公園で蝉の骸を踏む乾いた音に
夏の日差しが醒めていきます

夏は生まれゆく季節ではなくて
燃え尽きていく黄昏だから
皮膚の下を流れるもののような色で
手の届かない場所へ
沈んでいくのです ....
しがない画学生の俺
某画材屋の隅で見つけた
300ml、1300円の絵の具
価格に目がぶっ飛んだ

(手が出ねぇ・・)

財布の中には300円しかない
おまけに通帳は空っぽだし ....
お盆のあいだ日本は停止する

仕事もなさそうだから

三日連続でゴルフをした

二日目なんかはワンハーフ

汗だくになって

朦朧としながら

芝生のぬるい匂いをかぎながら
 ....
「頑張って!」
と思わず口に出してしまう
それは頑張っている他者への共感であり
ふりかかる火の粉を払おうとする
ある種の逃げ口上とも言い得て

決して自分の事ではないのだから
「それじゃ ....
むせ返る
暑風に運ばれる
火薬の 
あの夏のにおいが
けむたくて
目を伏せてしまいそうなほど

短い季節の 
そのページがまぶしくて
栞もはさまず
本をとじた


夏の
暗 ....
好きだった
あれこれ眺めること
時間だけを支払うこと
手ぶらでドアをこじ開けること
手放せずにいた
かもしれないを
恐れていた
買わないが消えてしまうのを

自動ドアに認知されない子 ....
               080816



アウストラロピテクスが
ぽかんと空を見ていたら
ハイエナに飛びかかられて
喉頸を引き裂かれ
哀れ絶滅したという
見てきたような嘘を書 ....
マジにミラクルがもうすぐそこをとおるのがわかる

おれたちは
どこに浮かび上がり、
どこに染み込んでいくんだろう

真昼のみずあび
世界で一番きれいな
ひかりのうでが砂をい ....
ドクンドクンと
音がして

ゆらゆら この身を
光らす羊水

私の中の躍動は
彼女の鼓動と
重なる夢を見続ける

広大な青空は
昔、海だったことを
思い出し  ....
陽が直線に降り注ぐ、ある夏の日

蝉の声を聴きながら
ちいさかった私は、あるものを手に庭へ出た

さっと縁側の下をのぞき込んだが、まだ、いつもの場所にあの子は来てなかった

 ....
一つの時代が終わり、新しい世界が始まった

その境目を生きた人々は、その境目に届かなかった人々を祈り、新しい時代を生きる人々は、今を感謝する。

地上に根付く新しい息吹き

今、君を祝おう
手のひらをかざすと、

ひとつぶが生まれたてのように私になついた。

つめたいだけのものなど生まれてはこない。

葉からしずくが落ちては、

たくさんのひとつぶが足もとをぬらした。
 ....
 
友だちの
りんご畑から
りんごを盗んでしまった

十数年後
街でばったり
友だちに会った

一緒にお酒を飲んだ
ふところには
あの日のりんごが
ひとつあった

りんごは ....
かの本を読み終えたる吾に光速で牽制球を友は放てり


幼げな男女が笑う喫煙席壁向いてミラノサンドに挑みぬ


真四角に豆腐のフィルム剥ぎ取りぬ手品覚えたる子供のごとく
カレンダーに埋まった部屋を捨て
ベランダの柵に腰掛け
昨日から漏れてくる声と対話する
ずいぶん意見の合うやつだ
好きな食い物が一緒だし
口癖もどうせだし
財布の中身もよく似てる
大抵俺の ....
宇宙は水飴色です
ゆっくりと
ながく
{ルビ湖=うみ}に似た時間の中で
シクリと微笑んで
星は甘い時間を漂っています
例えば恋人のこととか
例えば死んでしまったこととか
そうして
い ....
すばしっこい背びれを追い回して
生ぬるい用水路を濁らせた
髪の毛の先から滴り落ちた汗
泥だらけの顔を笑い合った毬栗頭

ねばっこいフェーンの熱波を掻き回して
力任せに錆びたペダルを漕い ....
魂ヶ崎 


たましいがさきで会いましょう 

希望の岬で会いましょう 


あなたが飲んだ、その泥までも
あなたが裂いた、その腹までも 

すべてを洗い流した場所へ
 ....
彼女の歌はどこでも聴ける
初めて会ったとき
彼女の肩には音符が乗っていた
飼っているの、と
なんでもないことのように話してくれた
触れると柔らかくて
すぐに歌いだした
それは彼女の唇から ....
毎日が閉じ込められて過ぎて行くので
こんな時は元気のいい男の子にあこがれるものです

彼のポケットに入って
やぶけた穴から外を見てみたい
木登りやブランコ、くさっぱらに寝転がって
空を眺め ....
かえでやかえで
ぼくらが うたう
くるくる まわって
わ になって

あかも きいろも だいだいも
みんな みんな
くるくる ひらり

ぼくらの てのうえ
あかく きいろく ....
光が
満ち溢れるまで
あと
数秒

人々は起き上がり
大きく
伸びをするだろう
ついでにあくびも

昨日の夜
泣いたことなんて
まるで忘れて
お盆休みが来ると

街は色を変えていく

都会から若者が消え、生まれ育った静かな町が

騒がしくなる

目も覚めやらぬ
太陽がまだ2度寝をしている頃

私は家を出た

日 ....
暮らすように歌う

寒ゼミの最後の声が
あかるいよるの雲の腹の
内側であふれている

世界ということばがあまくかじられて
「明日死ぬかもしれない」と
しろい猫が鳴き
び ....
ゆるやかな緑の山稜から
墜落した日差しに
めまいがする
真昼の木陰はさらに黒くて
鳥たちも飛ばない季節風
私の見えないところにも
染みこんでいく

切り絵の空に逆光のきみが
遠く ....
 
せまい部屋の
小さな飯台をかこむ
家族がいる
いつもの朝だった

祖父はよく
僕のおかずを間違えて
食べた

だれも
気づかない
静かに人が食べる
音だけの
朝がつづい ....
夜空に大きな花が咲き乱れ
詠嘆する人々の声は
熱気とともに季節を彩る

私はまたあなたと二人
ここへやって来ては
花火を見上げている

花火は桜のよう
咲いては散り
散ってはまた来 ....
夢を見た
舟で落ち合う約束をした

あのひとはちっともわたしを迎えに来ない
わたしはちっともあのひとを迎えに行かない

愛について
わたしたちは思い違いをしていたのか
そして
体をひ ....
動物園でしか見たことのない獣の前で
動物園でしか見たことのない夢を見ていた
あれがニンゲンのコドモだと
舌うちされたのを覚えている
そうあれは
舌のある獣だった

消費した肩で
かつて ....
柔らかな肉をはむ様に
どうしたって優しくしなくっちゃ
毎日が退屈になっちゃうから
目の前で小さな虫が跳び跳ねる様に
何かの儀式みたいに意味も無く踊りながら

風が涼しいね

夜だから
 ....
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