真っ直ぐな視線じゃなくて その少し斜め上
空中にある 円錐形を採用している 銀色の小さな突起物。
扉を開けば シチュエーションにそぐわない着信音が鳴り
詰め込まれていた伝言が 近所迷惑を心配させ ....
               110511

金曜日に助けたから
フライデーと名づけられた青年は
ロビンソン・クルーソーの従僕となり
しばらくは一緒に暮らしたという
絵に描いたような仕合 ....
いまは
なんごくのきのように
ぽつりぽつり
はまかぜにゆれている

あんなんたくさん
かたをよせあい
いきていたのに

ながされた
まつのき

ながされなかった
 ....
野原に言葉を放したい
青空の下で
道行き人に言葉を預けたい
街灯の下ででも

わたしは「わたし」を捨て去りたい
「わたし」が
わたしを拾う時まで

わたしは
「あなたがた」の影 ....
あなたの存在を
あなたの不在によって
より一層実感する

今此処にない腕や声の
あたたかさを
心で抱きしめる
君はどこの子?オマケの子
子にオマケは無いンじゃない

だって ついて来たンだもん
今夜のお味噌の具の中に
八百屋でカブを買ったのさ

薄明かりのキッチンで
慌ててピョコッと隠れて ....
こんな雨の夜は
ぼくらのさみしさも後押しされて
心強い感じさえしたものだ
ぼくらのさみしさは
夜の雨に流されてしまうこともなく
やさしいままに
悲しいままに
雨の音と同調されてゆくの ....
目の前にある一杯のぐい呑みに溢れた
桜政宗の燗酒をぐいと飲み干す

その傍らには酒の肴の赤身のマグロと
今日一日の痼(しこ)り
プルンと小鉢に鎮座して、
それを箸先で舐め
全てを忘れる切 ....
身体の中の気の流れを
頭のてっぺんから放出する
身体にとりついている雑多な生き霊たちが
いたたまれすに身体から離れてゆく
このときに肩から背中にかけて
身体は痙攣する
しかし気分は悪くない ....
張り裂けそうな胸を抱えたままで
整然とした街を歩いていく
君を失ったからではなく
単に空っぽな未来を想って
痛むこの胸がつらくて
知らないうちに奥歯を噛みしめている

若者たちが集まって ....
赤い軌道をひとり歩き
真っ直ぐに日は照り
真っ直ぐに日は沈む

何故 そんなに真っ直ぐな道を進むの?
何故 ひたすらに真っ直ぐ貫くの?
何故 規則正しく礼儀良くするの?

疲れないかな ....
AといえばA

されど

BといえばB
地球に空いた穴から あまりに巨大な鯨が二頭
海面抜けて 縦に重なって飛んでいる。
キャンプに使うつもりだったカヌーに乗っている僕は
救命胴衣を付けて 海流に巻き込まれないように 逃げつつも
見 ....
一日忙しく働いた後 
たった五分でも本を読めば 
のんべんだらりと過ごしつつ 
一日一冊本を読むより 
開いた頁の一行が輝くかもしれない 

毎日なんにも悩まずに 
呆けた顔をしてるより ....
古書店で偶然みつけた 
昭和二十一年の「 四季 」という詩誌の 
頁を開くと、誰かの髪の毛が一本 
栞になって挟まれていた 

「 すて椅子 」という題の詩の中で 
公園に置かれたすて椅子 ....
最近入店した笑顔の素敵な男のひと
洗い方は丁寧なんだけど
細長い指先からほのかにただようタバコのにおい

最初は気のせいかと思ったんだけど
どうやらそうでもないようで
せっかくのシャンプー ....
アールグレイの薫りが
そこはかとなく漂う部屋に
雨のそぼ降る初夏の午後
遠くの岸辺を見つめていた
それが美しいと思って
そうやって この岸から かの岸へ
水辺の鳥にまたがって旅人となる

近くの岸辺を歩いていた
ここが息苦しいと思って
そうやって この岸から ....
手を伸ばしても届かないって識っているからさ

ちょっとだけ黙っててくんない?


頭も良くないし、
難しいことから逃げんの得意だけどさ

とりあえず諦め悪いんだよね


手を伸ば ....
  空色の
  ポリバケツに
  堆積する



  首を
  寝違えた詩人の
  寝違えた詩



  綺麗で
  あくまで綺麗で
  読む気がしないほど綺麗だっ ....
五月の空といいながら
空はどんより鈍色で
雲と空の境は淡く
地平線は黄砂に吹かれ
やはり視界の球体の内部
己の認識世界の端と端が
すべて曖昧な灰色グラデーション

その球体の中を
て ....
やさしくありたい
でもやさしさって何
あなたのやさしさは十年前の私には届かなかった

星の光のように
遠くからやっと届いたんだ
今そのぬくもりをゆっくり吸い込んだ

もう愛の押し付けは ....
喜びが
駆け出していった方向を
振り返る

用心深く植えつけた
日々の暮らしが
そよいでいる

怒りが
駆け出していった方向を
振り返る

自分の窪みに貼りつけた
絆創膏 ....
夜と同化して
身体はだんだん透明になる
身体が透明になるにつれて
意識が広がってゆく
五月の夜の世界に広がってゆく
魂の内側で明滅する光
それにつれて魂の外側で
それに呼応するように
 ....
壁当てのスカッシュは味気が無い
生きた球を直に跳ね返したい

山頂からのやまびこは少し虚しい
生身のあなたとお話がしたい

ボイジャーのレコードは どなたかお聴きだろうか?
星屑になる前 ....
額縁に収まる 
向日葵の絵は 
無数に{ルビ煌=きらめ}く 
ひかりの種子を、{ルビ孕=はら}んでいた 

頬のやつれた青年よ 
いのちの歓びを高らかに 
空へと歌う 
向日葵の絵を、 ....
選択肢が重なり合う分岐点は 一同が集える。
互いに愚痴を言い合い 励まし合い
なんでこっちを選ばなかったと からかい合う。
同じ自分なんだけど 
選択しなかった向こう側の違いの分だけ
お互い ....
だってなにしろ
どんどんと
すべてとの関わりというものが
変わってゆくので
つかもうとしてもただ宙を掻く手の
指のあいだから見えるものを
過去とでも呼ぶしかないじゃないか

なにし ....
 だれとも一言もしゃべらない
 この日の
 この状況を客観的に
 死と捉えるのであれば
 きょう一日は
 死んでいたのも同然だったかもしれない

 めざめたら小人の国というのは映 ....
左手の親指が上で 右手の親指は下に
何回かこする。 不思議と落ち着く。
今日はもう満ちるつもりはないみたいだ。
見ていても分かる その粒の1つ1つは
ナイーブなくせに とても頑固で ほっとけな ....
beebeeさんのおすすめリスト(6566)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
返答- 電灯虫自由詩4*11-5-12
cloudy- あおば自由詩6*11-5-11
砂防林- 小川 葉自由詩411-5-11
願い- 乱太郎自由詩18*11-5-11
absence- れもん自由詩411-5-11
君はどこの子?オマケの子- subaru★自由詩7*11-5-11
さみしさの雨- シホ.N自由詩211-5-11
ぐい呑み- ……とあ ...自由詩17*11-5-10
僕のささやかな儀式- ジム・プ ...自由詩7*11-5-10
暴動、そしてヒグマの影- 真山義一 ...自由詩2811-5-10
赤い軌道を歩く- subaru★自由詩9*11-5-10
- 殿上 童自由詩9*11-5-10
櫂を漕ぐ- 電灯虫自由詩3*11-5-10
夢の種_- 服部 剛自由詩511-5-9
髪の栞_- 服部 剛自由詩411-5-9
かおるひと- 恋月 ぴ ...自由詩27*11-5-9
アールグレイの部屋- れもん自由詩511-5-9
この岸_かの岸- subaru★自由詩7*11-5-9
RUN!!- 涼深自由詩511-5-8
捨てられた詩- 草野春心自由詩13*11-5-8
球体の内部- ……とあ ...自由詩611-5-8
やさしさを贈りたい- れもん自由詩6*11-5-8
喜怒哀楽- nonya自由詩17*11-5-8
夜と同化して- ジム・プ ...自由詩1*11-5-8
どなたかいますか?- subaru★自由詩5*11-5-8
太陽の花_- 服部 剛自由詩211-5-7
集い- 電灯虫自由詩4*11-5-7
開けて閉める日常この不可解なもの- シホ.N自由詩311-5-7
非ガリバァー旅行記- 石川敬大自由詩9*11-5-7
うずまき- 電灯虫自由詩4*11-5-7

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