すかすかの
からっぽ
からっ ・ ・・ ぽ
あたしいままで なにやってきたんだろ
ただ とどこおりなくすごして
ただ のぞまれるすがたとかたちをもとめられて ....
他人のことなのに幸せな気分に浸っている。
満たされているかどうかは不明。
隙間風があるのかないのか。
冷たくも熱くもないのでわからない。
なんでかな。
おめでとうと言うと、寂しい気持ちが ....
柳の慈悲に手を払う
今私の道の側に
不器用な目で在る柳
振り返らず歩き去り
月に伝言を頼んだ
いつか必ず立ち止まり
枝をつかむその日まで
ただ見つめてと
戦争は終わったのだろうか?
今は風の音しかしない
誰もが色んな言葉を口にして
感情的で緻密な作戦を練って
或るものの為に戦った
羞恥心は捨てて訊きたいことは全て尋ねた
言葉が溢れて ....
きっとまだ、終わりではないのだ。
わたしは何をゆるされていて何をゆるされていないんだろうか
わたしはひとを傷つけることをゆるされていない、
ほんとうにそうだろうか
わたしはひとをあ ....
シャチのショーを見ました。ショーが始まる前、久しぶりに会ったオスカーが水槽のヘリに寄って来て、私の顔をまじまじと見ています。「おまえ、もう海に帰りたいのね?」と話しかけてみたら、オスカーが頷いたように ....
舗道が、濡れていく。
霧雨の小さな粒が、
少しずつ少しずつ洗っていく。
踊り始めた足元の波紋は弱く、
止む気配の見せない水脈もまた弱い。
傘も差さずに佇んで、
薄暗い空と浸された舗道を交互 ....
投げやりな雨の中でも
朝は朝としての時間を果たしてゆく
ふたつの手足 唇の動きを確かめて
私も私としての時間を果たそう
魔法使いのおばあさんが昨夜私にこう言った
....
河原町ジュリーの噂
子から子へ
語り継がれる都伝説
はじめまして うさぎ
大きなうさぎ
隠れ家のうたげまで
丸いしっぽを振ってさ
顔と変わらないでかさのヘッドフォンなんかが
かつて愛を共に真似た
Northって名まえのしろくまに似ている
....
覗き込んだら 電脳朧月
深夜のコーヒー もう何杯目だろう
君のすべてを零と壱に分解して
新しく未来に何を残せていけるのだろう
知りたくない情報も鼓膜に突き刺さる
最近の音 ....
公用車で県東部から県北部へ
ロングドライブ
昼下がりの街道は
ストレスもなく流れて
時速50キロで次の現場への道を
トレースする心地よさ
集荷場のある集落を抜けると
広い谷戸 ....
耳を塞いで閉じこもった
自分の殻はあたたかかった
響く音は反響して次第に大きくなっていく
小さい身体を小さく丸めてこのまま消えてしまいたかった
響く言葉は無辺世界
さよなら 再び会えるなら
....
思い出してくれるでしょうか?
別れの時
出会いの時
涙に笑顔
見えていた、未来
私自身は薄汚れていて
それでも寄せ集めれば綺麗になる
....
真っ黒いその人の手のフラスコから零れる得体の知れないものを
毒であってものみこみたい
唄うように喉の奥をひらいて受け入れたい
凶暴な意味に焼き殺されたい
美しくなりたい美しくなりたくな ....
わたしの頭にもやがかかってゆく
わたしの目に霞がかかってゆく
何も考えられず何も見えず
わたしはまはだかで歩こうとする
草がからみつき肌を切り裂くのもかまわずに
風になぶられる髪がど ....
昼下がり
のほほんと
うたた寝をしていた
ぴよっ、ぴよっ、ぴよっ
どこか
近くで声がする
ぴよっ、ぴよっ、ぴよっ
もしかして
頭の中
左のほうで
ひっきりなしに鳴いている
お ....
ぼっかり空いたこころの隙間に
あなたの優しさが忍び込む
そのひとに騙されているのではと
友達は忠告してくれた
仮にそうであったとしても
構わないと思ってしまうわたしがいる
ひとの弱 ....
何かが転がっていた
転がってきた
柔らかい何かを踏んだ
羽だらけの塊
小さな翼なのだった
踏んだのか
踏んだのか
振り返り見て見ないようにする
人通りの多い階段脇
誰も
立ち止まら ....
私はよくモノを書く
自分なりに
捻りを加えて
それでも最後は
伝えたい事を、
いわゆる「オチ」を付けて書く
「おまえのは、詩ではなくて小話のネタだろう」
....
わたしのパソコンのどこからか
プレデターSのカラカラいう声がしています
わたしのプレデターSは先日エイリアンと闘って勝利しましたので
カラカラカラカラ 上機嫌なのでしょう
とても良かったと ....
わたしの中、唯一
開かれた小さな窓から
ぼうっと眺める
つながる点と、点たち
ペンシルが弧を描き
強弱をつけながら
行き先を定める
それは幾重にも覆われ
その鼓動さえも
....
わたしの自慰は時にとても静かで
他人の頬の弾力を確かめる為にある人差し指の
爪と肉の間に舌先を押し当てます
これでいいんだ
きみが少し元気なときに
庭に植えた白梅に
真珠の粒がころころと
それは春の序章とも言える
きみが好きだった春の 前髪が見えて
それはきみの季節とも言えるが
メディアから塗りつけられる春 ....
てのひらから
つばめの影が飛び立って
どこへやら
つと
消えていきました
わたしはひとり
立ち止まっていたのです
自動車に
跳ね飛ばされるドラマを
軽くいなして歩きます
小さな翼に ....
おとーさんは海老を食べない
なので生野菜とアボガドだらけの
冷製カッペリーニになってしまう
文句もいわず食べているおとーさん
ほんとうは何が食べたかったのか知らない
....
今ココロの 形が見える
暖かい春の陽に まもられながら
ぼんやりしていた 僕の所にまもなく
届け ....
窓から降りそそぐ光に
神の手をまねて
祈りを添える
風が始まりのように吹いてくる
命の悲鳴を聞くまえに
私たちは
ドアを開けて
地平線へと向かうのだ。
やわらかいサクラ木のチップを踏みしめるとつんとして春
子犬の茶色い足首が白くかすむ雲の春
おとーさんは今日も仕事です
わたしはキレイを集めて花束にします
オツカレサマ
....
新宿の高層ビル群のすぐ裏手
ありふれた住宅街が広がる
(歩いている)
かつては丘陵地帯だったであろう
上り坂そして下り坂また上り坂
(立ち止まる)
雀の声烏の声
ヘリコプ ....
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