低空飛行じゃいけないと
ずっと思ってきたけれど
低くても空
高くても円
少しでも縁
なら
繋いでいようと想わないでも
切れないね
同じ地球の命の
ひとつとして
よろしく ....
今日死体の写真をみた みてしまった
人の形をしているのにどこか違う
胃袋のあたりがぐっとなった
ひいおばあちゃんのことを思い出す
あんなに優しかったひいおばあちゃん
でも
四角い窓ご ....
神さまあなたは理不尽だ!
願い
想い
叶わないもの
もっていると辛いもの
全部
量子のキューブに込めて
未来へと飛ばす
去年の夏ちょうど今ごろ彼女の部屋を掃除した
会社まで彼女を送りそれからひとり散歩した
彼女のわだちを探してた
道すがら夕食はこのスペイン料理店にしようと決めた
喫茶店で読書しド ....
しをかいている
ゆうこくの
まどべで
しをかきむしって
ちがすこし
にじんでいる
いたくはないので
うたいます
にじがでていた
ひるまの
なまぬるいくうきを
ぬぎさって
....
それは 透明な砂だった
すこし おおきな石は ふたつあわせて叩くと 火花が散った
そんな 透明な砂の上に
あなたの フィンがあった
瑠璃の穴を飛ぶ鳥のように
泳いだ証の あなた ....
本当の名前なんて
一度も書いてあったことがない名刺を
感じ良く差し出す空っぽな指先
本当に行きたい場所へ
一度も連れていってくれたことがない
少しくたびれた空っぽな向う脛
どん ....
{引用=
おまえを失い汽笛が呼んだ
あの海に下りていけばよかったと
願う僕の果ては悲しい
炎天下
糸の切れた凧のように漂う
なあおまえ、笑ってくれよ
こんなにおどけた僕の毎日を
文 ....
僕には何かが見えている
例えば
ときどき視界の隅を横ぎる
小動物の残像
虫たちの群がり
風の色
人々の悪意
悪魔の顔だ妖精の舞いだ
僕には聞こえるのだ
内なる声の
閉じこめ ....
わたしたちのあいだには
うたが、ながれている。
あ、過去がいきてる、っておもった、しゅんかん、
こどもがくれたCDのなかから
浅井健一の声を聴いたとき
あの日
なにもかもが ....
わたしが死んだら
なるべく生き物がたくさんいるところへ
なるべくそのままの状態で
置いておいてください
土にかえったり
誰かの一部になったりして
わたしはわたしの
いのちを分解したい ....
きみをたべたい
しゃくしゃくっと
たねはぷぷっとだして
そしたらそこからめがでて
またきみがはえる
ぼくはそのあいだにつちにかえるから
きみはそのえいようでおおきくなるんだ
きみにとりこ ....
ぼくは鷹のように悠々としていて
コアラのようにぼーっとした少年だった
あるとき町に楽団が来た
ぼくは楽団のあとについて町中を歩いた
手拍子しているのは最初ぼくぐらいのものだった ....
どんでん返しの日常の繰り返しで
あわてて僕は
鍋から落ちそうになったこんにゃくを拾おうとする
わかっているのかな
この僕を
こんにゃくはぬゆりと簡単には掴めない
のっぺらぼうで無愛想
角 ....
マッサージから帰る道すがら南国の落日の光景にお客さんは皆さん感激してくれた
今夜は今回のマレーシア企業視察団の第ニ陣との交流夕食会だった
第ニ陣にはイガタアヤコがついていた
職場のように挨拶をす ....
企業視察を終えて一度ホテルに戻り2時間ほど休憩してから有志でフットマッサージに出かけた
お客さんたちを座らせシンゴもマッサージを受けた
幅広の籐椅子に半分寝転がって愛想のよい男に足を触らせた
マ ....
クアラルンプールからまたさらに飛行機で2時間半揺られて現着したときにはもう夜の10時になっていた
お客さんたちも少々疲れている
シンゴたち一行が空港から出ると小雨が降りはじめた
きつい排気ガスの ....
目がさめて
自分が変わっていないことにがっかりする
今日は曇り空で
少しひんやりしている
まるで
太陽だって疲れてるみたいに
癒されたいと願うから
だれかに優しくしたい
そんな ....
花火、風。立ち尽くす夏 陸橋で麦わら帽子は抑えずにいた
日に焼けた腕に食い込む荷の持ち手 両てのひらで生かした金魚
向日葵が燃えない程度に咲いていて息継ぎの度ちらり ....
金之助
小さい時かかったインフルエンザが元で
鼻茸ができた金ちゃんは
いつも 右の鼻腔がピーピーしていた
(インターフェロン3本打っても治らなかったんだぜ?)
(するうち自然治癒で解熱 ....
中三の冬に耳朶刺し安全ピン漿液{ルビ瘡=かさ}がパンクを塞ぐ
高一で曲がりいし次女称号が遅刻の女王その親教諭
筆跡を真似て風邪引き飛び歩く我ゆえ母の土曜午後飛ぶ
ひねくれたひよこが騒 ....
ことばの世界から遠ざかってしまったのは
見ようとしても見えなかったものが
見たくないのに見えてきてしまって
見えるものだけが正しいと思ってしまったからだった
気がついたときにはもう
粘着質な ....
秋の予感がする夜に
金色の蛾は
星をなぞってとぶ
さみしげにゆれる
夏草の穂に沿って
古い時間がとむらわれる
月に咲く花
ただ一輪の歌
真空を呼吸して
たましいたちを導く
....
いろとりどりの星をみる
どんな人もこの空の下にいるだろう
みてるだろう
そのぜんぶをゆるせるような
気持ちになる夜のとき
できるだけ優しい心で接したい
また同じ誓いと知りながら
....
焼け跡の町に響き渡る槌音
鋼鉄の爆ぜる音 クレーンが上下する音
再開なった船渠に 巨大な 鉄の フネが
進水を待っている
小学校の青空教室をこっそり抜け出して
造船所の裏山へ毎日通 ....
こんな部屋の空気でも
胸いっぱい吸いこんだら
涙をとめるくらいにはなったようで
あんなに泣きたかったのに
涙の な の字も出やしない
我慢しなければならないことが
次から次へとあふ ....
どんなにダメだと言われたって
どんなに許されないと言われたって
もう出会ってしまったから
なんにも手につかない
なんにも考えられない
アナタ以外は見えないし
アナタ以外は見 ....
どうぞお好きに
すきなだけ
貪るあなたは
貪られている
気づかないままで
どうぞ
お好きに
アスファルトは
いまもなお
死後硬直
から
逃れられることが出来ず
深々と刻まれて
轍でコッカク
を保った
その下
の
黒い
焦土の
においを
塗りつける
コッカク標本
....
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