がほしがる水溜まりのこと

夕日があこがれる水平線のこと
朝陽がのぞむ暗やみのこと

 ....
にれは祠に奉られていた
遠い昔の話だけれど
少なくとも言い伝えられるだけの
価値があったのだとはるは言った

ことばの少ない子どもだった
幼い頃から空を見上げてばかりで
地上 ....
鮮明に君のことが好きだから
言うしかないと思ってる
空が割れて星が降りだすように想ってる
純愛という言葉から遠く離れて
抱き合いたいなんて思ってない

透明に触れてふたりで溶け ....
ことばを紡いでみたくて
両手で口を押さえた朝方のこと
小鳥がついばんだ恋について
きれいなものばかりを集めることについて
並べればすべてはいびつだと言った
みんな泣きたいだけなの ....
死ぬ。
という言葉は重たいので書きたくない
書いているのは
そろそろ自由にしてあげたいから
それほどに今は
定義することに困惑している

うつ病の母が書をしたためている
私が幼い頃 ....
書き写したいことが
夜の中核を担っているときは
和紙に目をつぶり
水でうっすらとなぞってみる
見開いた視野の右隅に波紋
その理由を生きることに託した
一途に一途にと朝は求めるけ ....
傍らにつづくきみの面影に
いつか忘れようとした秋のいのちを
頑なに重ねることを覚えた日もあった

掬いあげた水溜まりの渇きに
助けられずにないた小鳥のさえずりを
音符に変えることも ....
やさしいやわらかいものばかりに
ふれてしまっていると
ひりひり、ひり
としたいたみのあるものをだきしめたくなる
ふあんやあんしんやそういった
ことにかんけいするのかもしれない

 ....
やさしく
尊いほどにやさしく接すると
君に対するこころは
透明に近づいていくような気がしている
下手なうそをつくことはとても
出来ない、
まして上手なうそも

雨があけた折
 ....
あさがた
空がまだ黒いベールをまとっている
そんな頃合い
ささいな物音で目を覚ました
ような気がして
結局同じようには
すいみんに入れないでいる

最近おもうこと
母にな ....
アスファルトに打ちつける
雨の勢いが強くなり
せっかくの買い物も少しずつ
憂うつさを増していた

家に帰れば君がいるだろう
早くしよう
と足の動きが速くなる
最近キスが足り ....
ちちとはは
ふたり
きみがうまれたあとなぜか
はじめててを
つなぎあったひのはなしをした

ゆうこくのうみに
むかってあるきだしたあのとき
べんちにすわってふたり
こどう ....
徒歩五分で海
という環境で育ったわたしは
ただ鈍感だった
ひどく夕陽が眩しく
一日の終わりを告げる焼けた空が
ひりひりした匂いを連れてくる
そんなものだと思っていた
その空もあの ....
釣りなどはじめてみた
君の影響かしら
と思ってみるけれど
釣り好きの君の傍らにいて二年間
そういえば竿のひとつも持たなかった
たまたま起きた早朝の四時に
君がいつものように釣りに出 ....
そのあと
泣きながら話したこと
そのあと
青い空に憧れたこと
そのあと
たんぽぽの綿毛が優しかったこと


きみが傍にいたこと
本のあいだにしまい込んだきもちのこと
故郷という ....
しあわせか
ふしあわせなのかなんて
かんたんにけつろんづけないでほしい

ふゆが
とうめいなしっとをかかえて
こいがしたいなんてまだいえない

だれかがきみに
らしさをのぞんでいるよ ....
はとこのちえが
文字を教えてとせがんできた
あいうえお
と順番に教えていくと
「わ」のくだりで
おかしな出来事がおこった
紙から
ふわっと浮かんだ
わの文字は
ちえの両親 ....
夏美かをるさんのかんなさんおすすめリスト(36)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- かんな自由詩12*17-7-13
雨やみ上がり虹のハシまでいと電話するすると吐く恋人のサギ- かんな自由詩10*16-8-20
添い寝- かんな自由詩14*16-1-3
詩忘(しわす)- かんな自由詩15*15-12-29
みちのり- かんな自由詩10*15-10-23
触れる日々- かんな自由詩7*15-9-15
再恋- かんな自由詩4*15-9-12
はじまり- かんな自由詩10*15-8-22
線路の左側- かんな自由詩16*15-6-18
自我像/十七歳- かんな自由詩8*15-5-26
微笑の群れ- かんな自由詩8*15-5-22
グッドモーニング_トゥー_オール- かんな自由詩4*15-5-16
段差のない家- かんな自由詩11*15-5-10
君に触れるということ- かんな自由詩24*15-4-30
なびく丘で- かんな自由詩8*15-4-13
きれいごと- かんな自由詩5*15-4-10
そしてまた恋をするだけ。- かんな自由詩6*15-3-25
いたい。- かんな自由詩5*15-2-26
夜明けに蝶のとどく- かんな自由詩5*15-1-27
たまきはる- かんな自由詩9*14-10-23
いきづく- かんな自由詩9*14-10-9
青が。- かんな自由詩5*14-10-7
ココア- かんな自由詩8*14-10-5
79円- かんな自由詩15*14-9-28
あきら/うまれたひ- かんな自由詩9*14-9-24
カモメのことばを知らない- かんな自由詩15*13-8-31
しあわせを釣る- かんな自由詩7*13-8-4
そのあとがある- かんな自由詩20*13-3-12
とうめいなしっと- かんな自由詩4*13-2-24
やさしいちえのわ- かんな自由詩8*13-1-27

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