夏が
色をうしなって
いきます

羽衣を着た
あの人が
人であった頃

眩しく
消えていきました
白く輝く
光のまま

焼き尽くされて
まだ
ここにいます
 
 
汗をかいたので
洗濯して
ベランダに干す

ここは海が近いから
命の
匂いがする

書店で本を開いても
どれも白紙なので
選択は
できなかった

もう
言葉などいらな ....
どうしょうもなく渇いてしまえば
身軽になるものだというように
からから笑いながら波打ち際の
空き缶の口元を叩く
浜辺の砂

  ※

昨日までわたくしは海の中におりました
かつては地 ....
お縄にかけられた女の姿を思いだし
娘は静かに下唇を吸った。

宿下がりのたびにあのおぐしを勝山に結うたはわたし。
江島どの、
かほどにあの男が愛おしうござりましたか。
さればわたしも。
 ....
かわらぬひがよどむ

みずのそこへ

ふかく

しずむ

なくこえも

わらうこえも

もとめるこえさえも

とどかないほどふかくしずむ

ただおわらないいのちのしるし ....
小銭をじゃらじゃらさせてる
オジサンは
時代は買えないが
切符は買える

路線図に目を凝らしてる
オジサンは
時代には乗れないが
電車には乗れる

ホームの端で背中を丸める
 ....
そっと抱きしめてよ

あんまり強く抱かれると

心がジンジン痛いから
アセチルコリンが足りなかった。

君に心はない、とお前は宣告される
君は脳にも血が足りない

焦ったお前は青ざめる。
蛇を殺して血を飲むべきだと考えた。
だけど飲む気がしなかった

 ....
車に轢かれた「ただいま」があった
この持ち主はきっと
今頃帰る家がわからなくて
公園のベンチに体育座りしているのだろう


蒸し暑いこの季節になると
「ただいま」がそこいらで車に轢かれて ....
最近、我が家ではトラを飼う話が続いている
母さんはもうはしゃいじゃって
名前はなんにしようかしらって
スーパーのチラシの裏に訳の分からない名前
いっぱい書いてる
父さんは麻酔 ....
手元にある一枚の写真
空はモノクロ、
下のほうはほとんど黄色

真ん中を女の子が何気ない顔で走ってる

赤毛のアンみたいな格好で
麦わら帽子に
色のうすい髪
一枚のエプロンみ ....
もがいている結果が
生きていくのと反対のことになり
白黒の写真にしか写らなくなる

道を狭めようとするなど
やはり愚かだ
何本も持とうとする者に
盗られたとなっても
しがみついて離さな ....
あふれてくるよ
書きたいことが
洪水のように

『超伝導』

『日記療法』

『窓辺の決意』

何を書こうかな?
どれから書こうかな?
温存していた言葉達に
早く日の目を当て ....
いつも、つねに
私の体を流れる
“冷たい風”

どこから
吹いているかは、分かる

北 でもなく
ましてや 南でも ない

私の心の暗闇から、だった


二度と還りたくな ....
恐いんだな。僕は。
3年前、知り合いが死んでしまったんだけど、
それは何の前触れもなく。
僕は彼の顔も覚えていて、
いい人だったことも覚えているから、
ただ、なんで、と思った。

僕の体 ....
猛吹雪

夏なのに

真っ白け

景色の方?

頭の方?

何も見えない

何も見たくない

頭脳回路をシャットアウト

浮いてる?

そうかもね。



 ....
(1)

明日と言う日の訪れを恐れるときがある
気を紛らわすことさえままならず
早々に床についたとしても
考えるのは埒のあかないことばかりで
苦し紛れの寝返りを打てば
人の気も知らず目覚 ....
幸せになるために
不幸が少し
足りませんでした

不幸になるために
少しの幸せも
いりませんでした

それなのに
幸せになりたいとは
誰ひとり
言いませんでした

幸せになる ....
いくらでもある
吐き出しきれないぐらいある
それにとらわれて夜も眠れないこともある


水滴、集中豪雨と雷光
ガラス越しに映るだけだから 怖くない

どころか
向こう岸の出来事に ....
虫醋が喉を刺す
透け入る妙なる{ルビ馨態=せいたい}
背後に黒き旋律
絞らるゝ雑巾の如く{ルビ縒=よ}られ
渦巻く無数の惡夢白{ルビ晝=ちゅう}夢
幾度までも呪殺せる輩の{ルビ屍體=した ....
「ここはどこなんだろう」
と苔むした薮を歩いてると、湿ってすべる。
裸足ではないが靴底にはもう穴があいていて、リストカッターたちのように深く浅くあらゆる皮膚に傷がついている。
透明の液体が世界の ....
ポテトチップスは無駄遣いなんでしょうか
主婦向けの雑誌を見ながら
(雑誌は、読む、というより)
(視覚からの情報が、その、)
(まあ、今はそんなことどうでも良いんだけど)
疑問がまたひとつ浮 ....
切り刻んで袋に入れた新聞記事は
目を離したすきにもぞもぞ動きだしていた

記憶と考古学
預言者と未来

それぞれ近づいたところを
手のひらで思いきりたたきつぶして
遅ればせながら
宣 ....
 
迷うほど
その森はあらわれて
洗われる
下着の下で蠢く
植物の言葉と
虫の目覚め

それらはやさしく
息を吹きかける
僕の頬に
ときにはその存在を
確かめるように
さらに ....
屋台の行列と祭囃子
利根川の水面が映し出す宵闇

藍色の浴衣と広島風お好み焼き
袋の中で呼吸する金魚


やがて遠くの方から花火が上がると
人々は一斉に夜空を見上げる
不意に懐かしく ....
                 080722




森君が笑うので
今日はよい天気です
森君は歯が綺麗で
笑顔が可愛いので
クラスの人気者です
森君は苦しくても辛くても
 ....
ぎゅー
とか言いながら
小学生の次女が背中から抱き付く

突然の攻撃に弱い僕は
反射的に振り払う仕草をする
から彼女は頬を膨らます

いつものパターン
だけど今日はちょっと事情が違っ ....
幾本もの虹がのぼりながら重なり
耳元をかすめる
皿洗い機のあけたてと
空耳の有線のジングル
急ブレーキとまばたきの音
ボールペンを走らせ
アドレスを記入しながら
今のあの人の手相を占い
 ....
不安感を感じたくなく

鮮やかな絵を描きたいけど
見ている景色はモノクロームの化学的構造物
理解

感じるものはノイズで、ハンギングしていて
耳鳴りが神経帯域を奇妙しくしている
整調機 ....
遊び疲れて眠る夜
朝が待ち遠しくて
ぐっすり夢の中


時間を知らせる鐘の音と
“昨日”が明けたとさえずる小鳥
待っていた割には弱い寝起きを
困った顔で覗く太陽

『おはよう』は始まりの扉
とんぼがキ ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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睡蓮- Etuj ...自由詩408-7-25
時代- nonya自由詩8*08-7-25
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モノクローム- よしおか ...自由詩4*08-7-25
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- モリマサ ...自由詩808-7-21
白くて四角い丸い紙- さかまき自由詩208-7-21
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