夏のテーブルは渚
水のように陽だまりがゆれる
私の貝殻はここにあります
波間にさすらった熱い砂は
もうゆるくほどけて


あなたの胸に頬を寄せると
潮騒が聞こえます
時折 やさしく
 ....
今夜も蜜のような月が出た
夜を飛ぶにはふさわしい月夜だ

さあ窓を開けて
翼なんかいらない
飛ぼうと思う気持ちさえあれば
どこへだって飛んで行ける

蒼い闇に溶けて行く
この高揚とし ....
未来がまだ懐かしかった頃
人々はそれぞれの
大切なアルバムに
過去や現在や悩みなどと一緒に
未来を貼りつけていた
わたしたちには
過去や現在や悩みや
未来がこなくなっていたから
それら ....
 実の母なのに

 「おかあさん」と呼べず

 腹の底から憎み

 その存在自体を

 抹消してきました


 現在(いま)、独りになって

 孤独の中に立ち

 私 ....
やせっぽっちの捨て猫だった

ミーミーないていたのでミーと名づけた
小雨が降る桜が散ったあとの公園だった

とても弱っていてミルクも飲まない
指先にミルクをひたして唇に寄せた
かたく閉じ ....
有給休暇って
いてもいなくてもおんなじってことかと
でんぐりがえってみるも
着地したことがない
居留守を決め込んだつもりが
嗅ぎつけられ
つむじの位置を見失う

夜な夜な蛙が鳴いている ....
あの虹を掴み
僕が先に走りだそう

疑いながら
わからなくなって
疎外された心は置き去りに。

自分だけが知っている
過去を暴き出し
無くしたものを
忘れないために。

止 ....
空色が聞こえる
カーテンの向こうの天体
の数を数える
白いのがひとつ
銃声がふたつ
イエスタデイ
と呼ばれはじまる今
カナビスシード
密の味のする
マイナス三度
 ....
「免許を取るには、年齢位の金がかかる」 

誰かさんが言ってた通り 
33歳にして33万という金を 
母ちゃんは惜しげもなく貸してくれた 

二俣川で筆記試験に受かり 
初めて免許を手に ....
■ミッドナイト・シャワー■


  ミッドナイト
  月のナイフで切る指に怖いほど、まだ滴るカシス


  甘い、赤
  舐めて
  瞳に翻る
  純情、孤独、叫ぶキラメキ ....
             080826



衣といえば
自給自足の時代
主婦が植えて紡いで
織って仕立てたものさ
買ってくるなんて
お大尽のところだけ
訳知り顔のお兄さん
弟の ....
西へと
みじかい眠りを繋ぎながら
渦潮の海をわたって
風のくにへ

海の向こうで
山はいつも寝そべっている
近づくと
つぎつぎに隠れてしまう

活火山は豊かな鋭角で
休火山はやさ ....
暗闇に指を伸ばして
知ろうとしている
指先が暖かく湿る
聞こえるのは、ピアノだけ

鳴いている
泣いている
うまく言えない
でも大好きだよ

ピアノのトリルのような ....
偶然
この森の小道を
あなたと2回通ったね

真夏
知らない風が吹いて
わたしのワンピースの裾を揺らした

でも
あなたは
あなたのままで

この想いは
きっと
いつまでも ....
 
演じることでしか
存在をゆるされない
かなしみは
命に及ぶ

遠いよろこびの
記憶のはてで
幻想たちが死に絶える

たそがれる
朝日を見るように
地平線に背をむけて
くっ ....
例えば
それが昨日と云う日
であったとしても
恋心を想って
もう通り過ぎたはずの
初恋の儚いだけの記憶が
ほんの微かに
胸の中へと
染み込んでいるみたいに
ふと傍らにいる

ちょ ....
充血した方の目で
窓の外を眺めた
赤い網目の向こう側には
いつもの景色があるのだが
その虫捕り網には
穴が開いているから
僕は呆気なく
ホントを取り逃がしてしまう

白濁した方の ....
硝子張りの角の席で
ふたつ前の席の男の人の
袖にとまった蝿だけを見詰めている私は
硝子の向こうへ降り続く雨に
「  」、
溶けていきそうです

東京の薄暗い雑踏は
不意に割れ目から流れ ....
東京の街路樹では

幾種類ものセミが鳴いていた

夏の時が豊か、だった


品川プリンスの坂をあがる

湿ったアスファルトの匂い

木々のひんやりとした匂い

いまからきみに ....
せ、み、ま、る

せみまる

SE・MI・MA・RU

SEMIMARU

{引用=
SEMIMARU SEMIMARU 悪魔の化身 SE・MI・MA・RU

SEMIMARU  ....
お気に入りの帽子をかぶって
雨傘をくるりと回して
鼻歌まじりにこっそりおどる
そう今日は雨だもの
いつもより少し早起きをして
いつもと逆さまのバスに乗って

右足に水が入ってきたけど
 ....
鏡で色を盗むと
空は気圏のように薄らいでいく
ひかりだけで染められたセロファン
退色した虹がいろどる夜
沈黙ではない静かな
月光の耳鳴り

声は聞こえるものだろうか
それとも伝えるもの ....
雨が屋根をたたいている
夜は
この街の夜は いつも雨
世界を願う歌や 戦う人の歌を聴いた
胸焼けがするほどに湧いてくる
愛する人を失って家を無くしたら
私が家になればいいの きっと
わか ....
夏はかき消えたわけではなくて

ものごとを何とか見よう見ようとする思いが
季節に関しても働いていて



私のタマシイも視力検査の黒い目隠しを握って
残暑側に空いてるCマー ....
いのち

ちいさな

いのちが

受け継がれていく


まぶしい朝日
小鳥のさえずりが
まだ眠っているカラダに
呼びかける

食卓につき
そっと目を閉じると
広がる世界 ....
夢の壊れる音を聞いたことがある
あなたもきっと知っている

夏の日の昇るまえ
穏やかな空気の静寂を
死そのものとして頭の芯まで呼吸する
生に引きずられながら
ねえ 笑ったことがある
わ ....
この夏が終わるのもそう遠くはない、と
花火が打ち上げ終わった海にいる私

横たわる一メートルと五十センチあまりの生身
押し寄せる波に三十六度五分の生気は解放される

あれからどれぐらい経つ ....
 私を忘れて下さい


 私は貴方の望む女には

 なれない


 貴方のことはとても

 深く深く愛している

 けれども


 ごめんなさいね


 今はそ ....
転がるように、おどけるあなた
まるでピエロみたいだった

はらはら、わたしは
あなたが演じるあなたを
ただ見つめてる

空中ブランコ、ゆれてもその手を
つないだその、手をはなしたくはな ....


飲みさしのコーヒーの中に
砕けた夏を発見した
掬い上げようとしたら
逃げるみたいに砕けて沈み
底の方で銀色に光っている
人差指でかき回すと
跡形もなく溶けてしまった

 ....
beebeeさんのおすすめリスト(6566)
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さよならの砂- 石瀬琳々自由詩10*08-8-27
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蝉丸ロック- 北大路京 ...自由詩13*08-8-25
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なつのひかり- よしおか ...自由詩4*08-8-24
海になる- 緋月 衣 ...自由詩11*08-8-24
小舟の女- 星月冬灯自由詩208-8-24
サーカス- タマムシ自由詩5*08-8-24
夏の終わり- 吉田ぐん ...自由詩1808-8-23

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